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求人の前にまずは僕らを知ってもらおう

現在建築中の新しい店舗「JAMビル」がいよいよ完成へと近づいている。
そろそろスタッフ募集をかけようと思い、ふと。
もっとちゃんと自己紹介したいなと思いました。僕らのやろうとしていること、やってきたこと、それを知ってもらった方が、同じ思いで働けるんじゃないかと。

もちろんそんな理念は関係なくて、「家が近所だから」とか「なんかオシャレそうだから」という理由で応募してくれても全然かまわないのです。なぜなら働くうちに人の気持ちは変わるし、やりがいをどこに見出すかは、その人次第だから。
「将来、自分でお店をしたいから修業させてください!」とやる気満々で応募した人が急な家庭事情で辞めてしまったり、近所の大学生が空き時間に働いてくれて卒業するまで3年以上勤めあげてくれたりと、志望理由の熱量=長く勤務できる人でないのは13年間お店を経営して分かってきました。
長く勤めてくれるスタッフというのはお店の宝物です。
有難いことに、今のファンチャーナは離職率が低いので、滅多にスタッフ募集をかけることは無いのですが、さすがに新店舗の規模になると多くのスタッフを迎え入れたい。オープニングスタッフには、僕らの理念を知っていてほしいと感じています。

新しい店舗の2階。隣地の木々が美しい。

僕らがカフェファンチャーナを開業したのは2009年。SNSなんて全然浸透してなくて、本当にひっそりと幕を開けました。10年ほどの営業マンだった日々から脱サラし、3年ほどの修業期間を経て、奈良県三郷町にOPEN。お店の中から見える風景が自然の緑に溢れていたこと、駐車場が確保できること、電車から歩いてこられること、テラス席が作れること、家賃の安さと広さが丁度よかったこと。理由はいくつかあって、そして何より「ピンときた」ことで、決断しました。
子ども2人の出産を乗り越えるうちにスタッフが増え、お客様も増え、三郷町の地場産業である草履や雪駄と出会い、オリジナルセッタブランド「DESIGN SETTA SANGO」を立ち上げました。

女優の辻凪子さんが三郷町で映画撮影の際に立ち寄ってくれた

ちなみに「DESIGN SETTA SANGO」はよく「どこからか仕入れているの?」と聞かれるのですが僕たちのブランドです。企画・デザイン・材料選定を僕たちがおこない、三郷の雪駄職人「侘寂び屋(芝惣商店)」さんがそれを形に仕上げる。そこから販売・発信などのプロモーションを再び僕たちがおこないます。製販一体のプロジェクトチームです。
2013年からスタートし、2015年に株式会社化。わざわざ会社にしたのは、いくつかの名誉ある賞を頂くようになったためです。賞状に記載する屋号の必要に迫られたから。
素晴らしい製品とそれを求めてくださる沢山のお客様とメディアなどからの注目度を鑑みて「カフェの片手間にやってると思われたくない。世間の評価にふさわしい屋号を持つべきではないか」と考えるようになりました。
会社名を「株式会社DESIGN SETTA SANGO」にしたのは、その本気度を示すためです。雪駄に命かけてます、本気で取り組んでますというのを、お客様だけでなく職人さんたちや三郷町の人たちに伝えたかったから。三郷町の名前と雪駄という商品の良さを広めたいという思いが何よりも優先事項であると、シンプルな社名で表現しています。

1階のベーカリー部分。カウンターが素晴らしい。

さて名前でいうと、新しいビルの一番注目されているベーカリー。1階に出来るパン屋さんの名前ですが「a bread of fresh air」です。長いですね。
これは英語のイディオム「a breath of fresh air」を捩ったものです。
気分を一新してくれるもの、その場の空気を新鮮なものに変えてくれるような物や人を指します。「breath 呼吸」を「bread パン」に言い換えています。
直訳すると「新鮮な空気のパン」。なんのこっちゃですが、言うなれば「犬も歩けばパンにあたる」的な言葉遊びです。
主役に据えるパンがクロワッサンやデニッシュなどの空気の層を多く含むパンを予定しており、さらに三郷町には龍田大社という風の神様がいらっしゃることも重なりました。
加えて、DESIGN SETTA SANGOのブランドコンセプト「breakthrough 風穴をあける」との相性もいいなと感じたからです。
カフェファンチャーナが「take a breath 一息入れる」場所。
日本遺産である神降りの風道である龍田古道にあるJAMビルに相応しいキーワードが整ったのです。
(余談ですが「ファンチャーナ」は僕らが17年間飼っていた愛犬の名前を捩ったものです)

家族ぐるみで通ってくれるスタッフもいます。

2009年カフェファンチャーナ開業、2013年DESIGN SETTA SANGOスタート、そして2022年のJAMビル建設とa bread of fresh airの開業。ただのコーヒー好きだった夫婦が、随分思いもよらない道を歩んできたなと感じています。
個人的な名前を挙げればキリがない歴代の優秀なスタッフたちと、今のスタッフ達。誰が欠けても今の僕らは無かったなと、確信しています。
スタッフは家族です。入ってくれた時は精いっぱい歓迎したいし、辞める時はどう頑張っても寂しい。もちろんスタッフからすれば、人生の中のほんのわずかな通過点かもしれない。一方的な片思いでも、僕と僕の妻はいつも心の扉を全開にして迎え入れたい。スタッフがシフト入ってない日に家族や友人とお茶しに来てくれた時は、心の中で小躍りします。
引かれたくないので表面上はちゃんと距離を取りますのでご安心ください。

一呼吸いれる癒しの場所であり、風穴をあける先進的な会社であり、街や暮らしに新しいアイデアを吹き込むような、そんなJAMビルで一緒にお仕事しませんか?
楽ではないけど楽しいよ。

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