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第1回箱庭読書会[2023/06/18]

箱庭読書会とは

わたくし美甘樹々、おなじみ紫乃に加えて、新メンバー・仲沢実桜が加入した「いろいろやるサークル」箱庭

その定例会として開催されることになった箱庭読書会では、3人がオンライン上で顔を合わせながら、同時に同じ本を読み、気になったことを語り合うという試みである。

課題図書:辻村深月『ぼくのメジャースプーン』(第2章まで)

1冊目の課題図書には、紫乃とわたしが愛して止まない作品であり、ぜひ実桜にもおすすめしたい『ぼくのメジャースプーン』が選ばれた。

第1回では、「プロローグ」「第1章 眼鏡のふみちゃん」「第2章 ふみちゃんのうさぎ」を読み、章ごとに感想を話し合った。

実桜はふだんあまり小説を読まないらしい。
そもそもこの読書会も、実桜が「小説を読む時間を作りたい」と発案したものだった。

一方紫乃とわたしはおそらく人並み以上に読書に時間を費やしている人間だ。だから、主に実桜が発した疑問に対し、ほかのふたりが答えるという形で読書会は進んだ。

実桜の疑問は、小説の読み方や、描写に対しての、素朴だけれども根本的なものが多く、「言われてみれば考えたことなかったな」という種類のもので、わたしにとってもおもしろかった。

たとえば、「ぼく」についての説明が一切ないまま話が進んでいくとき、どのような「ぼく」を想定すればよいのか。
なぜ絶対それどころじゃない場面で、関係ない壁の描写が入るのか。

ひとりで読んでいると、いわば「小説を読みなれてしまった」人間にとっては、こういう疑問は浮かび上がらない。もしくは、浮かんでしまっても物語の流れを追うことに夢中になっているうちに忘れてしまう。
だからひとと一緒に読むことの楽しさは、小さな疑問でもどんどん投げかけて、みんなで答えを探していくことにあるんじゃないだろうかと思った。

それから、わたしはふだん読書をするときに、線を引いたり、ふせんを貼ったり、メモを取ったりはしない。
けれど、考えながらじっくり読むためにはそういうツールを活用していくのも良いだろうと、たくさんふせんを貼りながら読んでいた実桜を見て気付かされた。

次回の読書会は8月に開催予定である。議事録は別であるけれど、このnoteでもささやかながら記録を残していきたい。



箱庭では、隔週土曜日に「紫乃と美甘の読書会」を開催しています。
くわしくはこちらをご覧ください。


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