その15 『ハンドサイン』必要ですか?(1278文字)
1 はじめに
小学校の文化にハンドサインがあると思います。
おそらく小学校の文化と言っていいのだと思っています。
『ハンドサイン』について、どんな考えをお持ちですか。
主体的・対話的で深い学び、つまり言い換えると子ども主体の授業を考えた時に「ハンドサインて、どうなんだろう」と思う今日この頃です。
ちなみにハンドサインとは、以下の感じです。
児童『⚪︎⚪︎だと思います。どうですか?』
その他の児童
右手を挙手するように上に突き上げながら、じゃんけんのグーの形にして、『ぐー。』と言います。
グー、チョキ、パー等で意見を表明します。
同じ意見なら、グー、質問なら、チョキ、違う意見ならパー、付け足しなら人差し指を、一本上げる等、学校や先生によって、若干の違いがあるようです。
2 有益である?
ハンドサインは、一斉授業においてクラス全体の意思疎通をスムーズに進めるための手段として有益である、と考えられます。
3 意思表示の迅速化?
意思表示の迅速化と考える方もいるのではないでしょうか。
ハンドサインは、子どもたちが素早く自分の意見や理解を表現する手段となります。
教師が質問をしたり、児童が理解したりした時に、すばやく手を上げることで、教室のコミュニケーションがスムーズに進むことも考えられます。
4 個別の理解度の確認?
個別の理解度の確認のために必要と考える教師もいます。
ハンドサインを用いることで、教師はクラス全体の理解度を素早く把握できて、子どもたちが理解しているかどうかを一目で見極めることができます。
必要に応じて補足説明を行えると考えることもできます。
5 積極的な参加の促進?
積極的な参加の促進と考える教師もいます。
ハンドサインは、子どもたちに自分の意見や理解したことを、アピールする機会を与えることになります。
これにより、学習への積極性を高めることが期待できると考えることもできます
6 集団づくり?
集団としての共感と考える教師もいるかもしれません。
ハンドサインは、クラス全体で一致した意見や感情を表現する手段としても使われます。
子ども達が一斉に同じハンドサインを示すことで、学級会が盛り上がると考える先生もいるのかもしれません。
7 使えば使うほど、学びから遠くなる!
しかし、ハンドサインを使えば使うほど、特に、いわゆる学びのしんどい子ども、自分のペースを大切にして、思考を巡らせている子ども達が、学べない事実を見てとることができます。
大方の児童が『グー(同じ考えの意思表示)』をしていると、それで授業が進んでしまうことがあります。
わずか一人や二、三人だけの『パー(違う意見)』の子どもや、何もあげていない子ども、周りに合わせて『グー(同じ意見)』をあげている児童は置き去りにされる可能性があります…。
8 おわりに
教育者は、すべての子どもの見取りという『ポリシー』を大切にするべきではないかと感じています。
公立の小学校であれば、特に『すべての子どもの学びを保障する』という考えがなくてはならないと強く思います。
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