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自分の意思を確認する "脳内会議"

突然ですが、こんな経験はありませんか?
「自分でもどうしたいのか分からない‥」

これはいわゆる自分を見失ってる状態です。

見失ったなら、見直さなければいけない。
でも見直すと言ったってどこから??

そんな時に私がよく行うのは「脳内会議」です。
スピリチュアルな表現をすると、自己との対話です。

今回は、自分の意思を確認したい時に、
どんな思考プロセスを踏めば、確信を持てるのか
お話しできればと思います。


会議メンバーを整理する

脳内会議というのだから出席者は複数人います。
人の性格によって、参加する人数や特性も変わりますが、私の場合はだいたい下記のメンバーです。

・主観軸の自分 (自己中心的・本能・利己的)
・客観軸の自分 (理性・社会的・ブランド)
・刹那的な自分 (目先の利益や損害を考える)
・永劫的な自分 (長い目で利益や損害を考える)
・論理的な自分 (会議内容をロジックにまとめる)

だいたいこの5名で不定期開催されます。

私の性格的には、
・自分の意思は大切にしたい
・とはいえ他人に悪く見られたくもない
・でも非道理なことは気になって仕方ない
・メリットとデメリットを比較して決めたい
・感性よりも論理性で自分を納得させたい

こんな性格であるため、
出席メンバーは各方面の代表者を選出している。

フェーズ1: 主観vs客観の主張編

まずは本能と理性それぞれの主張から整理する。
ここはそんなに時間がかからない。
よくある例としては、

【主観の主張】
・本当は‥〜したい
・本当は‥〜したくない
・これが好きだ
・これが嫌いだ

などなど、基本的にはYES/NOの分別だけで、
何十年も生きていれば、この辺は肌で分かる。
一方で、

【客観の主張】
・前言ってたことと矛盾しない?
・誰々から‥〜って思われない?
・好きにしちゃったら‥〜というリスクない?
・わがまますぎない?迷惑かけない?

などなど、WHクエスチョンで追及してくる。
また、主に外的環境での予測・見込みから切り込み、
最悪の場合を想定した上で、論理性に欠けてる要素を嫌らしく突いてくる。

互いの主張を終えた段階で、彼らの役割は終了する。
この2人で話し合っても基本的に平行線を辿るだけで、
全く前に進まない状態が続き、最終的に見失う。

多くの人が自分を見失うのはこの段階だ。


フェーズ2: 刹那vs永劫の天秤論

人は取捨選択する時、
得るものと捨てるものの価値を測った上で選択する。

それは時間やお金や空間といった限られたものに囲まれて生きている私たちにとっては、呼吸と同様の動きだ。

だから、損得勘定で物事を判断することが、
最も納得性が高いことを私たちは知っている。

この刹那と永劫の役割は裁判所でいう弁護人だ。

だいたい、
主観の主張の実現=刹那的な損得の方が重要
客観の主張の実現=永劫的な損得の方が重要
ということになる。

彼らが唱える例としては、
【刹那の弁論】
・今これをやめれば‥〜から解放される
・今これをすれば‥〜が得られる
・いつ死ぬか分からないんだから、今が大事
・今これをしたら、こんなことが起きてしまう

【永劫の弁論】
・10年後から逆算して今ってどうあるべき?
・今やめたらこれまで続けてきた意味は?
・そのアクションは今後にどう活きるの?
・今後この人達とは付き合えなくなるのでは?

と、まあ単純に時間軸の差で分かれる。

簡単に言えば、目先のメリットとデメリットを整理し、
中長期的なメリットとデメリットも整理し、
どちらの方が価値があるか取捨選択する。

ここまで会議が進んでくると、
大枠方向性が固まってきている状況になる。


フェーズ3: 意思を論理武装する

意思の方向さえ決まれば、もう終わりで良いと考える人は少なくないと思うが、日本人の多くは世間体というものを気にして、なかなか踏み切れないことがある。

そんな時、自身の尊厳を守ってくれるものが論理性だ。
役割としてはいくつかある。

・自分が納得するためにあるもの
・他者に説明するためにあるもの
・後悔しないためにあるもの
・自信を持つためにあるもの
・自分が理性的であると思えるためにあるもの

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①私は●●すると意思決定した。 【結果】

③この間を埋め合わせるストーリー 【論理】

②目先より将来の損得の方が価値がある 【要因】
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上記のように、結果と要因の間の過程を描くことが論理性を持たせることとなる。
これはケースによって変わるが、複数の視点から考察した結果だと分かる様に整理することで、より信頼性が高まる。

・自分の出した決定による外部環境も考慮に入れる
・自分の意思を曲げてまで現状維持するリスクを示す
・全て前向きなテイストで論理構成し、ネガは排除する

など、人間が複雑な生き物であることが実感できるほど、ケースによって作り方は変わってくる。



勘違いしてほしくないのは、意思決定は必ずしなければいけないものではない。何も考えずに過ごしていたからこそ得られるものもある。

ただ、何か現状を変えなければと感じたり、刺激を求めるような感情になった時には脳内会議をしてみると、人生の密度はもっと濃くなるかもしれない。

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