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けん玉パフォーマンス大会の演技解説

■けん玉の全国大会に行ってきた

メルトです。この間、10月29日(日)に第19回全日本けん玉パフォーマンス大会で優勝することが出来ました。一番を目指して頑張ってきてたので嬉しいですね。全国大会優勝者が持てる協会のクソデカけん玉持てました。気合で片手持ちもしました。重い…
トロフィーは一番大きいの貰えて幸せ。家に飾ったらこれまでのと合わせて段差になっとる。

本題ですが今回の演技はノードロ(一度も落とさず)でした。また、やりたいことも最大限できたため一つのスタイルの提示はできたと思います。
とは言え言葉で伝えないとわからないこともあるため、今後糸なしけん玉をはじめとして曲を使って演技とかパフォーマンスとかする人の参考になればなと思い、自分がどの様な事を意識して演技を組んだかやったことと共に共有できたらなと思います。


■今回の演技と意識したポイント

曲はEGOISTさんのGold
最高の曲でした。歌詞とか雰囲気とか自分とマッチする所が多かったので選びました。

演技タイトル「Gold -Glory Alchemist-」
中々攻めたタイトル。負けたらどないするんや

演技動画です。光エグい。
前半がけん1玉2、後半がけん2玉1パートです。
技と曲の両方を意識して作った結果ループ系(同じ動きを続ける)の技は入りませんでした。解説に入ります。

▽解説

こっからやったことと共に細かいこだわりや意識したことの解説入れてます。日本語下手なのと語彙力ないのは許して…

0:01〜0:06 1回目の音に合わせて左手の玉を回す。2回目で右手のけんを回して(親指風車)3回目で上を向きながら両手で回す。左→右→両手の順に従いつつ音取り。
「TeddyLoid&Giga」で左手マルチスローから皿に乗せる。

0:07〜0:12 音に合わせながらアンダーバードこっくり。この時左手で玉の穴の位置を把握して入れ替えた後に「デデン」の音で引き上げて浮いたように見せる。

0:13〜0:18 ゆっくり戻ったあと歌詞の裏で流れているタンタンタララの音に2回目からファクトリー鍛冶屋で合流。ファクトリー鍛冶屋のリズムがカンカンカカカンになるため。
0:18でタンタタンは左手の玉で合わせる。

0:19〜0:32 歌詞取り。マルチスロー→灯台バレルでけん玉技を挟んだ後に一瞬キャッチしてから歌詞の語尾が強くなる所で大きく見せるためジャンプして胸バウンス。
歌詞が速くなるので大きい→小さい動きで細かくとって「音速より速く未来を切り拓け」で合わせながらポーズして前を向く。この時右手の玉穴の位置を見ながら左手で指入れて取れるようにする(位置が悪ければスライドさせて左手で持った時に調整して乗せる)。その後人差し指で一瞬頭の上で揺らす。

0:32〜0:48 歌詞取りしながら「重ねて踏み出した」で歌詞ハメ。けん玉玉で重ねて歩く。
サビ前で「キューン、テテテ」の音が来るので回してからクラップ。玉の上で逆に刺さったやつがバレルするのは面白いかなという所とクラップの時全部ひっついて上がる現象の面白みの表現。クラップは一瞬止めることでひっつきも止まってる様に見せるのがポイント。

0:49〜1:00 キャッチからそのまま流れるように持ち替えて月面。歌詞を取りつつ月面アラウンドクロック→月面リーンハウス。細かいけど長く止まって伝えるのとそれまでの流れで少し前に出ておく。
マルチスローまで歌詞拾ってアームバウンス(腕→肘→逆腕)からリズム取り。バウンス→1回弾いてストールした後「たった一つ」で転がして左手で一つのサイン(歌詞ハメ)。

1:01〜1:13 1番サビ後半。疾走感を出すために好きな技の2in1ガンスリンガーで。その後腕に乗せて転がして刺す。技中も常に曲を感じること、歌詞の「願いはgold」でけんを傾けて準備、曲を感じながら「oh」のタイミングで転がして刺すことがポイント。準備中に左手の玉の穴を手で探しながら人差し指を入れておき、「邪魔するやつは」で背中で玉を動かす。
その後歌詞に合わせて飛竜昇り、歌詞終わりのタイミングで回しながら指に乗せる。

1:14〜1:29 回しながら後ろの連続する音を拾う。止まった時のピーッという音でけんも止めて自分もフリーズ(ポーズ割と人気)。
次の連続する音は拾わずマルチスローで流してハメポイントでジャンプして胸バウンス、膝ついて下に落ちる。音が下がっていく音のため動きも合わせて。
落ちた後は下でアームストール。ポンポンの音で少しズレて戻る。この時ズラしたのも一瞬止まってるのを見せることが大切。自分の技は右向きが多いため、ここで左に向いて見せる。片膝も立ててシルエットは意識。
その後手でけんを刺して立ちながら灯台の準備、下がる音で下まで落ちて上がって音にハメてタップバレル灯台。2番が始まる時にけんが着地していること。

