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VTuber×イラストレーター クリエイティブに関して学びを得られる動画3選

◆はじめに

 バーチャルYouTuber(以下VTuber)の中には、本人が持つをスキルをウリにして活動される方が多く見えます。
 トーク力は勿論のこと、それは歌だったりゲームプレイであったり・・・ その中でも僕はイラストをウリにして活動されているVTuberが大好きです。

 僕自身イラストの勉強をしているため、バーチャル・リアル(三次元)問わずイラストメイキングや説明動画を投稿される方のチャンネルをよく観ています(さいとうなおき先生室井康夫先生など・・・ YouTubeで勉強ができることに本当に感謝しています)。

 また、VTuberのシーンでは、しぐれうい先生犬山たまきくん(佃煮のりお先生)、伊東ライフ先生をはじめ、本業でイラストレーター・クリエイターをされている方がVTuberとしてデビューされるということもあり、VTuber×イラストレーターの認知度が上がっている印象を受けます。
 そんなVTuber×イラストレーター諸氏の配信ではゲームや雑談のほか、イラストメイキングクリエイター同士の対談といった多くの学びを得られるような動画が投稿されることがあり、VTuberが大好きな僕にとっては「VTuberからクリエイティブに関する新たな知識を得られるなんてメチャクチャ最高じゃん!」と思い、ハマっている次第です。


 最近では、西村博之(ひろゆき)さんの動画やTwitterのスペース機能、clubhouseといった、音声をメインに ある知識に長けた方やアーティストの方のお話を聞く といった行為が広く行われるようになり、スマホで知識を得る ということが気軽に・スタンダードになりつつあるように感じています。
 僕自身も最初はYouTubeで何かを学ぶ ということに抵抗感がありましたが、現在ではYouTubePremiumに登録するほど、耳から知識を得ることに楽しさを感じています。通学中はいつもお世話になってます。

 さて、YouTubeを・VTuberの動画を、娯楽ではなく学びの場と捉え、VTuber×イラストレーターの動画の中でもとくに学びを得られたと感じたモノをまとめてキュレーション的な記事を書いてみよう、というのが本記事を書くキッカケであります。(イラストを学んでいる自分自身のアウトプットとしても。)


 イラスト、音楽、物書き、映像制作、ダンス。クリエイティビティが求められる趣味では、表現方法が異なれど創作に対するスタンスや意識に共通しているところは多いと考えます。

 趣味柄僕のTwitterのフォロワーにはダンサーが多いですが、ダンサーと話していて感じた事・僕が「上手いな」と感じる人のダンスへの向き合い方・・・ イラストを描かれるVTuberの方の話を聴いて そういったところに共通点を感じました。
 なので本記事で紹介する動画からは、イラストを描かれている方に限らず、クリエイティブが伴う趣味をされる方も気付きを得られるのでは?そう考える次第です。


 本記事では、イラストを中心としたクリエイティブがテーマの動画で、VTuber自身のクリエイティブに対するマインドや考え方が語られているモノ(かつ、自分が学びを得られたと強く印象に残っている動画)を紹介します。
 そのため独断ではありますが「ゲーム・歌・雑談の配信が主の方で、作業配信や技術を解説する動画ではないもの」を対象とします。

(テーマ上本記事では取り上げませんが、VTuberでは焼まゆる先生ディープブリザードさん粛正罰丸さんの解説/イラストメイキングにはメチャクチャお世話になっています。イラストを勉強している同士の方にはチョーオススメです。)



◆クリエイティブに関して学びを得られる動画3選

①宝鐘マリン「【ビフォーアフター】小学生~現在まで描いた絵振り返ってみた【ホロライブ/宝鐘マリン】」

 素人目ですが、船長こと宝鐘マリンさんは商業でも食っていけるのでは・・・?と考えてしまうほどイラストが最高です(絵から感じるフェティシズムは配信でのスケベトークのレベルの高さに裏付けられているなと感じます)。
 そんな船長のイラストの変遷が紹介されている動画がこちらです。

