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Scratchで育つ力と、プログラミング学習と。

コロナ休校(コロナウィルスの感染拡大を阻止するための臨時休校措置期間)の過ごし方として、どうせなら新しいことに挑戦してもらいたいじゃない?ということで、うちの小6の息子さんにもこの機会にしっかりとプログラミングを教えようとかな、と思っていたところ、2つのプログラミング教室から、素敵な情報をいただきました。

と、その前に。数あるプログラミング学習ツールの中でも、私はScratchがやっぱり素晴らしい!と、改めて思っているのだけれども、まずはその点について。

Scratchを「プログラミング学習のハードルを下げるためのツール」として捉えてしまうと、少しでもプログラミングをかじった人なら、ん?と首を捻りたくなる部分も出て来てしまうのだけれど、それはScratch開発者の思想を、正しく理解するところまでたどり着いていないから、なのかもしれません。

Scratchを知れば知るほど、アイコンとなっている猫(Scratch cat)の見た目が好みじゃない、とか、ロボット作れないじゃん、とか、あれじゃープログラミングできるようにはならないよね、とか、そんな感じで切り捨ててしまうには本当に勿体無いツールだということを思い知らされます。

Scratchの開発者ミッチェル・レズニック教授は、想像的な学びに大切なのは、Project(プロジェクト), Passion(情熱), Peers(仲間), Play(遊び)の「4つのP」だといいます。Scratchを思想を正しく理解しているプログラミングスクールにおいては、そこにいる子どもたちが自然と互いに学び合っていく姿を何度も目の当たりにしていて、眺めていていつもワクワクさせてもらえます。

豊かな想像力がまず先にあり、それを実現するための方法をきちんと整理することができ、形に仕上げるまで何度でも試行錯誤する根気を持ち合わせていて初めて、一つの作品を完成させられるのはプログラミングも同じ。

Scratchは、子どもたちがそういう力を伸ばすためのプラットフォームで、そこで子どもが自分の想いを遂げるためのサポートをしてくれるのが、Scratchを採用しているスクールがやっていること。ただし、Scratchを取り入れている全てのスクールの全ての講師が、そんなつもりでやっているわけではないのだろうな、とも思います。

Scratchをやり込んで育つのは、コーダー(設計書にしたがってプログラムを書いていく人、家づくりで言うなら現場の大工さん)ではなく、豊かな発想と技術に対する深い理解で製品そのものを創り出す力を持った人(家づくりで言うなら建築士)なのではないかな、なんて。

私がこれまで出会って来た素敵な開発者のみなさまは、みんな揃って豊かな感性と創造性、そして茶目っ気のある人たちばかりです。うちの小6の息子はきっと、そんな素敵なプログラマーにはならない予感がしているのですが、それは謙遜でも卑下でも諦めでも無関心でもなく、我が子のタイプがそうではないだろうなと思うから。

それでも息子にプログラミングをやってもらいたいなと思うのは、仲間たち(Peers)と、ワクワクする気持ち(Passion)を持ちながら、何かを形作ること(Play)に、計画を持って取り組む(Project)体験を通じて、何かを掴み取ってくれたらいいなと思うから。

と同時に、私がこれまで出会ったような素晴らしい開発者のみなさんのような人たちと今後の人生で息子が出会った時に、彼らが生み出した素晴らしい製品を「美しい!」と受け止めることが出来る感性を育てたい、という気持ちもあります。ロボットや機械はそれだけ見ると無機質なものに見えますが、コードや基盤には作った人の想いがきちんと乗せられていて、美しいコードというものも、美しい基盤というものも存在します。無機質なものに人間性を見出し、それを美しいと捉えることができれば、日々の暮らしで心が動かされる機会もより増えて楽しいよ、なんてね。

2020年度より、小学校教育の中にもプログラミングが取り入れられていきますが、実用のためのスキルをつけるためのプログラミング学習と捉えるのもいいですが、感性を伸ばすためのプログラミング学習として捉えると、また違った取り組み方が出来るような気もします。


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