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6月は祝日がないので自主祝日をつくって横須賀旅行へ行ってきた。ブタとイクラと猿の巻。

こんにちは、設計事務所バリカンのナカガワです。
6月は祝日がないので困りますよね。困ったときは作ればよいのです、お休みを。ということで、6月7日(金)をバリカン祝日にしてお休みをいただき横須賀方面へ旅行へ行ってきました。

ワークライフバランスなんて言ってるの世界でも日本ぐらいだぞ、とプンスカしてる人がいるようですが、どうぞ休みなく働いてください。私は休みます。仕事のために生きるのではなく、生きるために仕事をしているのです。

今回のコースは
・ラビスタ観音崎でトレーラーハウスの視察、体験
・横須賀美術館でプリツカー賞をとった山本理顕さんの建築視察
・無人島「猿島」へ行き遺跡と観光地の視察

ぼくらのような仕事はどんな観光も視察になってしまうのです。休んでるんだか仕事してるんだかわかりませんが、これがワークライフバランスということで良いんじゃないでしょうか。

京急線、堀之内駅で下車。予約していたカーシェアをピックアップすべく住宅地を歩く。堀之内駅は「観光地に来たぞー!」というテンションは抑えめに作られている。けど、少しあるくと何故かブタを室内で飼ってる家が突然現れる。どんなアトラクションなんだ。

まゆげがかわいいブタ(たくさんあげないでネ)

窓の外には人参が用意されていて餌付けしてよい謎のエコシステムができあがっていた。人参をあげるとぽりぽりムチャムチャと美味しそうに食べた。

あーん
人参美味しいー。ところで窓はずっと開いているようだが蚊は入らないのか
借りた車もブタに見えてきた

車を走らせ本日の目的地、みんな大好き共立リゾートの「ラビスタ観音崎」へ向かう。今更共立リゾートを知らない人はいないと思うが、「夜鳴きそば」「いくらかけ放題朝食バイキング」「温泉」の3つがスゴイということだけは知っておいて損はない。

THEリゾート感まんさい

今回は宿泊はホテルの部屋ではなく、グランピング棟と呼ばれているトレーラーハウスにした。最近ホテルの仕事もいただいているが、その前にまさに「トレーラーハウスを使ってグランピング施設を作りたい」という要望を頂いていたからだ。その仕事は流れてしまったが後学のため体験してみることにした。

とサラッと書いたが「後学」って「ゴガク」じゃなかったの?!変換しても出てこなかったから調べたら「コウガク」だってよ。知らなんだ……(50歳、自営業)

こんな感じでトレーラーハウスが12棟ほど並ぶ
トレーラーハウスの半分は眼の前が海
10号棟が本日のお宿
眼の前はデッキ
トレーラーハウスだからちゃんとナンバーもついている。

ところで、バンガローじゃなくてどうしてトレーラーハウスなの?って思いません?これ実は建築基準法から逃れるための策なんです。
建築物とは「土地に定着しているもの」を指します。なのでトレーラーを置いて利用してるだけだと建築物じゃない。なので確認申請が不要なんです。

ただし、なんでもかんでもやり放題というわけではなくそこはしっかり「日本トレーラーハウス協会」というところが要件を設けていて、それに従っていれば非建築として扱って良いですよ、ということになっている。

ただし、それに従っていたとしても10年以上固定してたら建築とみなすかんな、と定めているようです。ご注意くださいませ。

パワーワード「脱法行為」


室内はシングルベットが2つ並ぶといっぱいのサイズ
洗面、冷蔵庫。このタイプの蛇口が真ん中についていると非常に使いづらいことが知れた
トイレは必要最小限にして快適
トレーラーハウスの中にはシャワールーム。もちろんお風呂はホテルの大浴場を使える。

翌日。ぼくは旅行へ行くと翌朝ジョギングを最近するようにしている。観光地ではなく、日常的な一面が見えたりしてとても楽しい。でも本当の目的は別にあって「いくらかけ放題朝食バイキング」に万全の腹具合で挑むためだ。この日はアップダウンのあるコースを6kmほど走った。

ドーン。イクラとシラスが好きです

朝食をたらふく食べたら2つ目の目的地「横須賀美術館」へ。へ。と言ってもホテルの向かいにあるから車は置いて歩いて向かう。

ジブリ展をやっててむちゃくちゃ人が来てた

なぜ今、横須賀美術館?ということだが、今年のプリッツカー賞を設計者である山本理顕さんが受賞したからである。「プリッツカー賞とは、建築界のノーベル賞と言われる」と言われているけど、だれが言い出したんでしょうね。

