河川維持管理の高度化に向けて
田村 秀夫
論説委員
日本工営ビジネスパートナーズ(株)
気候変動に伴う洪水被害の頻発を受け、流域に関係するあらゆる関係者による流域治水の取り組みが本格化した。安全度を向上させる河川の整備はその根幹となるものであるが、整備された河道や施設の適正な維持管理が行われてこそ、その効果が継続して発揮される。河川の維持管理は地味ではあるが地域の安全を支える最も基礎的でかつ重要な分野である。
河道や河川管理施設の計画や設計のあり方は、長年の経験から得られた知見に基づくものから、力学的