上下を感じさせる立体音響の可能性
ヘッドフォンで上下の感覚を明確に感じさせることって出来るのかな?音響だけで上下や前後はあまりわからない(現実空間でも前後の錯誤はある)と思うんだけど。
音色の部分で変えれること無いですかね?
既知かもしれませんが、飛行機の音ってステレオで再生しても、人間の経験上の感覚で上から聞こえるらしいのですが、私はもう一歩詳しく考えられると思っていて、人間って実は反射音をかなり良く感じられるのでは無いかと思っています。緊急車両がどこからくるかわからないのに、ある程度聴き分けられたり。自分の位置を把握するのに音の情報処理についてかなり敏感に発達しててもおかしく無いと思ってます。
人間は絶対に地面を下にして歩くので、周波数毎の反射音を定数だけ入れたら下からでも上からでも聞こえるようにできそうじゃ無いですか?
あと、そもそも人間は低い音は下の方から、高い音は上の方から鳴ってるように聞こえるそうです。実感したことはあんまり無いです。雷とか、凄く高い音と凄く低い音が鳴ってますが、高い音が空に抜ける感じで上に聞こえる気がします。
興味深い!!
今、鳥と一緒に、コンピュータによる音合成で自然音を作る勉強してるんだけど(自動生成に組み込むつもりだった)、合成音で作るということは残響0の状態の自然音が作れるということで、そこに地面からの反射音をシミュレートしたらどうなるのか超気になる。
人間の音処理が経験則に基づくのは、研究で実証されている。たとえば「囁き声」って絶対に顔のそばでなる音なので、スピーカーから再生した時に距離を勘違いする(スピーカーと自分との距離感がわかりづらくなる)という研究がある。このへんは日本音響学会著「音響サイエンスシリーズ15 音のピッチ知覚」に詳しいです。
音高と高さの関係は確か諸説あって、音楽をヘッドフォンで聴いた時にキックやベースが「下」に聞こえるか否か、みたいなことが音響心理の分野で研究されている。
つまり
①経験則からくる音の空間把握(ex.飛行機は上から鳴る)
②音響心理的な、音高と空間の対応関係(ex.低い音は下から感じる)
③物理的な反射音シュミレーション
この3つを掛け合わせると、より高度な立体音響表現ができると考えられる。①②は僕も自然にやってることだけど、きちんと課題と表現を切り分けて整理した上で③を加えるのは効果ありそうだな~~~!
面白い話してるなぁ。