地域のインフラメンテナンスは産学官民の総力戦で
岩城 一郎
論説委員
日本大学 教授
近年、高度経済成長期に集中整備された橋をはじめとするインフラの老朽化が社会問題となっている。2012年12月2日、建設から30年以上が経っていた笹子トンネルで天井板落下事故が発生した。この事故を受けて、政府は2013年をメンテナンス元年と位置付け、インフラの長寿命化を国の重点施策とした。さらに、国土交通省では2014年に全国に約70万ある橋に対し、国が定める統一的な基準により、5年に1回、近接目視点検を行うことを基本とする省令を制定した