明日(あす)の涙

黄昏の光が差し込んだあの日に
ある少女が朧げな眼差しでこう言った
"明日(あす)がやってほしくなくて泣き喚くのって普通なの?"
その流した涙には全ての思いが込められ  今
目覚めた先にはあなたはいるのかな

孤独な世界で私一人
膝抱えて声を押し殺しながら
自分を愛す資格なんて無いと泣く
たまに訪れる息苦しさにもう一度
止まらない涙と声はいつしか
枯れていくでしょう

夕闇に閉ざされたあの日に
あらゆる記憶を辿ってみた
生きる時間(とき)は自分を偽り壊して傷つけた
心の本音を聞くことはなく否定して愛想笑い
それを18年間影のように過ごしてきた証で
気づいた向こう側であなたは待っていたのかな

孤独な世界で涙の口実を一人探して
ひたすら笑顔で耐えてきて
私の苦しみを分かってくれないと泣く
時にやってくる辛さのメーターはいつしか
その一線を超えてしまうでしょう

頬を濡らした涙は枯れていき
その心を黒く染めてく
麻痺した未来に生きる意味は無いと知った夜
それでも生きるしかないと
僅かな光を信じて  また明日を繰り返していく

ぽたりと涙が一滴
垂れたのは  何のためかな


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