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コンドームは避妊目的だけのものではない。性感染症に対する意識を高めよう。

今回、この記事を書きたいと思ったのは、衝撃的なニュースを見たことがきっかけだ。

青森県内の高校生を対象にした調査であるが、ニュースには「将来、性感染症(性病)にかかることがあると思うかとの質問に対し、『まったくない』『あまりない』と感染リスクを楽観視する回答が合わせて53.2%と半数を超えた。女子生徒に比べ、男子生徒の方が感染リスクを低く認識している傾向も見られた。」とある。

この結果に対する原因については触れられていないため、地域的な問題なのか、正しい性教育が求められるものなのか、性感染症に対する医療の発展かによるものなのかは不明だ。

これは、日本で梅毒に感染する症例が増え続けていることからもわかるように、全国的に性感染症に関する意識が低下していると言えるのではないかと思っている。(学術的な調査はしていないので、個人的な感覚論だが)

また、HIV感染予防の「PrEP療法」というのも認知が高まっているが、PrEPでHIV感染の予防ができるのは事実だろうが、その他の「梅毒」「クラミジア感染症」「淋菌感染症」「性器ヘルペス」「尖圭コンジローマ性感染症」「B型肝炎」「C型肝炎」などを防ぐことはできない。

コンドームは万能ではないが、現在、性感染症を予防する手段として、最も有効な手段だと思う。

明日、12月1日は世界エイズデーだ。そんな中、NHKで「う〜ん?」という記事を見つけた。

「間違い探し」をしたい訳ではないが、この記事をご覧になった方で、僕がなぜ「?」と思ったかを、お分かりになるだろうか?

エイズに感染する、エイズウイルス、というのは正しい表現ではない。

エイズというのは、HIVウィルスに感染し、免疫機能障害となり免疫力の低下により種々の病原体に対する抵抗が失われ、後天性免疫不全症候群となりエイズを発症するというものだ。

NHKへは「ご意見」から訂正のお願いをしており、本文中には納得のいく表現がされているので、正しい知識が有るのだとは思うが、視聴者・読者がわかりやす表現と考えているのかもしれない。訂正をしていただける可能性を信じて、原文との比較ができるよう元記事を貼り付けておきたい。

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​僕は、いろいろな場面で「エイズ検査」という表現に出くわすと、「HIV検査」と訂正をしていただけないか、というアクションを起こすようにしている。

とある医院では「HIVという言葉では多くの方々には理解できない」と言われたこともある。「正しい理解がされていない現状があるのであれば、その啓発をすべきだ」と、軽い口論になったこともある。

2021年11月24日は、フレディ・マーキュリーの没後30年にあたる日だった。

現在の医療では、HIVに感染をしても早期に発見し、正しい服薬をすれば、健常者と変わらない生活、変わらぬ寿命を全うできると言われている。

世界中のエイズで亡くなられた方々、HIV感染症に対しての研究開発をされてこられた方々、現在HIV治療を受けられている方々、日本やアフリカなどの途上国でHIV感染症予防の活動をされている方々への賞賛、感謝の気持ちを込めて、正しい性感染症の知識を持つことの大切さを伝えたいと思う。

以上

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