1:30〜1:39「Be yourself 変えろ 見える景色を」に合わせて左手で全体を指で示して置いているけんを指す。景色を変える(けん1玉2からけん2玉1に変える)ことをジェスチャー。
歌詞に合わせて玉とけんの切り替え。手で拾うと流れが途切れて見えるためけんをけんで引っ掛けて飛ばして持ち替え。マルチスローやつばめ返しでゆっくりギア上げながら両腕挟みで音ハメ。首も使う。

1:40〜2:00 歌詞に合わせて細かく皿の移し替え。直後左手の皿で玉を引き上げて一瞬止まる。止まった後は玉にけんをさしてもしかめ、この時も歌詞に合わせる。その後歌詞が早口になるのに対してゴールデンロック(縁バランス)で止まって一瞬角度変更。
その後2けん灯台。歌詞の後ろのポンッという音で乗せる動きと両方離してクラップ(拍手)キャッチ。
「何もないんじゃない この手は持ってたんだ」で歌詞ハメ。左手を見た後、腕灯台をして、左手を握る。
後ろのポンッという音に戻りキャッチや手の甲で止めて一回一回止まる。使わない手を隠すのと右足伸ばしてシルエットを見せることがポイント。
2:01〜2:15「Break up」の後のドンッに合わせてけんうぐいす。曲がゆっくりになるのでゆっくり口で咥えてマウストスけんうぐいす。
「黄金に輝く心があるんだ」で右手はバランス取りながら玉を持った左手で胸を押さえる。
曲を意識しながら次の準備、けんのアラウンドクロックに構える。
「歩いてきた道こそが This is my story」の歌詞の時、連続する音が流れるので上のけんを回す。左手で指さし道を意識。

2:16〜2:28 ラスサビの音でアラウンドクロック。細かく動かす。歌詞もしっかり聴いた後に下に下がる。下がりながら歌詞を取るようにしてペンギン中皿極意。その後も歌詞を聞きながら次の動きの準備。

2:29〜2:58 歌詞に合わせながら左手で見る人を煽って盛り上げる。下から上に上げてボルテージを上げられるように。ラスサビなのでこれまでも含めて流れを持っていく。
極意リーン渡り(縁渡り)で下に落として上に少しずつ上げる。速すぎず遅すぎずで静止を見せつつ曲に乗る。
「oh」で口を押さえて「不敵な笑みで」の所で不敵な笑みをする。
歌詞に合わせてけんうぐいすのタップバレル。連続する音はあえて動かず聞く。ピーッの所で刺すと同時に左手で音を取る。
立ちながら指でけんを回す準備して音に合わせて回して止める。左手で止まった時にポーズ。月面で大皿を下にするため回転中に下のけんの皿の向きを確認する。
最後は音を拾わず準備して2けん月面。最後に来る音と同時にバーティカルローバー(玉に沿って縦1回転)。
曲が終わって静かになったタイミングでさかおとし。刺した音を聞こえやすくして終わりを示す。最後感情爆発した。

▽全体的に意識したポイント

●けん1玉2、けん2玉1いずれも複数の要素を入れる。同じ系統で違うことをするのではなく、いくつかの系統で異なる現象を見せる。うぐいす、灯台、月面等バランスもバリエーションを見せる。
●新規性のある技を入れる。自分のシグネチャーは構わないが他の人がやってなさそうな技で被りを避ける。1つ目もそうだがけん玉の特性や形状を理解して最大限活かす。けん玉でしかできない技を見せる。
●曲を一部分ではなく全体的に意識。合わせる所、合わせない所は聞いた上で選択し、演技中も聞きながら動く。この時、曲と自分の背景を照らし合わせて演技を構成。世界観を作る。
●ミスらない。今回の演技の中にミスは存在しないためノイズになる。極限まで完成度を高める。
ミスを減らすにはどうすればいいか?→一番技がやりやすい形で準備する。演技中扱っている玉の穴の位置や、けんの皿の向きを確認、コントロールしてやりやすい形を常に取る。


■最後に

今回は僕がこれまでけん玉、ジャグリング、ダンスと複数の界隈を渡って学び、自分の理想を形にしました。
演技の世界に絶対的な正解はありませんが僕にとってはこれが現状一つの正解です。
今後も時代が進むに連れて技術も増えると思います(現に大会後大量に技が思い付いてる)。
その時にこれが見返されて、何かを感じて貰える演技になっていれば嬉しいです。
マジで界隈問わず仲良くしてくれた皆、応援してくれた皆ありがとうね。皆の応援が間違いでなかったことを示す演技ができたかなと思います。
まだまだ成長の余地はあるのでこれからも頑張ります!


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