【中学受験】【理科】浮力の考え方
はじめに
※解き方を早く知りたいという人は、『「浮力」で注目すべきこと』以降を読んでいただければと思います。
※「浮力 ステップ1を1分で学ぶ」ではスライドショーで学べるようにファイルを用意しています。
中学受験の理科の計算問題の中でも、「浮力」を苦手としている人は多いように感じます。
そこで今回は浮力の基本的な考え方を解説していきます。
まずは「浮力」の基本を押さえて、数問でも正答に繋がってくれる人がいると幸いです。
「浮力」の問題を考えるにあたって、絶対に押さえてほしいことが2つあります。逆に言えば、この2つをしっかり押さえていただければ、基本~標準レベルの問題には対応できますし、その後の応用問題にも対応できるようになっていきます。
難しい問題は取れなくても差はつきにくいので、基本~標準+αの問題を確実に正答できるようにしていくと、他の人よりアドバンテージを得やすくなります。
ちなみに、あくまでも個人的な考え方ですが、算数よりも理科の計算の方が簡単なことが多いです。
というのも、算数はまずは「解法判断」が必要になってくるのに対して、理科の計算問題は「見た目通り」の解法判断でいいからです。
そして理科の計算が苦手な人ほど、問題(単元)ごとの「何をしたらいいか」「何を考えるべきか」「何に注目するか」が定まっていないように思います。
だから今回は「浮力」の一番の基礎となる部分の考え方を紹介したいと思います。
まずは今回紹介する方法を確実に使えるようにしてもらえれば、「浮力」の問題でも確実に正解に繋がっていきますし、その後のさらなる応用問題へと進んでいく礎となると思います。
「浮力」の考え方
浮力とは何か
そもそも「浮力」とは何なのか?
単元学習の初めでは解説がされているはずですが、計算問題が中心の中学受験ではそこをあまり意識せず、忘れてしまっている人も多いかと思います。
が、根元にある部分を押さえておけば忘れにくくなりますし、他への応用も聞いてきます。
なので、「何故そうなるのか」といったことに注目していくうえでも、簡単に確認しておきましょう。
「浮力」を簡単に言ってしまえば、物体にかかる「水圧」の差が大きく関係しています。
この水圧は水面から深くなればなるほど大きくなるので、物体の上部にかかる力より、下部にかかる力の方が大きくなります。だから物体が浮いたりするのです。
※必ず浮くわけではありません!これは解き方の方で、解説していきます。
このことを意識しておくと、「浮力」の問題を考えるうえで大事なことが分かりやすくなると思います。
「浮力」で注目すべきこと
いよいよ本題の浮力の計算問題の考え方に入っていきます。
「浮力」の問題を考えるうえで、絶対に押さえてほしいことは2つあります。この2つを軸に考えて利用できれば、基礎~標準レベルの問題は確実に解けます!
さらに応用問題になったとしても、根底にある部分は同じなので、このことを徹底的に利用できれば、より多くの問題に対応できるようになり、1点でも多くとることに繋がっていきます。
その「押さえてほしいこと」というのは、、、
の2つです。
まずは公式についてです。
公式は、
となります。
「液体中の物体の体積」は正確に言うと、「物体が押しのけた液体の体積」ですが、問題を解くうえでは「液体中の物体の体積」と考えた方が分かりやすいかと思います。
次に状況判断ですが、
の3パターンです。
これらから分かることは以下の通りです。
① 物体が浮いている場合
浮力=物体の重さ
物体の密度<液体の密度
② 物体が液体中で止まっている場合
浮力=物体の重さ
物体の密度=液体の密度
③ 物体が沈んでいる場合
浮力<物体の重さ
物体の密度>液体の密度
特に①,②は浮力の大きさや物体の重さを特定するうえで、非常に大きな情報をもたらしてくれます!
また、③では結構多くの人が勘違いしていることがあるのですが、沈んでいても浮力は発生しています。その浮力では支えきれないから沈んでいるだけなのですが、意外と「沈んでいるから浮力はない」と答える生徒が多くいます。。。
これらの状況から情報をしっかりと捉え、公式に当てはめるように考えていくことがまずは大切です。
そして、繰り返しになりますが、これさえ徹底できれば浮力の問題の基本~標準レベルの問題は正答できるようになります。
実践 ステップ1~超基本問題~
では実際に問題を考えていきましょう。
まずは浮力の一番の基礎となる問題です。
これは「物体が浮いている」状態なので、「浮力で物体の重さすべてを支えている」ことになります。
よって「物体の重さ=浮力」となるので、浮力が400gと分かります。
そこで≪公式≫を利用します。
浮力=液体中の物体の体積×液体の密度
ですから、
400g=液体中の物体の体積×1g/㎤
となるので、液体中の物体の体積=400㎤と求められます。
これは本当に基本的な問題ですが、この考え方を突き詰めていくことが重要です。
このことをしっかりと使えるようになると、浮力の問題をある程度得点に結びつけることができるようになります。
浮力 ステップ1を1分で学ぶ
上記の説明内容を1分のスライドショーにまとめてみました。
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