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キューバ2日目(ブラジル領事館と本屋さん)

2004年6月16日(水)
昨日の夜はクーラーを消して寝たら暑くて1時前に起きてしまい、クーラーをつけたらすっごく大きな音なので2時間タイマーにして寝た。でも3時ぴったりに止まったのとともにまた起きて、椅子に上ってクーラを弱めにつけてまた寝ました。

9時半ごろに起床。シャワーを軽く浴びてからパッキングして、2分ほど歩いて昨日のおうち(casa particular)に移動。おじちゃんが、なんだか優しくてすごくいい人そう。

2泊目以降はこちらのおうちで泊まりました


とりあえず6日分の支払いを済ませて(英語のできるお兄ちゃんがいなくてすごく苦労した)、おじちゃんにブラジル大使館までの道のりを聞いてから出発。暑くて暑くて汗だくになりつつ到着。

1階でパスポートのチェックをされて、エレベーターを待ってたけどなかなか来ないので階段で行こうとしたら、ガードマンのお兄ちゃんに「もう来るから待ってなー」と言われ、エレベーターで上がった。かなり遅いエレベーターだったけど、なかなか近代的な感じのスケルトンで、鏡まであった。

今日思ったのだけど、ここはポリスやガードマンがすごく多い。首都だし治安上のこともあるのかもしれないけど、社会主義国ということもあるのかしら。
部屋の中はクーラーが効いてて寒いくらいだった。かなり待ってから私の番が来て、おじちゃんに英語でいいかとたずねると目をくりくりさせていたので、がんばってスペイン語で聞いたら1週間でできるということ。24日までハバナにいなくてはいけないぞ。Trinidadには行けるのか。


青空の下の本屋さん

青空本屋さん

領事館からの帰り道、広場みたいなところに本屋さんがいっぱい出てて、見ながら歩いてたらおじちゃんに話しかけられた。なんだかいい人そうで、しかも英語が達者でカナダTシャツを着てたので親近感が沸いて、ついつい、いろいろ見せてもらった。アメリカで捕まってる詩人の本とか、カストロのスピーチの本とかいろいろおもしろそうだったけど、お金をあんまり使いたくないし、重くなるのもいやだしなぁ...と思ってとりあえず今日はやめておいた。でも、ここぞとばかりに聞きたかった質問をいろいろぶつけてみた。

本屋のラスカルおじちゃんとのQ&Aは以下の通り。
Q:キューバでは仕事を選べるの?
A:選べるよー。僕も昔はコンピューター関係の仕事をしてたんだけど、経済状況がよくないから仕事を変えたんだ。みんな、自分のしたい仕事を選べるんだよ。
Q:いまの仕事は好き?
A:そうだね。雨のときは大変だけど、いろんな人と会えるしねー。
Q:キューバの人は海外に旅行できるの?
A:できるよ。簡単じゃないけどね。いろんな書類を書かなくちゃいけないし時間はかかるけど、僕も数年前にイギリスに行ったんだよ。
Q:(写真集を見ながら)カストロが大統領になったときはハバナにいたの?
A:うん。それまでの独裁時代を知ってるから、すごくうれしかった。この写真集のように、みんなすごく興奮したんだよ。カストロが来てから家だって持てるようになったし、働きがいがでたよ。

…という感じ。大変おもしろかった。そうそう、写真集にも載ってたカストロの妹という人に、おじちゃんは手紙を書いたことがあるらしい。おじちゃんの知り合いで、字を書けない女の人がいて、足が悪くて義足が必要だけどお金がなくて困っていたそうな。そこでおじちゃんがお手紙を送ったら、すぐに返事とお金(義足そのものかな?)が送られてきたんだって。全然表に出たりしないし、出しゃばる人じゃなかったけど、素晴らしい女性だった、って言ってた。

銀行にも行ったのだけど、質素というか簡素という言葉がぴったりだった。窓口が並んでてお姉さんがいるのは日本と一緒。ATMがないことと、列に並ばないというのが大きな違いだった。待っている人のうち誰が最後の人なのかを聞いて、その人の順番がきたら、その次に空いた窓口に行く、というシステムのようだった。


たぶんこれが銀行の写真なのではないかと…。メモしておくべきでした

ハバナでQUEENを聞く

帰ってから夜ご飯までは、寝たり本を読んだりして過ごした。20時ぐらいにおじちゃんが呼びに来てくれて、ごはん+魚+サラダ+バナナ天ぷら(?)+マンゴジュースという豪華かつおいしい夕食!コーヒーまで出してくれた。そのあとまたシャワーを浴びてすっきりして、居間で日記を書いてます。
この家では、みんな、なんだかいい感じにかまいつつほっておいてくれる。猫もかわいいぞ。

そうそう、お昼に街にあるカフェテリアでコロッケパン4ソル+ジュース1ソルを食べた。おいしかった。安い...。すごく貧富の差があるのではないだろうか...。
昨日も話した三男くんにまたいろいろ聞いてたら、USドルがないと買いたいものを買えない、とのこと。三男くんは以前は食料工場で働いてたけど、家族に英語を話せる人がいないし、お金もこっちのほうがいいから帰ってきた、と言ってた。
私みたいな貧乏旅行者がこの家の家計を支えていると思うとすごい。

さて、そろそろ寝ようかなぁ...。
さっきテレビを見てたのですが、なかなか興味深いラインナップでした。ニュースかなー、と思われるもの。チェ・ゲバラの宣伝ビデオみたいなの。音楽番組(Queenが出てた。セサミも。しかもお宿のZおばちゃんはQueenをうれしそうにのりのりで聞いてた!)。そして極めつけが映画のBowling for Colombineをやっていた!スペイン語字幕つきで、途中で終わってしまったけど、三男くんは笑いながら見てた。うむむ、シュールな...。

宿US$18+宿6泊分US$108+VISA$50+カード$4=US$180

◇ (2024年追記)
・ エアコンは、たしかリモコンがなかったので椅子に上ってオン・オフしていたのではないかと思います。
・ 領事館に行った理由は、ブラジルを旅行するためのビザ取得でした。すっかり忘れていましたが、日記を読み返したところ、キューバに行く前に滞在していたカナダで取ろうとしたら「2週間パスポートを預からないといけない」と言われ、「キューバに2ヶ月もいるならキューバで取ればいいじゃん」と言われたようです。日本で取っていけばよかったのにねー、わたし...。
・ 映画「Bowling for Colombine」はマイケル・ムーア監督のドキュメンタリー。2002年製作だったようなので、2年後にはキューバのテレビで放映していたのか。そして、本屋さんにあった革命後の写真集、いまなら絶対に買うのになぁ。

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