マガジンのカバー画像

JSCE委員会note

203
土木学会の各種委員会が運営している記事をまとめるマガジンです。
運営しているクリエイター

#シビルエンジニア

シニアに学ぶ『退職後の輝き方』第14回 安江哲氏『市民目線で「人財」を育てる』

この記事は、2012年~2017年にかけて当委員会で連載されたインタビュー企画である「シニアに学ぶ『退職後の輝き方』」を再掲載するものです。インタビュー対象者のご所属等については、掲載当時の肩書のままになっていますので、ご留意ください。 (株)北未来技研 代表取締役社長 特定非営利活動法人 ポロクル常務理事 (公社)ツール・ド・北海道 理事 他 1952 年生まれ。北海道出身。1975 年 北海道開発コンサルタント(株)(現:(株)ドーコン)入社。主に橋梁設計・景観デザイン

現役時代×退職後 第12回 ■組織の中ではフラットな関係

 私は、建設コンサルタントに就職して32年が経つ、気づいたらアラカンといわれる年代に突入している。  先日、インターンシップの学生の担当者となり、8日間の実施計画書の作成、指導、フィードバックまで行う機会があった。私の学生時代はインターンシップを行っている人は周りに皆無であったが、最近はインターンシップに行った企業に就職する学生が圧倒的多いようだ。インターンシップの担当者とはいえ、日々の業務も行いながらなので、対応できる時間も限られていたが、会社にとって貴重な存在になる予備

シニアに学ぶ『退職後の輝き方』第12回 井出宏氏『技術者の定年年齢は自分で決めるもの』

この記事は、2012年~2017年にかけて当委員会で連載されたインタビュー企画である「シニアに学ぶ『退職後の輝き方』」を再掲載するものです。インタビュー対象者のご所属等については、掲載当時の肩書のままになっていますので、ご留意ください。 1964年(株)建設技術研究所入社、橋梁設計、環境アセスメントに従事した後、環境・都市部長、管理本部長、取締役副社長を歴任。社外活動としては建設コンサルタンツ協会企画委員会委員長、日本廃棄物コンサルタント協会会長などを歴任 。 インタビュー

現役時代×退職後 第11回 ■人との「つながり」を考える

 私は、土木技術者としての経験が20年を超え、ミドルの年齢階層に入ったところである。建設工事のプロジェクトに従事し、設計・工事発注・工事監理など、火力発電所更新工事や首都圏の鉄道新設プロジェクトに携わり、現在に至る。「成熟したシビルエンジニア活性化小委員会」の委員となり、約2年が経過した。今まで、自分自身の定年退職後を意識したことはあまり無かったが、シニア技術者のアドバイスや意見から「定年退職後に何がしたいのか」を考えるきっかけになっている。本小委員会は、バックグラウンドの異

【2022年度シビルエンジニアの定年退職後の活動に関する意向・実態調査結果】 第3回 土木学会全国大会 第78回年次学術講演会で発表しました!

皆様こんにちは。 今回は、土木学会全国大会での発表について、ご紹介します! 土木学会全国大会で発表しました! 9月11日~9月15日の期間、広島において令和5年度 土木学会全国大会第78回年次学術講演会が開催され、本小委員会では、「2022年度シビルエンジニアの定年退職後の活動に関する意向・実態調査」の速報を発表しました。発表概要は、下記のとおりです。  大会2日目の最後のセッションでしたが、数十名の方に聴講していただきました。また、会場からは、有益なご意見をいただくこ

【2022年度シビルエンジニアの定年退職後の活動に関する意向・実態調査結果】 第1回 定年退職後の状況(就労に対する動向)

皆様こんにちは。 今回は、「シビルエンジニアの定年退職後の活動に関する意向・実態調査」で得られたアンケート結果のうち、定年退職後の就労動向について調べてみました。 分析対象者 定年年齢は、各社や社会情勢によっても変化しますが、ここではこれまでの一般的な定年年齢である60歳以上を対象としました。  全回答者3,318名中60歳以上の方は672名でした。  672名の就労状況と年齢構成がこちらです。  定年延長や定年廃止の影響がみられ、60歳以上でも定年退職前で就労中の方が

シニアに学ぶ『退職後の輝き方』第11回 中西利美氏『培ってきたアナログ技術の伝承』 

この記事は、2012年~2017年にかけて当委員会で連載されたインタビュー企画である「シニアに学ぶ『退職後の輝き方』」を再掲載するものです。インタビュー対象者のご所属等については、掲載当時の肩書のままになっていますので、ご留意ください。 三翠建設コンサルタント(株) 技術部長 中日本建設コンサルタント(株) 技術顧問 1949 年生まれ。東北学院大学工学部土木工学科卒業後、1971年中日本建設コンサルタント(株)入社。以後上下水道部門(上水道及び工業用水道)のコンサルタント

