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AI競馬トレンド解析Ex これぞ真の活用法!IDMはこう使え!

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前回の記事


奥野:村山くんは「前走」をチェックするときは何を見ますか?

村山:そうですねぇ…。いろいろ見ますが~

奥野:ほぼ正解。

村山:何も言うてないし。。

奥野:時計の評価は必須だし、レース内容ももちろんしっかりと評価しないといけないよね。あとは馬場状態。もう一つ言うと、スケール感ね。2歳、3歳春は特にそのあたりのチェックは欠かせない。

村山:僕は調教時計もチェックしますが、「前走のレース」だけということなら、不利があったかどうかや位置取りも重視しています。

奥野:そう!出遅れや不利、位置取りやコース取りも重要。
ただ、それらはすべて重要だけども、一人で全レースでチェックできないじゃない?

村山:はい、無理です…。僕は週中の作業として一日分はチェックしていますが、全レースとなると無理ですし、翌日のレースの予想をするにあたっては絶対に不可能です!

奥野:そう、不可能なんよ。前走だけなら本当に朝まで頑張ってやれば不可能ではないけど、予想は「前走=1走前」だけではないからね。「2走前」「3走前」の評価もしなければならない。それも含めて「前走」だからね!

村山:死にますわ…。途中で手を抜いて重要な箇所を見落とすでしょうし(汗)

奥野:うん。だから成績を評価するための指数が必要になるわけよな。

村山:IDMですね!

奥野:IDMは、走破時計(素点)に対して、「競走内容」や「馬の状態」すなわち、記憶の要素が盛り込まれているから、いちいちレースをチェックしないでもいいんだよね。

村山:はい、むちゃくちゃ楽させてもらってます(笑)
でも、我々はずっと使っているから分かるんですけど、一般の人はこれを十分使いこなせていない気がします。

奥野:というのは?

村山:まず、僕がJRDBに入社してすぐのころは、IDMが2種類あることにちょっと戸惑いました。

奥野:なるほど。「レースの成績に対してのIDM」と、「今回の予想に対してのIDM」ね。

村山:どちらも重要なのですが、予想IDM、すなわちIDM調整値は、中間の状態を加味しているので、純粋な前走評価ではないという意味では、扱いは方は若干違ってきます。

奥野:おっしゃるとおり。純粋に前走、前々走の評価をしたい場合は、成績IDMを見るべきよな。
ただ、そこでもう一つ問題が出てくるわけ。

村山:はい…。その数値の評価の基準がわかりにくい、ということです。

奥野:そうです、分かりにくい。たとえばこれ。

クイーンS ①ボンドガールの前走

村山:45です。数値上は、未勝利を勝ち上がったレベル。

奥野:そう。でもそれは村山君は理解しているからパッと出るけど、普通はそんな評価はできない。
ましてや、G1での成績を未勝利の成績に置き換えるなんて、一般の競馬ファンにできるわけありません。

村山:はい(汗)。まぁだからIDM調整値っていうのがあるんだとおもうんですけど…。

奥野:でもね、競馬のオッズを決める最も重要なファクターが前走、前々走の結果なのよ。
じゃあ村山君は、成分無調整の牛乳と調整された低脂肪乳、どっちを飲む?
絶対に成分無調整よね!!?
楽して当てるためにIDM調整値を使うのはいいよ!もちろんアリ!
でも、成績のほうこそしっかり評価しないと、期待値を正確に導けなくなるのでダメなんです!(# ゚Д゚)

村山:わ、わかりました(汗)
(やばい、、、この人、ガチで馬券で儲けようとしてる(-_-;))

奥野:いいよ。
何が言いたいかったいうとね、競走の質の尺度が曖昧だっていうことが問題だから、それを解決したいってこと。

村山:たとえば?

