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「会社やめます」次よりも先に終わりを決めたワケ

先日、会社へ退職の意志を表明した。

なんとなく、自分の中で来年には新しいことをしよう。
新しい環境に身を置くようにしよう。
と内心決めていたことではあったが、
次が固まるまでは言わないでおこうと思っていた。

ただ、そこからなんの進捗もない日々が続き、
今の仕事に対するモチベーションもない状況で、
鬱々とした毎日に徐々に変わっていった。

その時、自分では全く原因が分からなかったが、
ふと、「将来が見えない」ということに気がつき
「今はこれに集中しないと」と目を逸らしていた結果、日常の中でも虚無に近い不変の毎日に絶望した。

今回は、そんな状況下でなぜ、退職意志を表明したのか
逆になぜこれまで表明してこなかったのかお話したい。

①言えなかったワケ

私は20代半ばの社会人経験数年だが、
会社の特性からマネージャーという役職を担っており、
5名の部下を持ちながら営業数値管理と部下の管理をしている。

業態上、残業は当たり前で比較的激務な環境で、
モチベーションの高い仲間が支えとなって、
成り立っているような風土であるため、
マネージャーが退職意志を表明することは
モチベーションの低下に繋がるのは目に見えている。

責任感という鎖から、私は表明できなかった。

社内の人間関係上で起こりうるトラブルを予測し、
その恐怖から無意識に逃げていた
退職表明から退職日をなるべく短くする。
つまり、逃げの姿勢でもあった。

一人一人、お世話になった人が納得いく理由を持ち、
ちゃんと挨拶して快く送り出してもらいたい。
そんな物語を考えていたこともあり、
脚本家のように退職理由を考えていた。

②自分の決断に他人の納得は不要

ある時、こんな言葉を聞いた。
「誰が何と言おうと私の決断です。私の人生は私が決めるし、ちゃんと真剣に考えました。」

自分が脚本家のように考える退職理由は、
他人を納得させるための飛び道具でしかなく、
むしろそれは失礼な行為なのではないかと感じた。

ここで、退職理由を考えることをやめた。
そして、退職した後のことを考え始めた。

退職した後のことを考えるのは実に難しく、
やりたい事なのかやるべき事なのか
待遇なのかスキルなのか欲しいものは何か、
色んなアングルで考えていると混在してしまう。

全く決まる気配がないのだ。
そうしていると、疲れて趣味に時間を要する。
そしてまた仕事に時間と体力を奪われる。

このサイクルこそ不毛。
ならば、退路を断つことで前に集中するしかない。
ここで、退職意志の表明を決意した。

思い返せば、中高大一貫校に通っていた時も
大学受験するか悩んでいた時に
親に内緒で内部進学権利を棄却したことがあった。
あの時は、必死になるスイッチが入った記憶がある。

退路を断つことで前に進む力が得られる。
私の人生の教訓はこれなんだと感じた。

③冷静に考えれば早期表明はwin-win

よくよく早めに表明することを想像すると、
会社側にはメリットが複数あることに気がついた。

・退職検討者と交渉の余地があること
・退職した後の体制を整える時間があること
・会社が投資する教育機会を別の人に渡せること
・残りの期間で退職者に資産を残してもらえること

デメリットになりうることがあるとすれば、
周囲のモチベーション低下だが、
こんなものは遅かれ早かれ起きるもので、
むしろ早めに知っておけば、いずれ薄まるものだ。

私自身もコソコソ隠れて転職活動なんてことをせず、
堂々と転職活動ができる時間ができるわけなので、
良いことに尽きる。

会社側からどんな交渉をされるか分からないが、
自分の決断をただ伝えるだけであり、
交渉はあくまで参考情報として聞くだけ。

転職しながらキャリアを重ねる働き方が当たり前で、
それを前提とした文化に会社側も適応する必要がある。
と、今回の件で思った。


実際に表明してみると、まず驚かれる。
今はまだ説得されている段階だが、
自分の決意が揺れない限りは順調に進むだろう。

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