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ご飯の話 27。パンに具を挟むとサンドイッチ1

ご飯の話 27。コッペパンを焼いたので、具を挟んでみた。パンに具を挟むとそれはサンドイッチなんだろうか。

と書いてみたものの、はたして焼いたのはコッペパンなのか自信がない。

パン生地を丸めて焼くと「まるパン」みたいな言い方をする。これは形からしてそうだろうと思う。

パン生地を二等辺三角形に伸ばしてクルクル巻くとロールパン。形というか動作というか、ローリンローリンしている。

今回焼いたのはパン生地をちょっとだけ細長に整形したもの。レモンを置いて、下に当たる部分を平らにしたような形。紡錘形といえばそうなんだろうか。ホットドッグ用のパンのように、縦に切れ目をいれて具を挟む用に作った。

で、これがコッペ?コッペってなに?紡錘形のことをコッペっていうの?

ネット検索してみると、フランス由来説とドイツ由来説があるらしい。フランス由来説は硬いパンを焼く前に記事に入れる切れ目(クープ)からきたというもの。ドイツ由来説は山頂を表す言葉「koppe」からというもの。

フランス語もドイツ語にも知見がないので何とも言えないが、フランス由来説の方がしっくりする。以下、語源妄想。

  1. フランスパンのような硬いパンで、たまたまコッペパンのような形状をしたのをみた日本人が、パン全体を指さしたつもりで「これなあに?」と質問する。回答は〇〇パンだよ(例:棒パン)みたいなのを期待している。

  2. 質問されたフランス人がパンにある切れ目のことを示されていると思って、「これはクープっていって、焼く前のパン生地に切れ目を入れることによって・・・焼き上がりもきれいでしょ」的な回答を話す。

  3. 聞き取れない日本人が何度も聞き返す。

  4. やり取りが何度か続くが、お互いに面倒になり、それぞれが考える範囲のすり合わせをしないまま「これなあに」の回答が「クープ」に落ち着く。

  5. クープがコッペに変容する。


パンに対する解像度の違いから生まれたものだと思う。ある物や現象についてあまり知らない人(以下、素人)が、全体をざっくり知りたいと思って質問したのに対して、詳しい人(プロ)が細部やこだわり部分を語りだすケースはよくあるように思う。

仕事だとシステム開発とかはそれっぽいなぁ。そして力のある素人(顧客や上司)が、「そもそも・・・」って言葉を発することになる。

素人は自ら解像度や理解度を上げる努力をしないといけない。予習しておいたり、自分の言葉で言い換えて確認したりする必要がある。

プロは全体→細部の流れを意識したり、定義や用語解説を適宜入れて説明することを意識すべき。

重要事項:これの文章のタイトルは「ご飯の話 27。パンに具を挟むとサンドイッチ1」である。



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