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小さな図書館にいる本の虫

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私の小さな書斎にある本棚から読んだ本から感じたことを綴っています。要約ではなく、私なりの解釈を載せております。
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記事一覧

批判的実在論の意義とは何であるのか#437

わたしにとって、批判的実在論とは何だったのであろうか。 僅かながらも、いただいた貴重な命…

いのちの両睨み#433

今上映されている中村哲さんのドキュメンタリー映画「荒野に希望の灯りを照らす」。 ここで、…

地獄・煉獄・天国の実在性。実在するとはどういうことなのか。ダンテ「神曲」煉獄篇を…

前回、ダンテ「神曲」地獄篇を読み終えて、今日は煉獄篇を読み終えて、湧き起こったことを残し…

フランクフルト学派の代表作「啓蒙の弁証法」を読んで(概要・要約・感想)#427

「啓蒙の弁証法」がようやく読み終わった。 あまりの難解さ加減に読むことを辞めようと何度も…

地獄は随所にある。ダンテ「神曲」地獄篇を読み終えて#426

今道友信先生のダンテ神曲の連続講座を聴きながら、「神曲」を読み直している。 リストの「ダ…

井筒俊彦と今道友信の対談を聴いて#423

今しがた、巨匠、井筒先生と今道先生の対談を「叡智の台座」を通じて聴いた。 普通の著書でも…

深層意識で本を読むということ#418

今日、リーリエという1980年の機関紙に投稿されていた「ユングとシュタイナー〜自我に対する態度を中心に〜」という高橋巌さんの講義録を拝読した。 読むのは4回目くらいである。 それを読んだとき、私はどうもここ半年ほどかけて読んできた井筒俊彦の「意識と本質」の本の読み方を根本的に間違えていたのではないかと思うようになった。 というより、この本に限らず、本そのものの読み方を、実に浅い読み方をしていたのではないかと思うようになった。 深層意識で本を読む私はこれまで、深層意識で

サーキュラーエコノミーの光と罠。実践上の注意点#414

近年、世界中で、サステイナブル、リジェネラティブなビジネスとして注目されつつある「サーキ…

ナオミ・クライン「ショック・ドクトリン 惨事便乗型資本主義の正体を暴く」を読んで#…

1年半ほどかけて読んできた、ナオミ・クラインの「ショックドクトリン 惨事便乗型資本主義の…

ハリール・ジブラーン「預言者」と映画「預言者」に触れて#407

4月8日、時刻は23時。 水曜日から熱が出ていたのも、今朝起きると回復しており、まるで自分の…

「ディキンソン詩集」と伝記映画「静かなる情熱」に触れて。彼女の詩の魅力#406

エミリ・ディキンソンという偉大な女性詩人の詩を、ゆっくりと音読しながら読み終わった。 彼…

リルケの詩集に触れて#402

2月28日。今年に入って今日で2ヶ月が経とうとしている。 この2ヶ月を振り返れば、以前と変…

リルケ「若き詩人への手紙」をあなたへ#401

リルケの言葉は本当に、甘美で、深く、力強い。 カプスへ贈られる最初の手紙は有名であるが、…

生命の織物「シアトル首長のメッセージ」#400

何千年、何万年の昔から、地球上には人間が住みつづけてきた。 シアトル首長のメッセージは、とてもとても心に響いてくる。 ゆっくりと、声に出して読んでいこう。 シアトル首長のメッセージワシントンにおられる大首長(合衆国大統領のこと)から、われらの土地を買いたいとの申し出を受けた。 大首長からは友情と友好の言葉を賜っている。ありがたいことだ。ご自分は、見返りにわれらの友情など少しも必要とされないはずなのだから。 だが、われわれはあなた方の申し出を検討することにしよう。もし