選挙に一度も行ったことがない人の言い分

48.8%という低投票率を記録した先月の参議院選挙。
有権者の過半数は投票に行かなかった。
彼らはなぜ投票に行かなかったのか。

その疑問を紐解くため、あくまで一例として、今まで一度も投票したことがない人の話を紹介したい。

以下、筆者と同年代（30代前半）の友人とのある日の会話。
美味しいラーメン屋や連日の猛暑など一通りの雑談を終えた後、選挙の話題になった。

筆者：
そういえば、選挙は行った？

友人：
行ってない。いつあったの？

筆者：
7月21日。

友人：
その頃、旅行してたから無理。

筆者：
期日前投票もできるんだけど・・。

友人：
誰に入れたら良いのか分からないから、行く気がしない。
そもそも、選挙なんて1回も行ったことない。

（しばし沈黙）

筆者：
このままいくと10月に消費税がまた上がるんだけど、イヤじゃない？

友人：
しょうがないんじゃない。決まったことだし。

（しばし沈黙）

筆者：
自民党が進めている憲法改正の中に緊急事態条項っていうのがあってね、それが通ると選挙も国会も無くなるかもしれないんだけど、どう思う？

友人：
選挙なくなるの？
国会もなくなるの？
それって良いことじゃん。

選挙や国会の運営って、ものすごくお金かかるんでしょ。
なのに、どうでもいいこと演説したり、会議したり。
あんなの無くなった方がいいよ。

（長い沈黙）

筆者：
その緊急事態条項っていうのは、ナチスドイツのやり方を真似してるみたいで、ヒトラーのような独裁状態になってしまうかもしれないんだけど・・。

友人：
独裁でも良いんじゃない？
安倍さんのことはよく知らないけど、トップになったんだから、きっと実力あるんでしょ？
その実力者に反対したり、邪魔ばっかりしてる方が良くないと思う。

（長い沈黙）

筆者：
今の政権のままだと戦争になる恐れがあるんだけど、戦争になって人がバタバタ死ぬことになったらイヤじゃない？

友人：
戦争はイヤだけど、しょうがないかも。
現代の人たちはみんな冷たくて、思いやりがないと思う。
日本が戦争で大変な思いをした頃は助け合わないと生きていけないから、当時は思いやりがあったんだと思う。
1回メチャクチャになって、そういう助け合いを学び直した方が良い気がする。

（長い、長い沈黙）

友人：
それに独裁って言っても韓国よりはマシでしょ？
日本は民主主義の国なんだから。