 マウスで直線ツールを使って微分的にイラストを描いていた小学生時代、画風の変遷がみられはじめた高校生時代、教本を買いはじめた社会人(17歳未満)時代。
ひとのイラストが上手くなる変遷というのは、Twitterで時たま流れてくるハッシュタグで覗ける程度なので、本人の解説ありで、という動画はVTuberを抜きにしても とても勉強になります。

 中学生時代から好きなCPでイラストを描きまくってるの、メチャクチャいいですね・・・


 船長は動画の後半のスパチャ(スーパーチャット)読みでは、絵の成長に関してこう述べています。

『枚数重ねるのもですけど、キミたちの言ってくれた通り高校から社会人でガラっと上手くなったと言ってたの思うんだけど、やっぱり何も考えずに描き殴っている時と比べて、一生懸命勉強したり考えたりして「こうかな、こうかな」っていろいろ考えて描いてからのほうが経験値量が違うというか、成長幅が大きいと感じました。』
『なのでキミたちもがむしゃらに枚数描けばいいんだ!というよりかはなんか、自分の中でいろんな発見をしながら「こうした方がいいな」とか「この方が上手く描けるな」とか いろんな発見を自分でしながら描いたほうが圧倒的に成長するんじゃないかって思います』


 船長は社会人(OL)→クリエイター(VTuber)というキャリアを辿っていると公言しているため、クリエイター/エンタメ系へのジョブチェンジを将来的に考えてる僕は勝手に船長のことを範にしています・・・

 また、船長のイラストに関するアドバイスが聴きたい!という方はイラストレーター兼VTuberのカグラナナさん(ななかぐら先生)とのコラボ動画(「【ましゅまろ&おえかき】神絵師降臨☆ななかぐら先生【ホロライブ/宝鐘マリン】」、下記)や、船長に対するイラストの質問が多くみられる2019年(活動初期)のマシュマロ配信を観るのがオススメです。





②しぐれうい「イラストレーターのウラバナ!8【ゲスト:しぐれうい】」


 イラストレーターとしてのしぐれうい先生へのインタビュー動画であるため、本記事で取り扱うか悩みましたがどうしてもシェアしたい!という気持ちなので取り上げた次第です。
 僕はしぐれうい先生のことが大好きで、画集やグッズを買い、ファンレターを送り、先生の記事が載っている雑誌・ネット記事をすべて読んでいるぐらい好きです。(知るのが遅かったため個展やコミケには行けませんでしたが・・・)


 前半でお仕事についてのインタビュー・後半でリスナーからの質問に答える、といった動画内容です。

 とくにインタビューでの作業環境やアイデア出しといった実務的なモノの紹介については、情報を得る機会が少なかった自分にとってはとくに勉強になりました(デジ絵を描く為同じ機材を揃えるべく絶賛金策中です)。


 後半では絵の上達方法絵柄についての質問があり、先生は以下のように答えています。

『ここ上手くいかなかったな、と思ったところを成功している人の絵を見ると上達の架け橋ができるんじゃないかなと思います。(中略)上手い人のを見る。あと、私が良くやっててダメだなと思ったのは絶対に感覚で描かないこと。わからないなと思ったところは絶対に調べて書く。こういう感じやろって感じで描くと絶対ダメなんですよ、私の場合ですと。(中略)めんどくさいことなんですよね。でも調べて照らし合わせて描いてみると説得力が上がる。好きな人の模写とかも勉強になると思います』
『世の中に出ているイラストはすべて何か影響を受けたものの組み合わせというのは本当にそうだと思うんですよ。ゼロから出している方って絶対いないので、いろんなモノを観ることは悪い事じゃないし、いろいろ好きなモノを集めていけばいいんじゃないかなって思います』

『こういう絵柄にしてこういう絵柄にしよう!となるものではないと思うんですよ。 (中略) 好きな作家さんの中でも、その中でもすごい好きな部分てあると思うんですよ。そういうのをいろんな人から掛け合わせていってできたのが自分の絵柄になるんじゃないかなって思っています。なので多分「この絵柄になろう!」って思ってなるよりも好きなモノを描いて行ったら自然と自分の絵柄になるんじゃないかな~って思うんですけど』
『自分の好きを知るっていうのもそういうところで得られるんだと思うので、いろんな好きを集めて自分の絵柄を作っていく』