そんなプリッツカリストの山本理顕さんの建物って見たことなかった(たぶん)ので期待して行った。

全体的な構成はガラスの箱の中に丸い穴があいた箱が入れ子になっている感じ
トップライトのガラスはコーキングおさまり?
海 →建物 →裏山とひと繋がりになってる
美術館の屋上に出るといつのまにか山にいた

ガラスの箱に入れ子になった状態は正直あまり効果的に内部空間を良くしているとは感じれなかった。またガラスの箱のガラス同士(トップライト)はコーキングだけでおさまっているようで、切れたらどうするんだろうと人ごとながら心配になった。屋上にはデッキや手すりがあるから撤去するだけでも大変そう・・・。

という心配はあるけど、海から続く広場、そこから建物に入り螺旋階段を通って屋上へ出ると海が開け、背後というか屋上から歩いた先はすでにもう山の中にいる、という動線が新鮮な体験だった。

夏がくるねぇ

次の目的地「猿島」へ向かう。車で15分ぐらい。フェリー乗り場には駐車場がないので、周辺のコインパーキングへ停める。

チケット売り場で往復券を購入。一人1500円。入園料込で2000円。【往復】とあるけど、片道切符はない。夜はだれも島にいてはならぬのだ。なぜなら無人島じゃなくなっちゃうから。

隣には見学できる海軍の船が
こんなフェリーで向かう。100人以上乗ってたと思う
帰りはこの「ニュー・クロフネ」だった。こちらは260人乗り。
船乗り場の三笠ターミナルから10分程度で猿島へ。あっという間

桟橋をわたっていざ無人島へ到着。どんな秘境が待ち構えているのかワクワクしていたら目に入ってきた景色がこちら。

むっちゃBBQやってる。

もうね、無人島という名前がついているだけで正式名称は「猿島公園」なのだ。新宿中央公園と同じ仲間だ。なんだったら新宿中央公園だって夜は人がいなくなるから同じようなものだ。

やや拍子抜けしつつ上陸すると「ガイド利用してって!」と呼び込みのオジサマが。ガイドを通さないと見れない鍵の中も見れちゃうよー!と。

ふむ。「無人島」というイメージだけで猿島へ来てしまったので本格的にガイドしてもらったほうが勉強になるかもと申し込んだ。1ガイド15人ぐらいのグループで移動していく。

明るいオネーサンに引率されてついていく。終始、教育テレビを見ているかのようだった

ざっくり猿島を解説すると、江戸時代に東京湾に入ってくるクロフネたちを撃ち落とすべく、台場(砲台場)として島が利用された。それが今は遺跡として残され見学できるようになっている。

要塞なので敵からは姿を隠さなくてはならない。そこで山を切り、写真のように谷間のような「切り通し」通路をつくり、その両側に弾薬庫などをつくっていた。

ガイドツアーだけが弾薬庫の中に入れる。って言っても中は落書きだらけだったから鍵がかかったのは最近なのかな
このフックは山頂のサーチライトのための電源を送るためのケーブルフックなんだって。へ〜。

トンネルの内部はレンガが表しになっているが、第二次世界大戦になると上空からもバレないようにレンガをモルタルで塗って隠したそうだ。

砲台
砲台を固定するアンカーの跡
ここが山頂。ここに船を監視するサーチライトがつくられていたそうだ

なるほどなるほど、こりゃガイドさんに案内してもらって良かった。猿島の歴史もなんも知らないまま上陸して「なんだここー?」って思いながら帰るのとでは雲泥の差だ。ツアーは60分程度で一人600円。現金しか使えないのでご注意。

何事もなく無事にフェリー乗り場へもどって車を返して駅へ向かう。
向かうとき、行きには気づかなかったけど「春日神社」があった。

あれ?そう言えばガイドさんが「猿島には昔、春日神社があった。明治に入り島を要塞化するにあたって移転しました」「猿島だから狛犬ならぬ狛猿だったんですよ」と言っていたのを思い出し、境内に入ると。


本当にいたーーーーー!狛猿やーーーーーーーーーー!

この春日神社を見つけられたことでガイドさんに頼んでほんと良かったと思った。聞いてなきゃスルーしてたよ。

旅っていいですね。ではまた。

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