古代の薩摩940年 #76
最終章 隼人の乱 森田杉三の無念!
大化の改新後、たびたび都から通達が来る。班田収授法に従えと言う。私で薩摩の国長(くにおさ)96代目である。この900年以上の長き道のりを何とか一国平和主義を守り通してきた。大和朝廷は公地公民というが、この土地は国のものではない。私たちのものである。それは女王卑弥呼様との約束事でもあった。その血筋をひいている今の大和朝廷。約束違反もはなはだしいではないか!900年も前にわが祖先たちが山を切り開き、荒れ地を開墾し、灌漑設備に工夫を凝らしてここまで来た。薩摩は税を払う習慣もない。拒否すると、あの手この手で揺さぶりをかけてくる。先日は突然、秦氏(はたうじ・はたし)200人が入植と称して肝付(きもつき)村に現れた。これまでは困っている者が薩摩に来て助けを求めたら全員受け入れてきた。しかし.事情を聴いてみると、畿内に土地があるのだそうだが、朝廷から強制的に移住を命じられたという。こちらの事情を話して、たくさんのお土産を持たせて帰ってもらった。すると今度は国司と称して陽候史麻呂(やこのふひとまろ)なる人物が派遣されてきた。
今回も丁重にお帰り願ったが、朝廷がこれで諦めるはずもない。主だった者を集めるが対抗策があるのだろうか?
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?