シニアに学ぶ『退職後の輝き方』第10回尾田栄章氏『根本に遡って物事を見つめる 』

この記事は、2012年~2017年にかけて当委員会で連載されたインタビュー企画である「シニアに学ぶ『退職後の輝き方』」を再掲載するものです。インタビュー対象者のご所属等については、掲載当時の肩書のままになっていますので、ご留意ください。 福島県広野町 復興企画課 企画振興係 主任主査 1941年、奈良県生まれ。京都大学大学院修了後、1967年に建設省入省。アルメニア地震、ロマ・プリエータ地震、阪神淡路大震災では現地に派遣されるなど危機管理に携わる。1996 年に河川局長に就

現役時代×退職後 第10回 ■時代の転換点で思うこと

 久しぶりに新宿御苑を散策した。20年前に幼い子供と戯れていたことを懐かしく思い出す。あれから随分と時は過ぎ、様々な人と出会い、多岐にわたる経験を積んだので、幾分かは成長できただろうか。それにしても、新宿御苑の自然は雄大で、不変性を感じる。  新宿御苑には緑地が豊富にあるが、目を凝らして見ると20年前の樹形とは異なる。成長した枝、根の盛り上がり、場所によっては樹種の世代交代もある。また、木陰や木の実の変化が、生物の生息域や種類にも影響を及ぼしているだろう。ゆく河の流れは絶え

アンケートの速報結果を公開しました!【シビルエンジニアの定年退職後の活動に関する意向・実態調査】

1.アンケート調査を実施しました 土木学会 教育企画・人材育成委員会 成熟したシビルエンジニア活性化小委員会は、2007年度、2012年度および2017年度に「シビルエンジニアの定年退職後の活動に関する意向・実態調査」と題するWEBアンケートを、若年層からシニア層までのすべての年代のシビルエンジニアを対象に実施しました。 シニア土木技術者を取り巻く状況が変化していることを踏まえ、2022年度(2022年12月~2023年2月)も、下記の通り、WEBアンケート調査を実施しま

シニアに学ぶ『退職後の輝き方』第9回 齋藤 源氏『「長い現役」という考えで働く』

この記事は、2012年~2017年にかけて当委員会で連載されたインタビュー企画である「シニアに学ぶ『退職後の輝き方』」を再掲載するものです。インタビュー対象者のご所属等については、掲載当時の肩書のままになっていますので、ご留意ください。 一般財団法人 水源地環境センター 技術参与 1941年生まれ。茨城県出身。1960年建設省に入省。この間、勤務を続けながら中央大学理工学部土木工学科に進学し、1966年卒業。前半の約 26 年間は、ダムに関係する仕事、後半10年は、河川管理

現役時代×退職後 第8回 ■私の身近で起きている少子・高齢化の影響     

先進諸国において少子・高齢化及び人口減少が進行中である。我が国においても状況は全く同様、或いは先陣を切っており、それに伴って様々な社会的問題が発生している。ここ最近、私の身近で起こっており、感じていることを書きたいと思う。 定年退職後も社会に出て活躍し続けるためには、自分自身が大病せず元気でいることが第一条件である。但しそれだけではない。家族、親戚もまた元気であることが重要である。冒頭に少子・高齢化と記載したが、日本の合計特殊出生率は1.36[1]であり、いわゆる一人っ子家

シニアに学ぶ『退職後の輝き方』第8回 青山 勇夫氏『諦めない「シニア・エンジニア」の支援』

この記事は、2012年~2017年にかけて当委員会で連載されたインタビュー企画である「シニアに学ぶ『退職後の輝き方』」を再掲載するものです。インタビュー対象者のご所属等については、掲載当時の肩書のままになっていますので、ご留意ください。 株式会社シニアテック 代表取締役 1950年生まれ 。 1969 年 オリエンタルコンクリート株式会社 入社、 1999 年退職。2000 年 株式会社 シニアテック設立。 インタビュー日: 201 4 年 1 月 15 日 聞 き 手:

現役時代×退職後 第6回 ■定年後に漠然と不安を抱いている方へ

私は現役の技術者を離れ会社に席を置きつつ、業界団体の活動を主たる活躍の場としている。大まかに振り返ると、40代は現役の技術者として多くの設計に携わり、50代は管理職として技術から徐々に離れ、60代は技術全般に携わりつつ学協会活を中心に活動をし、現在に至る。今は、現役と退職後の中間に位置するということであろうか。この立場から、退職後に備えておけばよかったことと、今後の活動に備えて準備すべきことを考えてみる。  現役の技術者がシニアに求めていること、シニアとの隔たり 現役の技