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ツレが事故に遭いまして(弐)

※帯画像は、前回に続きフリー素材のいらすとやさんから頂きました。

前回かいた記事はコチラ

最寄り駅についてタクシーで病院へ

阿佐ヶ谷から電車に揺られること1時間。
病院の最寄り駅に到着。駅から徒歩だと15分近く距離。
有事でなければ、まず歩く距離ですが、
今回は、迷わず病院までタクシーを公使しました。

病院は結構大きなところでした。
(救急搬送できるくらいだから当たり前ですよね)
受付で名前を伝えるも、そのような名前の方は運ばれてきてないとのこと。
ん?そんなはずはないよな…。
この病院に搬送するって救急隊員の人言ってたから。

とモヤモヤした状況だったのですが、途中で気づきました。
伝えた苗字、間違えてました。(地味にテンパってた証拠です)

「今処置中のようですので、奥の待合室でお待ち下さい。」
「あの~、ご家族の方は既にいらしているのですかね?」
「えぇ、すでにお見えになって、お待ち頂いているようですよ?」

そうです。ツレのご両親にはまだ1度も会ったことがありませんでした。
まさかこのタイミングで「初めまして」とご挨拶をすることになるとは。

受付の人に案内されてついて行くと、
ご両親が待合室のソファで座っていました。

「■■さん、ご友人の方がお見えになりました」
「初めまして、●●と申します。■■さんから、朝、連絡頂きまして、こちらに参りました。」
「お仕事だったんじゃないですか?本当にすいません...」
「今、■■さんはどのような状態なんでしょうか?」
「それが私たちも、ここでお待ち下さいと言われたきりでどういう状況なのかよくわからなくて...。」
「事故なのか、自損なのかもわからないんです。今日もあのこ起きて慌てて出ていったから、まわりがよく見えていなかったのかもしれません」

お母さんと事故が起きたときの状況や前日のことなどを話ながら、
待つこと一時間半。中から看護師の方が出てきて、状況の説明が始まりました。

・事故かどうかは現在検証中。(自転車の後輪が大破していた)
・顔から強打していて、本人も事故当時の記憶が飛んでしまっている。
(気がついたら救急車に乗っていたそうです)
・地面にそのまま打ち付けていて砂が混入してしまっていたので、洗浄しつつ、今後を鑑みて破傷風の予防接種が必要
・あごと鼻の骨折。特にあごを強く打ち付けていて、それに伴って下の歯が5本を損傷している。
・犬歯があごに刺さってしまっているので、後日腫れが引いたら除去する必要がある。

口頭で説明を受けつつも本人と会っていないのでピンとくるものがありませんでした。が、歯を損傷していると聞いただけでかなりの大きな衝撃だったのだと思います。

即時入院。
入院期間は1ヶ月~1ヶ月半程度の見込みと言われました。

次々と伝えられる情報とその内容にうちひしがれている自分がいました。
そして、入院手続きなどの記入を...とおもむろに書類を渡す看護師さん。

程なくして、担当医の先生が、中に入って様子をみます?
と案内してくれたのでご両親が通されました。

私はあくまで友人なので中には入れる身ではありませんので、
引き続き待合室で待っていました。
家族ではないから当たり前なんですけどね、
大事なときに傍に居てあげられないことへのもどかしさもありました。

ツレのお母さんがそれに気づいて、
「中に入って会って上げてください」と言ってくれたので処置室へ。

別途で横たわっているツレをみると、事故の衝撃が伝わってきました。
顔は包帯でぐるぐる巻き、左目の下も殴られたかのように腫れていました。

私が来たことに気づくと、安心したのか、
「ごめんなさい...」と再び泣き始めました。
泣いてひっくひっくしたり、しゃべり出すとところどころ痛むだろうから、
「しゃべらなくて良いよ、痛かったね。」と手を握りました。

顎と鼻は後日手術の必要があるとのこと。
ただ事故直後のため腫れが引いていないので、
落ち着いてから改めて行うことになるそうです。

病棟に移動して、そこから入院手続きの開始。
病院としては手続きは必要なのはわかるけれども、
いざ、その書類の数を目の当たりにすると、
冷静に手続き進めることなんてできるのだろうか?と思うほどでした。

「とりあえず、生きてて良かった」

ぽろっと出した言葉。
ツレのお母さんと同じタイミングで出たその言葉の意味を、
今はただただかみしめるしかありませんでした。

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