ECに関わって人生を反省した①

メーカーで新卒から34年勤務。百貨店や有名販売店への卸営業を20年。北海道から九州の支店を転勤してきました。本社に来てライセンスブランドのマーケティング、営業にたずさわる中で身についた総合力?を買われて「新規事業」という組織図に乗らない社内でただ1人の役割も兼任しています。(本業は営業)2018年から自社ブランドのECサイトのビジネスを立ち上げ、ECに関わることで感じたことを書いていきます。

「協力会社さん任せ」への反省

広告、店舗設計、販促など様々な分野で多くの協力会社さんにお世話になってきました。会社として長くお世話になっている会社さんや、自分で発掘して出会えた会社さんもいます。その道の専門分野の方々の知見に救われたり売上を大きく伸ばしたりしています。

経費削減のために業者さんを乗り換えたり、今思えば失礼なことをしてきました。

が一方で、長年お取引のある会社さんは、なぜかあちらに主導権があったり、やりたいことをやれないような関係だったり。新しいことをこちらから提案してもNGをもらったりということも。 「それは効果ないですよ!」と言われてましたが、いま思えば「それはうちはできませんよ!」もしくは「それは面倒くさいですよ!」だったかもしれません。

お任せ体制だったので、会社のメンバーも言われるがままで事が進んでいくことに疑問は感じていなくて、売上を上げるためには経費を上乗せすればよいのだという感覚になってしまっていました。

ECサイトを立ち上げなさい。

会社としてまったく知見のないECサイトの立ち上げ…合い見積もりをお願いしましたが数千万円から1億円。サーバー代が・・・セキュリティが・・・決済が・・・という感じ。 知見のない我々は「長い付き合いの安心感」で1億円のA社にお願いすることに(笑)

紆余曲折あって、出会いもあってA社とはお別れしてShopifyで構築することになりました。社内外からは大きな圧力がありましたが・・・A社もいまはShopifyパートナーを名乗っておられます。社内の圧力はいまでも目を合わせてくれませんけどね。

任せっぱなしで本質をつかめない人になっていた

これまで協力会社さんに任せっぱなしで生きてきたので、Shopifyでサイト構築を依頼した会社さんとお仕事をして、また社内でLP制作を請け負うようになって気が付きました。「あ、私たちECはおろか、お仕事のお願いの仕方がわかってない」。

例えば
私:いい感じにお願いします。
先:こんなでどうですか?
私:いやそうじゃなくてもう少しエモく
先:ではこんな感じで?
私:いや違うなあ、デザイナー変えて

とか
私:売れる事例ある?
先:これどうですか?
私:いやうちとは合わないな
先:こういうのもやりました
私:わかってないなあ、うちのこと

みたいなことになるわけです。
LPを社内で請け負うときにもそのやりとりに疲弊。
とあるツイートでこんなのがあって刺さりました。

 「ラーメンください}
 「なにラーメンにします?」
 「うーん、とりあえずおいしいって感じで!」
 「はい!ではおすすめの塩ラーメンです」
 「いや、そーいう感じじゃなくて、濃い感じ」
 「(おまかせじゃないかい)では味噌で!」
 「いやー。汁気はいらないんだよね」
 「(は? ラーメンだろ?)じゃ焼きそばで!」
 「もっとバランスよい感じにしてほしいんだよね」
 ・・・

こんなことに対応してくれるのはお母さんだけですね。
なにがしたいか、なにを目的にしているのかを「お願いする力」が、お任せ人生の中で養われていなくて、これで売上が上がるわけもないしスタッフが成長するわけもないのです。なにより協力会社さんに失礼すぎました。

反省

協力会社さんに依頼するときには「最大限のリスペクト」が必要。
リスペクトするためには「なにを依頼しているのか」を明確に。
なにを…デザインなのか、印刷なのか、コーディングなのか。
素人なんで教えてください!というスタンスはフレッシュマンだけに有効で、それぞれについてある程度の知見は必要。知見があるからこそ専門家へのリスペクトが生まれる。 

こちらは客なんだ、お金払っているんだという意識があったと思います。業者さんではなく「協力会社さん」。

社内外を問わず、お願いをするときには「要件定義」をきちんとして、どの部分を依頼しているのか理解して、リスペクトをしよう。
そうできるために学ぼう。

いままで偉そうに依頼してきた協力会社さん、ごめんなさいね。


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