奥野:自分は、成績IDM偏差値というものを算出してる。
算出に当たっての標本を、芝ダ・種別・条件・重量で括っているから、同じ競走条件における走りの質が一目でわかる。

村山:あれ?IDMってそもそも、基準を芝55とダート50にしてるから、そもそも偏差値的なデータだと思うんですが…。

奥野:鋭いご指摘です!(ChatGPT的な返し)
正しくは、IDMは、古馬1勝クラスを55・50にしているわけで、クラスにおける偏差値ではない。
いうなれば、中学生と高校生の成績をごちゃまぜにして偏差値を出されている感じ。分かりにくいでしょ?

村山山君は野球が好きだから、野球で例えます。
野球少年大谷君が、中学の頃に80ⅿのホームランを打っていたとします。
高校生になって100mに伸びました。どっちの大谷君のほうが凄いですか?  いうまでもなく高校生のほうです。この評価をするのがIDM。
では、中学のときに80mを打てる人が全国で10人だけ。高校で100mを打てる人は30人。どっち谷君が凄い? 中学大谷君のほうでしょう。成績IDM偏差値はそういう使い方をします。

村山:よく分かりました(-_-;)。その時のパフォーマンスがどれだけ凄かった(悪かった)かを評価する指標ですね!

ということは、ボンドガールの成績IDM偏差値は42.2。偏差値は概ね50が平均点になるので42.2は低いです。でも、4走前の新馬戦は62.8とかなり高い。オークス馬を破ってますからね。

奥野:そういう感じ。新馬戦のIDMが40って言われてもピンとこないけど、62って言われたら「同志社大学並みや!」って感じでわかりやすいよね?

村山:僕の出身校を出してくださってありがとうございます(笑)
もっとサンプルをください!過去のレースで。

奥野:じゃあ、先々週の函館記念で。
1着が⑫ホウオウビスケッツでした。2着が④グランディア。馬連4,310円でした。

村山:⑫ホウオウビスケッツの前走の成績IDM偏差値は65!むちゃくちゃ高い!初戦巴賞だしってそこまで重要視してませんでしたわ!
④グランディアは前走こそ下げてますが、2走前は62。これも高く出てるし、ずっと上げてきてるんですよね。

奥野:さすが、指数の見方をよく理解してるね~。
そうやって基準を一定にしておくと評価がブレません。

奥野:ついでに、7月7日のプロキオンSを圧勝したヤマニンウルスを見てもらうとこんな感じ。私はこれに対して「別格」としました(笑)
3走前の2勝クラスで70出してるんだよね。どのクラスにおいても70を出せる馬はそうそういないでしょう。

村山:すごっ!これはもう慶応レベル!!
直近5走内に70以上を出した馬の成績をみてみたいな~。

奥野:気が早い!そこは次回までに集計しておくよ…。
でも、そういう視点は大事。

村山:では、クイーンSは…。

①ボンドガールは危険な人気馬ってことに?

奥野:そうなるね。2走前、3走前の重賞も、約55だから、そこまで抜けてはいない。

村山:じゃあ同じ3歳牝馬でも、⑫コガネノソラや③イフェイオンのほうがいいってことかぁ。

奥野:このオッズに対して、という意味でも、その2頭のほうが買いかもしれないね。

村山:あとは、前走62.9も出している⑦アルジーヌですね!

奥野:他が頼りないから、この数値は非常に値打ちがあるよね。前日の単勝オッズが15.6倍。馬も成長しているし、レースも上手くなっているから楽しみな一頭だね。
外厩的にはどうなの?

村山:はい!待ってました!
こちらは、前回の記事でも取り上げた「チャンピオンヒルズの2戦目」で~・・

奥野:あーごめん!そこを取り上げると話がゴチャゴチャするので、今回は無しで(笑)

村山:ちょっと!
でも、これだけでも十分通じるでしょう。
もう一頭、⑭モリアーナも64や62を出しているので、気にしておきたいです!

奥野:本気モードやんw 好きにして!
では、また次回。

村山:クイーンSはもう儲かった気分(笑)

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