#3 過去の理論踏襲と配合禁忌への挑戦!!
ダーゲットメーカーが大切にしている理論は理解できた。
その中で重要視されていたのが、「卵白アルブミンタンパク変性率」でした。
シャンプーなどの安全性を測る一つの方法です。
界面活性剤という物は大きく4つに分けることができます。
アニオン(陰イオン)界面活性剤
両性界面活性剤
ノニオン(非イオン)界面活性剤
カチオン(陽イオン)界面活性剤
中でも「アニオン界面活性剤」というのは主に洗浄系に用いられる活性剤です。
シャンプーや洗顔料、ボディソープをはじめ、台所洗剤や洗濯洗剤などにも用いられています。
昔(1960〜1980年頃)、このアニオン活性剤によって手荒れが引き起こされたり、水質汚染を招いたりして社会問題になりました。
そこで、界面活性剤の安全性や環境負荷などが注目されるようになり、種々の研究が進みました。
その過程で導き出されたのが資生堂が論文発表した「卵白アルブミンタンパク変性の測定」でした。
簡便で安価に活性剤の安全性を評価することができる手法として多くの活性剤メーカーや化粧品メーカーが実施して、参考にしました。
配合禁忌
このタンパク変性率によって、使ってはいけない活性剤(配合禁忌)を導き出し、タンパク変性率の低い活性剤を組み合わせて使う。というのがターゲットメーカーの考え方でした。
具体的に見ていきましょう。
【使ってはいけない活性剤】
硫酸系(サルフェート系)
AOS系
グルタミン酸系
アラニン系
などがタンパク変性率の高い活性剤として挙げられていました。
逆にタンパク変性率の低い活性剤として
【使っても良い活性剤】
エーテルカルボン酸系(お酢系)
タウリン系
とされていました。
あくまでもアニオン活性剤の話なので、両性活性剤は議論されていませんでした。
さて……
この配合禁忌だと、使えるのが
・エーテルカルボン酸
・タウリネート
・両性活性剤
のみになります。
それでいて、エーテルカルボン酸の中和塩に対して特許を取っています。
つまりこのメーカーの配合禁忌理論に従うと、このメーカーの商品に酷似するということです。
Kさんもこの理論を踏襲して欲しいとおっしゃってますし、タンパク変性率は最終的には測定したい!
でも前のメーカーとは違う処方にして欲しい!
もちらん質感はサロン品質で!!
とのリクエスト……
これはマジで厳しい…💧
さて、シャンプー処方マンの皆さん!
あなたならどの様に活性剤をチョイスされますか??
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