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【”プレーポジション”を理解】 3つの距離とスペース

こんにちは!高田です。

「ボール保持者に対してのみの指摘や修正をしてしまう」

突然ですが、試合において何かエラーが起きた際にこのような指導者はたくさんいるような気がします。

もしくは逆も然り、チームとしてボールの前進ができた際に前進するためのパスを共有した選手だけに評価を与えたり...

もちろん、明らかなボール保持者のアテンション不足からくるテクニックエラーや、明らかにボール保持者がシャビアロンソのような矢のようなパスを成功させたのならこれらの行為も一理あります。

しかし、大概の成功アクションの裏側には保持者の周りを形成しているプレーヤーたちの存在で成り立っているわけです。ましてや、1人のプレーヤーがフットボールの試合においてボールに触れている時間の方が圧倒的に短いわけで...

ということで今回は、フットボールにおける3タイプのプレーヤー”スペース””選手間の距離”の2つの視点から解説していきます。

ここを理解するだけで、子どもたちへの評価の仕方も変化します。

-この記事に書かれていること

・フットボールの内部ロジック理解
・6つのプレーモーメント理解
・位置的優位とポジション優位は異なる!?
・3つのプレーヤー理解 espacio de intervención/espacio de ayuda mutua/espacio de cooperación

-この記事を書いている人

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フットボールの内部ロジックを理解する

まず初めに、今回のタイトルにもある通りフットボールにおける「プレーポジション」を理解するにはこのスポーツの内部ロジックをおさえておく必要があります。

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1つのスペースをシェア

1つ目は、対峙する両チームが1つのスペース(コート)を共有し合うということ。互いのスペースを所有するテニスや卓球とは異なり、1つのスペースを2チームがプレーする。ここをまずは理解する必要があります。

分極化スペース

2つ目は、分極化されたスペースだということ。つまり一方方向に攻撃をするチームが存在し一方方向に守備をするチームが存在します。これらのロジックから見るだけでも、フットサルやハンドボール、バスケットボールから学んでフットボールに活かせることは多くあるのです。

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*先日に見にいったフットサルの試合後の風景がとても良かったです。

6つのプレーモーメントをゾーン毎に見る

次に、これまた各プレーヤーのプレーポジションを定める際に必要なことがゾーンの定義とそのゾーン毎の目的理解です。

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*ゾーン名に関しては各自オリジナルでお願いします。

ここで、1つ重要となるポイントが、ボール保持時において”プレー基盤(軸)ゾーン”での優位性を得るということです。

このゾーンで優位性を作り出すことが、後に前進ゾーン/フィニッシュゾーンでのプレーに繋がります。

参考動画 https://youtu.be/gWMjM6j-Uvo

位置的優位とポジション優位は異なる?

次に先ほど少し話に出てきた、「優位性」についても触れておきましょう。

フットボールにおける各優位性の具体的な話は以下の動画でもしているのですが、1点動画では触れていない内容で話しておきたことがあります。

それは、作戦ボード上で見るポジション優位とピッチ上で彼らプレーヤー自身の目で見て判断して取る位置的優位は全く異なるということです。

プレーヤー自身の意思で、敵から離れる,ライン間に顔を出す。これらは位置的優位性を定義します。

元アルゼンチン代表監督の名称メノッティがこのように語っています。

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3つのプレーヤー理解 (espacio de intervención/espacio de ayuda mutua/espacio de cooperación)

ということで、少し前置きが長くなりましたがここから今回のメインテーマでもある3つのタイプのプレーヤーを異なったスペースと距離間とリンクさせながら説明していきます。

結論から。以下の3つのプレーヤーにポジションを分別して考えます↓

❶Espacio de intervención / Zona activa 介入スペース/直接的ボール関与
❷Espacio de ayuda mutua / Zona cercana 相互支援スペース/プレーに直接的関与
❸Espacio de cooperación / Zona alejada 協力スペース/プレーに間接的関与

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*図では攻撃チームにフォーカスしてますが、ボール非保持時も同じく当てはまります。

それぞれ3つに分けて定義がされますが全てリンクされていることを忘れてはいけません。

例えば、❸の選手たちの適切な配置こそが❶のアクティブゾーンをよりアクティブ(広大)にすることを可能にさせます。

もちろんアクティブゾーンにおいては、スペースが狭まるとその分守備側のプレーヤとの距離も縮まることになります。

他にも、例えば❶で前進ができなくボールの循環をし直す選択になった場合❷の選手がいないと、❶から❸へのダイレクトなサイドチェンジを余儀なくされます。

チームにシャビアロンソが11人いればいいですが中々リスクのある選択です。

また、もう1つ大事な視点があります。

ボールの循環時は、1タッチや2タッチのプレーよりもプレーヤーたちの適切なポジション分布が大事になります。(前者も大事です)

以下の図は少し極端な例はありますが、赤矢印のボールの行方と白矢印でのボールの行方では後者がより効率的な循環と言えるでしょう。

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ということで、このようにプレーヤーのタイプを分担し、考えるだけで自チームの中での選手への評価、もしくは「優秀なプレーヤー」の定義も少し変化するかもしれません。

今回はゾーンの話のみに触れましたがそれに加え、レーンの話や適切なポジショニン取りに必要なアクションコンセプトも存在します。また別の記事で解説します。

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