伊藤圭三厩舎2019-2020【一口馬主向け】調教師(厩舎)分析(お試し版)

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ひとこと&厩舎ダイジェスト

【伊藤圭三厩舎2019-2020】
競馬場での師はダンディー、厩舎活躍馬の血統背景は一見すると地味、しかし泥臭く勝ち星を積み上げる。
注目はグランド牧場種牡馬(スズカコーズウェイ、ヴィットリオドーロ、ダブルスター)産駒とダーレー種牡馬産駒。

202003‗伊藤圭三厩舎1

・経営モデル
仕入れ数[多] - 出走数[多] - 残存率[上下波あり] - [厩舎力>馬価格]
・モデル馬
スズカゴーディー…グランド牧場種牡馬スズカコーズウェイ産駒、2勝クラス(2019年末時点)。
ドーヴァー…ダーレー種牡馬アドマイヤムーン産駒、芝特別戦勝ちのOP馬。
・特注アイコン
【ダート】【グランド牧場種牡馬】【グランド牧場生産馬】【ダーレー種牡馬】【芝特別戦】


厩舎特徴

202003‗伊藤圭三厩舎2

・2019年がキャリア22年目。ダート路線で堅実イメージが浸透している厩舎です。
・全体成績では「ダ>>芝」の傾向を示しており、2019年はダートで27勝は堂々全国第2位です。(1位は安田隆厩舎の30勝)
・グランド牧場との連携は有名でグランド牧場が生産者リーディングで上位常連になっていた2001年に伊藤圭厩舎も調教師リーディングで最高の20位になっています。その後リーディング順位は90位前後を行き来しつつ、2019年に再度20位になっています。2019年のリーディングジャンプアップは高勝ち上がり率の3歳世代が古馬混合戦で結果をだしたことが原動力で、このあたりは降級制度廃止をうまく追い風にできた厩舎戦略の成果と見ることもできそうです。
・JRA重賞は2003年まで遡ることになりますので特別戦の傾向を見てみます。その特別戦、2015~2019年で18勝していますが、芝10勝:ダ8勝と芝ダ五分五分で全体成績とは別な傾向を示しています。また、芝が千~二二・ダが千四~千九、競馬場に関しても東京・中山・新潟・中京・京都・函館と、かなりバラエティに富んでおり出走馬に合わせた番組選びを行っている印象を持ちます。特別戦優勝の性差もなく、牡・メス・騙と万遍なく成績を挙げています。
・ピンポイントの補足になりますが、パドックで見た光景についてです。パドックで伊藤圭師が騎手(そのときは菊沢一騎手)とかなり長い時間会話(意見交換)していたことが印象に残っています。あくまで印象論ですが、騎手とともに馬づくりをしているように感じます。
・パドックでの師の姿を拝見するとダンディーな印象。一方で管理馬の血統背景は一見地味、しかし泥臭く勝ち星を積み上げるイメージ。このイメージのギャップが伊藤圭厩舎のひとつの面白さでしょう。

厩舎アーニング・インデックス

※各EI(アーニング・インデックス)は独自算出の数値で平均値が1.00です。用語説明はこちら
https://note.com/jra_trainer/n/nd2f94207f16d

202003‗伊藤圭三厩舎3

多く仕入れて→たくさん出走させて→馬質(馬価格)以上に稼ぐ、というビジネスモデルを確立していることがわかります。
⑤仕入れEIは平均1.00以上で多めの仕入れを示し、③出走EIも平均1.00以上で常に平均以上に出走させています。そして④回収月数EIが平均1.00を下回り(低いほうが良い指数)馬質(馬価格)以上に稼いでいることがわかります。
③出走EIについて追記ですが、勝ち星が多いダート短距離路線は昨今除外多発の状況です。そのなかでしっかり出走数を確保できているのは適切な番組選びの成果だと思えます。
表面上のリーディング順位以上に馬主に価値創造をしている厩舎だと感じます。

今後の展望

まずグランド牧場の直近動向から。3頭の種牡馬を保有(グランド牧場HPより、2020年3月時点)、2018年に米国2歳チャンピオン牝馬を購買。グランド牧場が積極的な投資を行っていますし、引き続き伊藤圭厩舎もグランド牧場とのタッグで進んでいくものと予想します。また最近ではゴドルフィン預託馬(ドーヴァー、アフターバーナー)で良績を残しておりゴドルフィン関連での取引も継続していくでしょう。キャリアも豊富ですし安定して引き続きリーディング順位以上の活躍をしてくれるものと思います。

特注クラブ募集馬(狙ってみたい募集馬イメージ)

思いきってグランド牧場種牡馬(スズカコーズウェイ、ヴィットリオドーロ、ダブルスター)のグランド牧場生産馬をイチオシとする。高額種牡馬ではないため募集額も高額にはならないが牧場側は注力しているはず。素直に乗っかりたい。この種牡馬で出資馬が活躍したらそれこそ痛快。それとチャンスあるか不明も、最近の伊藤圭厩舎ゴドルフィンの活躍からダーレー(ゴドルフィン)種牡馬の産駒にも注意。絞るのは難しいが2019年産ならアメリカンペイトリオットやディスクリートキャットの産駒で伊藤圭厩舎預託予定募集馬がいれば注目。いずれにせよコスパ重視、3勝C~2勝Cの特別戦優勝を狙う。

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