 そして最後に「贈る言葉」と題し、今後イラストレーターを目指している方に、自身の信条を伝えています。

『やりたいことをなんでもやる!フットワークをメチャクチャ軽くする!新しいことを恐れない!がいいんじゃないかなって思います。 (中略) あと、素直でいることが大事です。一番大事。頑固になり過ぎるな!』


 また、動画中でしぐれうい先生は、「絵柄の特徴でよく皆さんからおっしゃっていただくのは目と思うんですよ。それは私が目を描くのが好きだからだと思うんですよね。」 と発言されていました。
 好きなところが特徴や個性になる、ということはどんな創作でも共通することな気がするし、勇気づけられる言葉だなと感じ、特に刺さりました。

 改めてしぐれうい先生はメチャクチャすごい方だと思います。



③伊東ライフ、犬山たまき「【犬山たまき】#たまライフ が答えます!絵描きになるにはどうすりゃいいの!【伊東ライフ】」


 本記事を書いた理由には、この動画をどうしても紹介したい!という気持ちもありました。それくらい印象に残っています。

 高校在学中に漫画家デビュー・20歳でアニメ化・顔が良い・リアル澤村スペンサー英梨々な佃煮のりお先生(の記憶をインストールした犬山たまきくん)、僕が初めて買った同人誌は北上本、男と生まれたからには誰でも一生に一度は夢見る地上最強の同人作家・伊東ライフ先生。両名の座談会形式配信です。

 前半に練習方法・絵で生計を立てられた時期などについて一問一答、後半にマシュマロ(質問)回答という構成です。メチャクチャ濃いです。

 「絵描きになるにはどうすりゃいいの!」と題してるだけあり、絵の上達方法やお金の話、心の持ちようの話など、仕事としてのクリエイティブに即した内容が多い印象を受けました。

 とくに後半のマシュマロの回答では、リスナーからの率直な質問に真剣に回答されている姿が印象的でした。

―模写について―

ライフ先生(以下ラ)『イラストも漫画も結局、「頭の中にあるものを手元の二次元のペンタブとか紙に変換するという作業」だと思うんですよね。自分の理想とする髪の毛を描くんだったら、まず頭の中に作ってからそれを紙に起こすというか。絵はどこまでいってもこの作業なので、初心者にすごく勧めたいのは「左にあるモノを右に移す」ことができないうちはやはり頭の中のものを手元に移すことが出来ないと思うんですよね』
たまきくん(以下た)『目でコピペする感覚、目が肥えてないから、目を育てるところから始めないと、で、目で見たものを手でやるというのがなかなかできない、繋がりづらいんだよね。』
ラ『目で見たものとか頭の中で考えたものを紙に落とし込むことがだんだん得意になるんですよ。だからみんな最初は模写をせい模写をせいというんですけど、これなんですよね。』
た『目と手をつなぐ練習というか、それは模写が一番早い』
ラ『左に正解があるんですよ。』
た『下手なうちは模写じゃない、目と手がつながってないんで。見たものをそのまま描けるようにならないと模写って成功ではなくて、それを成功させるためにやっていくのが模写なんですよね』
ラ『一枚の絵を死ぬほど時間かけて描く(動画参照)っていうのは、本当に真似できるまで描く。頑張って。最初は絶対これうまくいかない。(中略)やってりゃ自然と描けるようになるんですよこれが。』
た『スポーツとかもそうだけどやってるうちにできるようになるってことだよね。どんな作業でもそうなんだろうなきっと』
ラ『絵は筋トレ!!続けられるかの勝負よ!!』

―自己肯定・成功体験について―

ラ『成功体験が成功体験を呼ぶんですよ』
た『僕自分がやってきたことで失敗と思ったことがない。たぶん他の人から見たら失敗かもしれない。でも全部成功だと思っているからそこのメンタリティなのかもしれない。失敗する事なんて人生に無いと思うんだよね。もちろん(失敗する事は)あるんだろうけど考え方変えれば失敗じゃないの全部。自分がそれやれたことがまず成功だから。宗教みたいな話だけど』
ラ『でも変な哲学入るよな最終的に。自己肯定になるとさ』
た『でも最終的な着地点がそこだからね』

