20/21スキージャンプW杯 個人第15戦 Lahti レビュー
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Johansson今季初V
この日も普段よりは穏やかだったLahti。予想通り、圧倒的な強さを誇ったのはGranerud(NOR)でした。
僅差の試合の中で、1本目にただ1人HSを越え10点以上差をつけると、2本目もヒルレコードに迫るジャンプをしました。
しかし着地を決められずに転倒。1本目にHSを越えるジャンプをしていたのに、ゲートが上がった2本目。
1本目のアドバンテージがあったので、私の副音声配信で「飛びすぎの怪我だけは気をつけてほしい」と言った矢先に、ビッグジャンプで転倒。
着地の衝撃を抑えるような転倒の仕方で、怪我には至りませんでしたが肝を冷やしました。
今季、複数回表彰台に上がっているJohansson( NOR)が2本安定したフライトを見せて、今季初優勝を飾りました。
Lindvikはダメでしたが、ノルウェーが表彰台に来るというのもプレビューで当てることができました 笑
超一流ではありますが、ワールドカップの優勝は通算3回目。意外に少ないなーという印象です。
2位にEisenbichler(GER)。開幕から破竹の調子で勝利を積み重ねていましたが、4HTあたりから鳴りを潜めました。
そんな中での表彰台は復調のきっかけになるかもしれません。
開幕の時のようなスーパージャンプが見たいですね。
3位にGeiger(GER)。得意なジャンプ台で安定した飛行を見せていましたが、2本目は失敗ジャンプ。勝利の可能性もあっただけに、3位は悔しいと思います。
Geigerが失敗しなければ、HSに迫るジャンプができたと思うので、それを見ていればGranerudがGFを使って勝利を手にしたかもしれません。
Geigerの2本目の失敗が波乱を呼んだという見方もできます。
日本チーム
小林陵侑が9位。1本目は条件が良くなかったような感じで24位と出遅れましたが、2本目は全体でトップとなる得点を獲得し、トップ10に入ってきました。
踏切の状態は良いと思います。
結果的にトップの得点でしたが、飛んだ直後は首を傾げていました。飛んでいる視界と飛距離が噛み合っていないのかもしれません。次も得意としているWillingenなので期待できます。
佐藤幸椰は18位。幸椰も陵侑と同様に1本目に大きく出遅れたところから、2本目は4位の得点で順位を上げてきました。
スーパージャンプを見せる一方で、成功と失敗の差がやや大きい感じ。次のWillingenは初めてワールドカップポイントを獲得した地。スーパージャンプが見たいですね。
佐藤慧一は20位。苦手なジャンプ台だったか、少し飛びずらそうでしたが、なんだかんだで20番代まで持ってきました。気持ちよく飛べずに悔しそうでした。
小林潤志郎さんが31位岩佐勇研が34位と2本目に進めませんでした。
1本目は特に全体のレベルが高く、良いジャンプをしても一歩及ばなかった感じ。特に勇研は気持ちよく飛び、派手なガッツポーズをした中でこの順位は悔しいと思います。
こちらで挙げた1人Kytosaho(FIN)がこの日に7点獲得して47点に得点を伸ばしました。伊東大貴さんの51点に迫っています。
ノルディック複合
この日のLahtiの最大のハイライトはノルディック複合競技。渡部暁斗さんが通算19勝目となる今季初優勝を飾りました。
Riiberに勝利を持っていかれると思いきや、追いついてきたところでギヤチェンジをし山本涼太とRiiberを置き去りにし、勝利をもぎ取る完璧なレースでした。
山本涼太もドイツの走力ある2人が追いかけてくる中で、粘りに粘って表彰台獲得。暁斗さん以外が、表彰台に上がるのはオスロで兄弟で表彰台に上がった渡部善斗さん以来ではないでしょうか。
前日にもチームスプリントで表彰台を獲得しており、社会人1年目で充実のシーズンを送っています。
また、この日はBSで女子のワールドカップもやっており忙しい1日でした。
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