松永幹夫厩舎2019-2020【一口馬主向け】調教師(厩舎)分析(お試し版)

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ひとこと&厩舎ダイジェスト

【松永幹夫厩舎2019-2020】
牝馬・ダート・障害と各カテゴリでトップ級を送り出した師の次の目標は八大競走か。
出資するなら大型馬で「直線長い」「外回り」適性ありそうな馬。特注は白老F所有繁殖馬の産駒。

松永幹夫厩舎1

・経営モデル
仕入れ数[多] - 出走数[標準] - 残存率[高] - [厩舎力<馬価格]
・モデル馬
ラッキーライラック…外回りコース(阪神JF・エリ女)G1優勝。G1優勝時484㌔以上。
フラガラッハ…直線長いコース(中京記念)連覇。中京記念優勝時488㌔以上。母スキッフルは白老F所有。
・特注アイコン
【大型馬】【白老F所有産駒】【直線長いコース】【外回り】

厩舎特徴

松永幹夫厩舎2

・2019年がキャリア13年目。牝馬トップクラスはもちろん、ダート路線や障害G1馬も輩出しており多彩な印象があります。
・まず通算(2019年まで)の全体成績で芝ダートの傾向を見ていきましょう。芝193勝:ダ146勝と僅かに芝寄りですが、ダートでも勝ち星を稼いでいます。
・特別戦は2017~2019年の3年分で成績傾向を見てみます。芝11勝:ダ11勝と芝ダート五分になっています。やはり芝ダート両刀の厩舎と言えます。
・JRA重賞は2019年まで通算で18勝しています。芝13勝:ダ2勝:障害3勝となっています。牝馬(ラッキーライラック)、障害(レッドキングダム)、ダート(アウォーディー)、牡馬(リオンリオン)、マイル(フラガラッハ)と各カテゴリでG1もしくは複数重賞優勝というトップクラスを送り出しているところが松永幹厩舎の素晴らしいところでしょう。マルチで隙がない印象ですが、最近の芝重賞優勝の傾向を挙げると「直線長いコース(東京、中京)」「外回りコース(阪神、京都、中山)」となっています。さらに平地重賞馬は大型が多く重賞優勝時最低体重480㌔となっており、牝馬ラッキーライラックも484㌔以上で勝っています。このあたりは出資馬検討時に使える知識になりそうです。(※追記。2020年大阪杯(内回り)でラッキーライラックが優勝。松永幹夫厩舎の進化を感じさせる1勝だと思いました。)
・最近の重賞馬の父を見ると、オルフェーヴル(ラッキーライラック)・ルーラーシップ(リオンリオン)・ロードカナロア(グルーヴィット)とこれからも産駒がたくさんでてくる種牡馬で結果を残しています。このあたりは今後の仕入れにおいても有利になる材料だと思われます。
・師は「自分もいつかは(ダービー制覇を)」とインタビューで仰っています。騎手時代の「メジロブライトのダービー(3着)では悔しい思いもした」とも仰っています。ダービー制覇への思いは強いようです。厩舎運営においては「一つの意見があれば真逆のことを言う人もいます。ですので、(スタッフの)話を聞くことは重要」とチームワークを重視していることを仰っています。

厩舎アーニング・インデックス

※各EI(アーニング・インデックス)は独自算出の数値で平均値が1.00です。用語説明はこちら
https://note.com/jra_trainer/n/nd2f94207f16d

松永幹夫厩舎3

もっとも目立つのが②世代限定重賞EIの高指数です。毎年世代限定重賞戦線で上位を賑わせておりクラシックを狙うためのスタイルが高いレベルで出来上がっているように見えます。次に注目すべきは⑥残存率EIです。ここも高指数を出力しており、特に2018年の1.77は上位8番目の指数です。勝ち上がり~残存させる技術に長けていることがわかります。仕入れは多い傾向ですが残存させる技術があるのは安心材料でしょう。
2017年は①厩舎EIで凹んでいますが、複数のインタビュー記事で「2017年は故障が多く流れが悪かった」と答えており、そこを抜けた2018・2019年の指数が本来の厩舎力という認識でよさそうです。全体的に高いレベルの指数構成になっているのも特徴のひとつでしょう。


今後の展望

師も少なからずダービーを意識されていますし、2019年にはリオンリオンで牡馬クラシック戦線を上位レベルで戦ってきて手応えと言いますか、感覚的なものを掴みつつあるのではないかと推測します。仕入れに関しても、社台グループだけでなくノースヒルズ・キーファーズ・寺田ご夫妻など有力個人オーナーからの上級馬預託もあり戦力的にも十分可能性あるでしょう。これまで平地G1は牝馬タイトルのみですし、ダービー含め八大競走照準というのが当面の厩舎目標になっていくように予想しています。


特注クラブ募集馬(狙ってみたい募集馬イメージ)

有力個人オーナーの上級預託馬との兼ね合いがポイントになりそう。残存率が高いことは担保になるが、一方で2017・2018年のように仕入れ数が多い場合にどうなるかの心配は若干ある。このあたりを出資者自身で理解したうえで判断したい。
出資するなら特注は母馬所有者が「白老F」の産駒。スキッフル・フラワーパーク・グレイトフィーヴァーの産駒で実績あり。血統書サービス(https://www.studbook.jp/ja/index.php)で白老F生産馬は調べたい。それと厩舎側が「直線長いコース(東京、中京)」「外回りコース(阪神、京都、中山)」を得意としているので、マッチしそうな血統背景の馬にしたい。あと忘れてはならないのが大型馬。大きめでデビューできそうな馬がベター。

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