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土木学会『論説・オピニオン』

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土木学会では、会員だけでなく広く一般社会に、土木に関わる多様な考え・判断を紹介し、議論を重ねる契機とすることを目的に、社会に対する土木技術者の責務として、社会基盤整備のあり方・重…
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2024年4月の記事一覧

働く女性特有の健康課題に向けた具体的支援

吉田 穂波 依頼論説 神奈川県立保健福祉大学大学院ヘルスイノベーション研究科 土木学会の女性会員は2023/3/31時点で正会員の6.2%と、男性会員が多数派ではあるが、学会を挙げて女性活躍の環境づくりに10年以上取り組んできたと聞く。女性の健康支援は、男女問わず先進的な勤務継続支援や離職予防の基盤となる。女性特有の健康課題を抱えながら働いていることへの理解、休暇を取得しやすい労働環境の整備などは、土木学会のダイバーシティ構築につながるのみならず若手の活躍を推進することにも

スマートインフラマネジメントで未来を切り拓こう!

久田 真 依頼論説 インフラメンテナンス総合委員会・副委員長 /コンクリート委員会・常任委員 東北大学大学院工学研究科・教授 2024年は、1月1日に発生した能登地震による悲惨な災害の発生で幕を開けました。今般の地震で被害に遭われた皆様におかれましては、心よりお見舞い申し上げます。 当日、筆者宅に配達された某紙の新年特集では「日本反転」という特集が組まれていました。この特集では、経済力を示す1人あたりの名目GDP(国内総生産)が、2000年の段階では世界2位だったものの、