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【指導者が意識する】”ハーフタイム”5つのプロセス
「前半、試合の結果も内容もボロボロだったのに後半になって見違えるように良くなったな...」
このようなチームってありますよね。「ハーフタイムに何があったんだ...」といった言葉良く聞きます。
そう。そのハーフタイムに何かがあったんです。
特に、育成年代にもなるとその限られたハーフタイムの中でいかに順序を立ててスムーズにかつ、内容も伴ったハーフタイムの時間にできるか?これが指導者に求められます。
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ということで今回の記事では、”ハーフタイムの適切な使い方”について話していきます。
自分が監督として実体験もそうですが、ここ数シーズン第二監督やアシスタントコーチとして指導をするチームで実は、彼らには内緒でロッカールームでの話す内容を録音していました。笑
そこから特に重要だなと思ったことも含めて当記事ではまとめてます。
ぜひ、最後までご覧ください!
【この記事を書いている人】
![画像1](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/74132401/picture_pc_986d4c8e65c4eebd93a02b5b6811de54.png?width=1200)
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❶ロッカールーム内に直行しない
前半終了の笛が鳴ったと思いきや、ロッカールームに直行し選手の前で話を始め出すような監督がいます。
そのような監督の状況としては主に以下の3つに分けられると思っています:
⑴かなり頭の切れた優れ者
⑵試合において物事がうまくいっておらず感情的になっている
⑶ろくに試合分析もできておらず話す内容も定まっていない
全員、もしくは毎試合において、⑴のような状態を達成できれば良いのですが、大概のケースがダイレクトにロッカールームに入って会話を始めても監督自身すら話す内容が整理されてない状況です。
また、ダイレクトにロッカールームに介入しないもう一つの目的としては、彼らだけの空間を設けることにあります。(これは試合前も同じですね)
↓フランス代表のハーフタイムの様子
彼ら同士で意見をぶつけ合って会話することで精神的にリラックスさせる狙いもあります(例外あり)↓このシーンどこかで見たことありますよね。笑
![画像4](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/74132808/picture_pc_8ed330a1e5e8e99cbdba2b5ff16ffaad.png?width=1200)
そうは言いつつも、「じゃあ、ハーフタイムの笛が鳴ってからの時間、何を行えばいいの?」こちらです↓
-スタッフの意見に耳を傾ける(ベンチスタッフ,スタンドスタッフ→別角度からの意見収集)
-できていること,できていないこと,修正プランの確認と整理
-選手交代を行うべきか?行うべきではないか?の決定→ハーフタイムに交代を行わなくてもある程度の交代プランの予測を立てておく。
これらの作業を長くても3分で終わらせるイメージです。
とはいえ、前半の間にも可能な限りハーフタイムでの時間を有効活用するために、監督自身はある程度の伝えたいメッセージや修正したいポイントを決定しておくことも重要となります。
![画像7](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/74315264/picture_pc_574ed9fd699274c54e725de8a914d4c6.jpg?width=1200)
→ベンチに帯同しているスタッフに協力してもらって、事前に用意している管理シートのようなものに何回の決定機があったや、セットプレーの数などをメモしてもらい、それらの情報を話の内容に活かすような工夫も可能ですね。
![画像5](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/74133388/picture_pc_7fce1881973f8c344f7d793f0848efc1.png?width=1200)
❷批判(ネガティブ)を失くし、エビデンスを語る
次に、スタッフ間でのMTGを終えロッカールーム内に介入した後の流れを説明します。
まず前提として、彼らとの会話時に指導者が意識するべきポイントは以下↓
-客観的かつ、具体性の高いメッセージ
-ネガティブ/感情的な発言や表現は避ける(明らかに自分の溜まったストレスを選手に向け、答えのない質問をぶつけて発散させる指導者いますね)
-事前にスタッフ間で話された戦術関連の小難しい話を選手の前では話さない(知識を見せびらかすだけの指導者にならない)
-個人名を出しながら個人的な指摘は極力避ける
-声のメリハリ、強弱,トーン,ボディランゲージ→彼らのアテンションを切らさない
-サブ選手への介入も意識(チームに参加させる)
これらの前提ポイントを元に、集団/個人の両方の改善の手助け(解決)を行うことが重要になります。
とはいえ、優先順位もあります。個人〈 集団 です。
つまり、”個人”よりもチーム全体に対しての”集団メッセージ”を意識します。
セビージャU-13 カップ戦決勝のハーフタイムの様子。
— Jun Takada / 高田 純 (@ney10jun) May 12, 2020
スペイン人指導者の選手への発信法には強烈なパッションを感じる。 pic.twitter.com/90KVxDeArq
理由は簡単です。
「チームの改善のために個人の改善(チカラ)が必要だよ」というようなスタンス。→チームとしての結束を促す。
これらをもとに主に彼らに伝える内容は以下の3つ↓
-うまく行えたこと(できれば、1週間通して準備してきたことに対しての評価)
-よくなかったこと→修正
-後半に向けてのプラン
これらを話すわけですが、ここで加えて重要なことは指導者だけが主人公にならないということです。
我々指導者が予想している彼らの状態(身体的/精神的)と本人が感じていることは異なるケースが多いです。
彼らに耳を傾けてあげること、大事です。
ビジャレアルU-13のハーフタイムでの様子。
— Jun Takada / 高田 純 (@ney10jun) July 31, 2021
まずは聞く。ひたすら聞く。そして答えへと導く。同じ目線でピッチに戻る。 pic.twitter.com/rCRXsP8f6q
また、試合によっては明らかに個人的に重大なエラーが生じてしまい失点に繋がってしまったシーンも起こり得るでしょう。
そのような時でも、指導者は一歩我慢してチーム全体の前ではそれを指摘はせず、後に個人的に会話を設けることも大事かもしれません。
❸”モチベーター”になる
これらの集団的な改善を終えた後に、個人的な改善に移行したいところですがその前にチーム全体のモチベーション管理を終了させます。
→あくまでもチーム全体の前で個人に対してのメッセージを避けるため(ここの順番は指導者によって好き嫌いはあるでしょうし、カテゴリーによっても個人に向かって厳しく言えるような選手も存在するので一概ではなく❸と❹が入れ替わることもあります)
ここでの目的は、選手の再活性化と目標の統一です。
スピーチの内容は試合の背景によって異なるとは思いますが、工夫としてチーム全体で円を形成して叫び声を入れたり、指導者は彼らとハイタッチやハグ、肩を叩くなどしてモチベーションを上げるようなこともできるでしょう。
❹同情し、直感を信じる
”チームとしての作業”が終わった後にここでようやくプレーヤーに近づき、個人に対しての改善を促します。
ここで最も重要になることが”彼らの気持ちを想像する”ということです。その際に、頭の中で働く何か直感のようなものが「今は彼と話すべきではない」と言っているのであれば、話さない方が良いケースもあります。
もし、会話を設けると決めたのであれば以下のポイントが重要です↓
-エラーの事実に触れながらも、解決策の提示を重視する
-選手の頭の中の?を残したままピッチに送り込まない
-ポジティブな声かけを意識し、鼓舞する
❺後半スタートに向けての最終準備
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同時に、他のスタッフを使って交代で入る選手たちへのセットプレーの最終確認や、もしフィジカルコーチのようなスタッフが帯同しているのであればピッチ内で簡単なモビリティやボールに触れるようなことをさせることも大事ですね。
このような形で、自分自身はハーフタイムの使い方を意識しています。皆さんはいかがでしょうか?
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