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Leica M10 Monochrom

デジタルになったライカには新しい機種が出る度に驚きと感動をいただいています。
・M8の艶
・M9はフルサイズになった喜び
・M9 Monochromeの写真は他のデジタルモノクロームとまったく違っていました
・240では高感度耐性と素材としての素直さ
・M Monochrome (Typ 246)は240の良さをそのまま受け継いだ諧調の豊さ
・M10はフィルムライカと同じサイズになった喜びと更なる高感度耐性
・M10-Pは静粛性
・M10-DはMであること(レンジファインダーカメラ)への完全回帰

そしてM10 Monochromです。

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JPEGの美しさに感動しました。
そして高感度耐性と高感度ノイズに震えました。ノイズに感動するカメラなんて他にありますか。これはもうノイズでありません。写真の美しさです。

とは言え4000万画素です。しかもベイヤー配列ではなくひとつひとつの画素がストレートに光を捉えています。手持ちで何分の1秒まで手振れさせずに撮れるのか不安でした。
1日撮影してホテルに戻り撮った写真を見返して、体験したことのない高感度特性に驚きました。性能が高すぎて、感度とシャッタースピードのトレードオフの分岐点が見えずにいい意味で困惑しました。高感度耐性が手振れのリスクを十二分に補っています。

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新しく手に入れたおもちゃ(高感度耐性)が楽しくてHi ISOの写真ばかり撮っていましたが、3日目に少し冷静になれました。
ポルシェ911を買ったら毎日時速300kmで走らなければいけないわけではありません。性能の高さに振り回されて本来のドライブの楽しさを忘れてしまっては本末転倒です。M10 Monochromは今まで撮れなかったものが撮れる可能性を秘めています。しかし僕は新しい表現やカメラを使いこなすために写真を撮りたいわけではありません。カメラの性能側からのアプローチはやめておきます。自分の撮りたいものをどう撮るか、そのためにこのカメラのポテンシャルをどう活かせるか、手段と目的を間違えないようにしたいとあらためて思います。
自分のスタイルで撮りたいものを撮り、それを見ていただく喜びを中心に据えて、今までより露出の許容範囲が3段広い(後述)このカメラを使いこなしていきたいと思います。

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脚註:「露出の許容範囲が3段広い」という意味

M10-DではISO8000までを常用範囲にしていました。
M10 MonochromではISO32000まで積極的に使ってみます。
M10-Dでは通常1/60秒以上で撮っています(状況によっては手持ちで 1/8秒まで)
M10 Monochromも思ったほど手振れしません。
(まだiPad Pro 11インチのモニターでしか見ていないせいかも知れません・・・)
やはり1/60秒を加減の目安にしたいと思います。
つまりシャッタスピードの下限は変わらず、ISOで露出の許容範囲が2段広がっています。
そしてノイズの美しさから、ポスプロで露出の許容範囲が1段広がっている気がします。
露出で許容範囲が3段広がったというのは、この2段と1段を足したものです。

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