見出し画像

データで見る2021年の中学受験【女子編・前半】

中学受験を30年以上にわたってウォッチしてきたおっちゃんによる、2021年中学受験の動向とアドバイスをお届けします!

おっちゃんは、膨大な中学受験のデータを並べ替えたりソートしたり、地道な作業をこつこつ積み重ねてきました。そして、そこから抽出したデータと、経験に裏付けされた観察眼を用いた独自の分析に取り組み続けています。

その成果の一部を、おすそ分け!おっちゃんによる2021年の中学受験動向分析をお届けします。

コロナとインフルのW感染の可能性も想定しておく

コロナ感染が来年の入試期間にどのような状況になっているかはわかりません。私学もまだ様子見の面はありますが、すでに具体的な対策を公表している学校もあります。

例えば『栄東』(さいたま市)。1都3県の首都圏入試の初日にあたる1月10日に行われるA日程入試は、2020年入試では、男子が3,988名、女子は2,130名が受験。首都圏最大規模の入試です。同校の最寄り駅である東大宮から学校まで延々と行列ができます。そこで3密を避けるために、12日にも受けることができる日程選択制と時間選択性も公表。しかも入試会場も栄東以外に複数会場を準備。同校以外にも入試日が近くなってから様々な対応を発表する学校が予想されるので、インフォメーションには注意しておきましょう。

入試期はインフルエンザの流行時期にもあたるため、コロナの感染と併せて、健康には十分に気をつけたいものです。入試会場へ入るにも、体温チェックなどが行われるので、時間がかかります。時間にはゆとりを持って臨みましょう。

女子受験のトピック-その①青山学院の入試日変更

男子も同じですが、2021年入試の大きなトピックの一つは青山学院が2日に入試日を戻したこと。とはいっても、受験生にとっては最初で最後の体験だから、前の年と違っていても関係ないと思うかもしれません。でも、どんな状況かを考えるうえで前の年を見ておくことは参考になるはず。

ここからは、おっちゃんがどのようにデータ分析をしていくのかをざっくり説明します。(かなり複雑でめんどいです。「ええい!ややこしい!結論だけ知りたい!」という方はデータの解説は飛ばしてくださいね)

たとえば下の図は、2020年入試で青山学院が入試を行った2月3日の受験者数を多い順に並べた表です。出願数ではなく、受験者数にしたのは、実際に受験した数だからです。2020年入試では、青山学院の受験者数が前年より減っている傾向がわかります。もともと3日に入試を行っていた学校に加えて青山学院が入ったわけですから、受験者は分散します。青山学院も受験者数は減りましたが、合格者数を絞ったため前年よりも倍率は上がっています。

画像1

では、2020年2月2日入試を見てみましょう。

画像2

前年より受験者数が増加している傾向が見えます。各校で倍率も高くなっています。↑2021年はここに青山学院が加わってくるため、2020年の3日入試と同様に、受験者は分散するでしょう。

つまり、2日と3日にどこを受験するかの併願がポイントになりそうです。

そこで、首都圏模試の偏差値表を見てみましょう。

画像3

女子受験では青山学院の人気が高く、偏差値も72になっています(男子は69)。青山学院の先進的な新校舎の設備は充実していて、来年も高い人気が見込まれます。

というわけで……次回に続きます!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?