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サン・セバスチャンで2ユーロの恩

Day22 2024/06/05(水)

今日は朝から移動です。3泊4日で滞在したプラハから、スペインのサン・セバスチャンへ飛行機で向かいます。

大好きだったホテル前の大通りに別れをつげ、プラハ本駅からエアポートエクスプレスというバスでプラハ空港(ヴォーツラフ・ハヴェル・プラハ国際空港)へ。1時間弱で到着です。空港のエントランスには面白い彫刻が。

今回のフライトは初めてスペインのLCC「Vueling 」を使います。このLCCはオプションの組み合わせが味噌なのですが、代理店経由で購入するとやや高めのオプションの組み合わせが既定されているため、いろいろ調べて直接VuelingのHPからチケットを購入しました。私はオール機内持ち込み派で、持ち込み可能な小型スーツケースとリュックの2点を機内持ち込みする必要があります。その場合の最適なオプション組み合わせは、一番安き基本プラン「Basic」にスペースというオプション(Space One、あるいはSpace Plus)を付けることだと思います(2024年6月時点)。スペースを付けると、前方の座席指定ができ、少し広くて2つの持ち込み手荷物が許可されます。そして優先搭乗も!基本プランを「Optima」にすると価格が跳ね上がってしまうので、この組み合わせをおススメします。

フライトはバルセロナをトランジットしてサン・セバスチャンへ向かいます。プラハ空港からは2時間半でバルセロナ空港に着くことが出来ました。広い!バルセロナ空港はめちゃくちゃ広いです。

トランジットはゆったりと2時間45分ありますので、小腹を満たそうと思います。ビールとステーキサンド。

空港の何でもないスナックが美味しいじゃあないか!塩が違いますね。スペインの食の基礎力の高さを感じます。さて、サン・セバスチャン行きの飛行機に乗り換え、僅か1時間少々で、ついにサン・セバスチャンに到着です!

世界の美食家が集まるといわれるバスク地方のサン・セバスチャン。ここでバルを梯子するのは長年の夢でした。わくわくが止まりませんが、不安なことに気づきました・・・。サン・セバスチャンの空港から市内へはバス(Lurraldebus)で30分程度なのですが、チケットは乗車時購入とのこと。そして私の手元には現金が・・・1ユーロちょっとしかありませんね。あれ、現金はいつも20ユーロくらいは確保していたはずだけど・・?。思い出しました。昨晩プラハ最後の夜を謳歌した「U Zlateho Tygra」は現金決済オンリーなんです。そして20ユーロ分、ピルスナー・ウルケルを飲んじゃったのでした!ドキドキしてきました。バスが現金決済だったらどうしよう・・。空港には両替所はなく、クレジットでキャッシングしようとしたのですがなぜか機能せず。バスが来ました。本数少なそうです。これに乗りたい。しかし・・・乗車の列がなかなか進まない。そりゃそうです。みんな乗車時に現金で3ユーロ払っているからです。他の決済は受け付けていない様子!動揺しながらもワンチャンかけてみます。「カード使えませんか?」「使えないよ。現金のみ。3ユーロだよ」「私は1ユーロちょっとしか持っていません」「はあ!?」「でも明日払いますよ。バス会社に行きます。だからここは1ユーロちょっとでとりあえず乗せてもらえませんか?」「はああああ!?」「そこを何とか」「あほなのか!?」みたいな押し問答をしていると、後ろのご老人が「私が2ユーロ出そうじゃないか」とすっと2ユーロを差し出してくれました。その時の彼の笑顔は一生忘れないでしょう。「本当にありがとうございます!」心からのお礼をつげて、無事にバスに乗せてもらうことが出来たのでした。世界中から富裕層も集まる街、サン・セバスチャンでバスに乗れず2ユーロを奢られた私。申し訳ない気持ちで一杯ですが、世界はこうやって誰かの優しさで回っていることを学ぶのでした。

無事バスは市内に到着。待望のサン・セバスチャンです!スーツケースを転がしながら、まずはホテルへ向かいます。すると・・・プラハの悪夢の再現なのか!ホテルの鍵が完全に閉まっています。アパートメントホテルなので、正確にはアパートの鍵が完全に閉まっています。電話番号が記載されているのですが私の携帯は海外では通話できません。取り急ぎ予約したBooking.comからメッセージを送信するもリアクションなし。隣のお土産物屋さんに相談しようかな・・と途方に暮れていたら、遠くから警官2名が歩いてくるじゃあないですか!千載一遇の好機!急いで警官に助けを求めます。女性の先輩警官と若手男性警官のコンビです。「助けてください」「どうされましたか?」「予約していたホテルの鍵が閉まっていて入れません。電話番号が看板に書かれているので、連絡してもらえないでしょうか?私の携帯は海外でつながらないんです」「お安い御用だ」と言って、女性の先輩警官がすぐに電話してくれました。繋がりました。「ホテルのオーナーがすぐに下りてくると言っているよ。このままここで待つように」「ありがとうございます!!」。数分後、ホテルのオーナー(すごいおばあちゃん!)がヨチヨチと搭乗。部屋まで案内してくれて、キーを受け取ることが出来ました。部屋はとても清潔で快適。そして旧市街の中心で、バルへのアクセスには最高の立地です。

やれやれと一息ついて、今日のところは色々調べずに、ふらふらと適当なお店に入ってみることにしました。

旧市街はとても雰囲気のある路地が多くて素敵です。

とりあえず、空いているバルに入り、オラ!と挨拶。チャコリとタコをオーダー。丁寧に盛り付けてくれましたが、このタコの柔らかさと言ったら!

サン・セバスチャンのポテンシャルを垣間見た瞬間でした。違う雰囲気のお店も梯子してみようと散策していると、お客の多いお店を発見。メニュー表にチェックをつけて渡せばオーダーできるという仕組みが導入されていて観光客には注文しやすいです。タパスを3つほど注文しましたが、正直ここはイマイチ。

また別のお店を探したところ、ローカル中心の比較的空いている親父さんが一人でやっているバルを発見。ここはとっても美味しくて、4種類くらいタパスをいただきました。

そして1つ気づいたことがあります。このお店に限らずですが、結構地元の人はビールを飲んでいます。バスク、サン・セバスチャンといえば微発砲の白ワイン=チャコリでしょう、と思っていたのですが、若い方はビールを好むようですね。どのお店にも繋がっているのが、Kelerというラガービール。飲んでみると、これが美味しいんですよ!料理ともよく合う。親父に話しかけてみます。「このビール、とても美味しいですね!私は大好きです!」親父嬉しそうに「サン・セバスチャンのビールなんだよ」と。調べると醸造所もすぐ近くですね。明日行ってみようと思います。

今日は優しい人にたくさん助けてもらった1日でした。念願のサン・セバスチャンでバル巡りの夢も叶えて、幸せに眠りについたのでした。明日からたくさん飲んで食べるぞ!

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