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相手の回復のためにできること

あなたには大切に思う人がいますか?恋人、家族、友達。

もしその人の人生が上手くいっていなくて苦しみの中にいる時、
私たちには何ができるのでしょうか?

手を差し伸べることでしょうか?

人間は「人の間」と書き、人との繋がりにおいて満たされた感覚(幸せ)を築きます。
しかし、残念ながら、手を差し伸べることには限界があることがあります。
また良かれと思って手を差し伸べることが、逆にその人の問題を悪化させてしまう可能性もあります。
精神的な苦しみを解決しようと、お医者さんに行き、薬を処方してもらっても薬では根本的な解決は無理で、上記と同じように薬を飲むことで、問題を悪化させてしまう可能性もあります。

私たちに与えられた困難は、自分で行動を起こして、乗り越えていかなければいく以外方法はないのです。

私には好きな聖句があり、時に力強く励ましてくれます。

わたしは、あなたたちのために立てた計画をよく心に留めている、と主は言われる。それは平和の計画であって、災いの計画ではない。将来と希望を与えるものである。
(エレミヤ書29 章11 節)

どんな困難もそれに対する苦悩も、その人の成長に必要だから起こっているので、他人の解決する領域ではないのです。大切な人の成長のチャンスを摘んでしまうことが本当の助けになるでしょうか?

これが頭で分かっていても、相手の問題に介入してしまう場合、それは、実は「自分のために」やってしまっているということを認識しましょう。

それは、相手の問題によって、怒り、不安、心配、失望に囚われている状況である場合に多くあります。

大切な人だからこそ、そのような感情が湧くのは自然なことです。
しかし、その感情により、相手の問題に介入してしまう、物事が手につかない、眠れない、など自分の生活に支障をきたしている場合、それは、これはあなた自身の問題だと認識する必要があります。あなたが成長のチャンスであるということです。
「相手の回復によって、私の気持ちは楽になる」と相手に依存してしまうと、それは特に長期に続いた場合、あなたの感情は大きくなり自分をさらに苦しめます。さらにそれは相手へのプレッシャーになり、相手が前向きに問題に向き合う足を引っ張ることになります。要はあなたと相手の双方の問題を悪化させてしまう結果につながります。

不安や心配になることを消そうをしたり、否定したりする必要はありません。その気持ちがあるのはとても自然なことだからです。
あることを認めた上で、自分は相手の問題には無力だということも認めることが必要です。
漠然とした不安感はあなたの中を漂う時があるかもしれません。大丈夫です。それも自然なことです。ただ悪いものという判断なしに認めてあげてください。

相手に対しては何らかの方法で、「私はあなたの回復を信じている」ということを伝えてあげることが私たちにできる最大の優しさであり愛の形かもしれません。

【苦しい感情に囚われた自分から解放されるエクササイズ】

私のマインドコーチングのバックグラウンドの1つはACT (Acceptance and Commitment Therapy)です。
ACTでは苦しい感情に囚われた時にそれから解放される手法を紹介しています。
今日はその中の一つで、私にとって有効的だったものを紹介します。

①目を閉じます。
②その感情を感じてる自分に気がつきます。(私、不安と感じてるわ)
③どこにその感情があるか突き止めます。
 感情は物体ではないので場所はないはずなのですが、必ず、体のどこかに違和感がありますので、探ってみて意識を向けてください。(心臓、こめかみの部分などどこか滞っている部分、緊張している部分があるはず)
④その場所に苦しい感情があることを気づきます(ここに不安がある)
⑤ゆっくり深呼吸をします。ゆっくり息を吸い、苦しい感情があるその場所に空気を送り、その場所を広げるイメージをします。苦しい感情を締め付けずに、スペースを広げて、ただ自由に漂わせてください。息を吐く時はゆっくり静かに吐きます。
⑥5〜10回繰り返します。

私達の天気のように、移り変わる「考えたり感じたりする側面」があり、また空のように変わらない「観察する側面」が存在する。それがこのエクササイズで実感できると、あなたにとって価値のある行動を柔軟な姿勢で選択することができるようになります。


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