7.昭和20年8月13日 107師団各部隊が西口へ
8月13日の夜、倉庫の所在地点より出発
倉庫のあった谷を夜半に出発し、たった2時間あまり、いたことのある五叉溝の兵舎に到着した。
兵舎内には入らずに、靴や被服などの悪いものは何でもいい物と交換してくれた。
兵舎を出て少ししたところで、20002部隊の工兵隊が鉄橋を爆破するというので、1時間ちかくも行軍を停止して待たされた。
爆破が終ってから、部隊は、一路、西口に向って前進して14日の朝、薄暗い間に到着し、すぐに蛸壷を掘っていた。
西口には、20001部隊、20002部隊と、五叉溝から10里ぐらい(約40km)離れていたアルシャンの20008部隊も三国山の陣地を下りてきており、14日には、107師団がほとんど集結していたようだった。
西口には、別に、陣地らしいものはなく、はげ山に、各人が蛸壷を掘って対陣していた。
ここで立ち上がると、ちょっとした部落が見られた。
西口には開拓団もいたそうである。