ラ『努力して時間かければモノができるんだって実感があるヤツが強い。』た『完成したことが成功だから。成功体験を勘違いしてる人って完成させた時点・挑戦できた時点で成功なのに、それで上手い結果が出なかったら失敗って思うのよ。完結させたらそれでもう成功なのに』
ラ『作品が売れなかったから成功じゃないってカウントじゃないのよね』
ラ『たぶん作品を完結さしたら自己肯定できるで。あ、こんな俺でもちょっとずつ頑張って仕事を完結させることが出来たんだ、じゃあ次もやってみようというところにいけると思う。でもこれマジで大切やと思うねんな』
た『やる前からきっとできないだろうなあって思って辞めちゃう人が多くて、それを辞めずにできるかもって挑戦してそこまで成し遂げた時点で数%に入ってるんですよ。』
ラ『自信が自信を呼ぶからそこからいいループになって・・・やっぱ初手が一番難しいねんけど。』


―自己顕示欲・承認欲求について―

ラ『え、自己顕示欲バリバリでいいですよ。「俺を見て!」でいいよ。』
た『見て欲しくて活動してるのに自己顕示欲なかったら変じゃね?てか承認欲求ない人間なんてそもそもいなくてそれをどれだけ表に出すか出さないかの差ですから。』
ラ『ワシ見て!ワシを認めて!というのは至極自然な感情やし。』
ラ『これ(承認欲求)で自分を誇示するのが恥ずかしい、というのはどっか置いておきましょう。「イェ~イ!見ってる~?イェ~イ」で良いよ。』
ラ『創作に関しては底抜けに明るい二人ですからね。でも僕らも不安に思うこともあったし・・・そんな二人がここまでのし上がって、のさばってるんねやから良い例ですよ。』
た『誰でもできるとは言わないけど、努力してみる・試してみるのは誰でもできるからまずは試してみるところからだね。』


 絵(模写)のトレーニング・宗教みたいな精神論。いずれも学校の部活動的な要素が大きく、中高と部活をしなかった自分からすると敬遠したくなってしまうような考え方ではありますが、上達にはこれが一番早いんだなと改めて感じました(そもそも好きでやっていることなので厭わず出来るようになる、というのもありますが)。

 美大や専門学校といったイラストに関する専門教育を受けていない、1から今の技術を身につけたお二人だからこその説得力も強く感じた配信でした。


◆まとめ

 より多くの知見を得るならば、VTuberに限らず様々なコンテンツ/人から学ぶのが一番ですが、本記事ではVTuberの動画から学びを得る ということにフォーカスして、動画を紹介しました。

 イラストレーターとして活躍されている先生方をさもVTuber専業かのように扱うのは失礼なところがあったかもしれませんが、VTuberとしての動画にはこういう視点の楽しみ方・学び方もある!ということをお伝えしたかった次第です。

 この記事がクリエイティブが好きで・VTuberも好きで、という方へ趣味に対する新たな知見を与える機会になれば幸いです。


 宝鐘マリンさん、しぐれうい先生、伊東ライフ先生、犬山たまきくん(佃煮のりお先生)。
 どの動画を観ても共通してるのは「自分に素直に」「考えてやる」「いっぱい創る」ということ。


 やっていきましょう。


あとがき

 VTuberの投稿動画のキュレーションは初めてしましたが、自身のVTuberへの造詣の深さが試されたり、感想を書くという意味で勉強になりました。引用が多く、まるで 文字で読む切り抜き動画 のような印象になってしまった感じはありますが。笑
 
 自分でも定期的に引用の箇所を見返してクリエイティブに反映させたい、そう考えてます。

 今後は現在活躍しているVTuberの方の初期の面白い動画をdigる(掘り出す)的なnoteも書けたらと思います。(すいちゃんのAviUtl講座やフブキちゃんのMMD講座のような、実は○○ができる!みたいな動画を紹介したいですね・・・)



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