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子どもの作問から生まれた算数授業

私の学校では、算数で4年生以上が、少人数の習熟度別学習を行っています。
私にとって初めての習熟度別授業であり、どのように進めていくか迷っていました。

担当したクラスは一番レベルが高いクラスでした。

単元は(1桁で割る)割り算の筆算です。
第1時は80÷4の計算の仕方を考える時間。3年生で既習であり、レベルの高い児童が多く、すぐにできてしまいました。そのため練習問題を用いて、「この式になる問題を作りましょう。」と作問をタブレット端末で行いました。

子どもの作問例

子どもが作問したものを見てみると、教科書を真似て作問する子どもから、自分の興味があるものを題材とする子どもなどさまざま問題ができ上がりました。
そこから第4時と第6時の授業ができ上がりました。

第4時では2位数÷1位数(余りありで、各位ともわりきれない)の筆算の仕方を考える授業でした。

第1時で子どもが作成した問題

この問題を基にしました。「1500gを同じ数で分ける」という所は誤りがあるので少し修正して問題を出しました。

第4時板書

76÷3=25あまり1で、答えは25gとなります。
ここまでで本時のおさえたい所は終わりですが、話しを発展させていきました。

C:25gって本当にあめを平等に分けることができているの?
C:25gってあめ何個?
C:(余りの)1gのあめってあるの?

このような反応を想定していました。しかし、違和感に気付いたのは2人くらいでした。それだけ、算数と実生活を切り離して考えている児童が多いのかなと痛感しました。(私は実生活と算数をつなげる授業づくりを日々意識しています。)

T:何が分かれば平等に分けられたか分かる?
C:あめの重さ
T:では、もしあめ1個4gだったらどうなるでしょう?

このように発展させていきました。
①答えの25あまり1から考える子
②問題文から考える子(適用問題)

1つの問題から深い所まで考えられる授業となりました。

第6時では、3位数÷1位数(各位ともわりきれない、及び一の位でわりきれる)の筆算について考える時間です。

この時間も子どもの作問から問題提示しました。

第1時で子どもが作成した問題

(数値を本時のめあてに即して変更)
T:式を書きましょう。
C:734÷5
T:これで求められる?
C:できます。簡単だよ。
T:これは本当にわり算でできるかな~。
C:できます!!!
T:では、4人で分ければいいから、200個、300個、230個、4個 
   でもいいんだね~。
C:4個の人かわいそう~。
C:「同じ数ずつ」がない!!

少し国語的な話かもしれませんが、問題文をよく読み文脈を意識させることができたと思っています。


作問を通して、課題に新しい着眼点(今回は教師)を持つことができ、より深い理解を子どもたちが得ることができたと思っています。
また、自分たちでつくったものが問題として出るので、意欲的に取り組むことができました。

今後も、作問や実生活との関連について考えていきたいと思います。


チーム算数 だいだい

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