堀宣行厩舎2019-2020【一口馬主向け】調教師(厩舎)分析(お試し版)

※当記事は全文無料公開しております。最後に課金ボタンを設置しておりますので、筆者応援で投げ銭してくださると嬉しいです!

※当記事は2019-2020版データで作成しております。今年度版(2020-2021版)はこちらに格納しております。


ここから2019-2020版の本文です。

ひとこと&厩舎ダイジェスト

【堀宣行厩舎2019-2020】
キーワードは「堀厩舎にしかできないこと」、堀マジックで世界を驚かす名馬を送り出す。
募集馬で注目はディープよりもドゥラメンテ・モーリス産駒。厩舎得意の牡馬・大きめ産駒の出資馬で世界を驚かせたい。

堀厩舎1

・経営モデル
仕入れ数[少] - 出走数[少] - 残存率[高] - [厩舎力≒馬価格]
・モデル馬
キンシャサノキセキ…ノウハウ少ない南半球産で夏産まれ馬を高松宮記念馬に仕立てる。ノーザンF関連馬。
モーリス…転厩馬。1からの立て直しでG1優勝へ導く。ノーザンF関連馬。
・特注アイコン
【牡馬】【大きめ】【芝G1】【ノーザンF】【ドゥラメンテ産駒】【モーリス産駒】


厩舎特徴

堀厩舎2

・2019年がキャリア17年目。美浦の現役ダービートレーナー3名のうちの1名です。
・全体成績で芝ダートの傾向を確認すると通算(2019年まで)で、芝430勝:ダ167勝と「芝>>ダ」の傾向です。直近3年(2017~2019年)に絞っても芝105勝:ダ46勝と同様に「芝>>ダ」の傾向です。ただ、勝率は芝ダート同じくらいです。ダート出走数が少ないだけという解釈がよさそうです。
・特別戦の直近3年(2017~2019年)では51勝でその内訳は、芝36勝:ダ15勝と全体傾向同様に芝寄りになっています。距離や牡牝などの特徴はなく万遍なく勝ち切っています。
・JRA重賞は通算(2019年まで)54勝。こちらは芝51勝:ダ3勝ですが、これはJRA重賞は芝が多いのもあると思います。芝重賞は北九州記念からステイヤーズSまで距離不問です。あえていえば牝馬重賞は2015年阪神牝馬S以降はないことくらいです。2歳重賞勝ちがなかったのですが2019年にサリオスで勝ち、さらにフィールドを広げています。
・JRAでのG1優勝について。2019年まで全12勝、高松宮記念から天皇賞春まで距離不問、2歳G1から古馬G1まで幅広いタイトルを獲っています。G1の傾向っぽいところでは馬体重、ジャガーメイルの472㌔が最低体重で大きいほうが合っていそうなところです。牝馬でのG1優勝はまだないことは注意したいところです。それとディープインパクト産駒G1馬はリアルインパクトのみです。
・キャリア初期の重賞馬キンシャサノキセキ・ロックドゥカンブは現在も珍しい南半球産夏産まれです。ノウハウ少ない南半球産で重賞馬2頭を輩出した点は特筆すべきものと思います。他ではモーリス。モーリスが転厩してきた当時、モーリスの疲労が相当酷かったようでこれを時間かけてうまく立て直しG1多数勝てるまで育てた堀厩舎の手腕を牧場関係者が褒めていることを聞いたことがあります。こういう「堀厩舎にしかできないこと」というのはキーワードになるのかもしれません。ちなみにドゥラメンテは名牝アドマイヤグルーヴ最後の牡馬産駒で種馬として血統を残す最後のチャンスを活かした馬です。
・サリオス募集時のシルク募集馬見学ツアーでノーザンF早来関係者に聞いた話です。「堀厩舎は厳しい調教なのでサロミナ2017(サリオス)のようにノンビリした気性くらいのほうが合うかも」という話。牧場側も堀厩舎の厳しい調教に耐えうる素材を選んでいる可能性を感じる話でした。


厩舎アーニング・インデックス

※各EI(アーニング・インデックス)は独自算出の数値で平均値が1.00です。用語説明はこちら
https://note.com/jra_trainer/n/nd2f94207f16d

堀厩舎3

高指数が並びますが最も注目したいのは⑥残存率EIです。2017年(1位)・2018年(2位)と最上級の残存率を出力しています。勝ち上がらせ残存させる力はトップクラスで、高額預託馬多いと思いますし頼りになる特長だと思います。高残存率もあってか⑤仕入れEIが低めになっており仕入れ数は少ない傾向で今後も続きそうです。
①厩舎EI・②世代限定重賞EI、ともに高い指数を出力しています。2018年に①厩舎EIが少し凹みましたが、馬房増の影響も考えられます。翌年には戻していますので気にする必要はないと思います。
広く知られていますが出走数は少なく、③出走EIの低さは下位10に毎年入るくらいです。ここは良い悪いではなく厩舎特徴として強く認識したい部分になります。

今後の展望

メディア登場頻度の少ない師でもあり、今後のキャリアプランが推測しにくいのが正直なところです。
ただ、美浦では藤沢和厩舎の解散(2022年)もありますし引き続き預託馬の質は最高級が続くでしょう。さらにドゥラメンテ・モーリスという厩舎代表馬は生産地期待の種牡馬で最良産駒の入厩も増えるでしょう。引き続き活躍馬輩出に期待です。それと鍵になりそうなのがキンシャサノキセキ・モーリスのようにこれまでの日本競馬界で成功事例が少なかった馬づくりへのチャレンジ。

特注クラブ募集馬(狙ってみたい募集馬イメージ)

最近の堀厩舎G1優勝馬傾向に従って「ノーザンF関連の牡で大きめ」が狙い目。種牡馬はリアルインパクト以来G1勝ちがないディープインパクト産駒は避け他種牡馬産駒にしたい。ドゥラメンテ・モーリスはもちろん最注目。
そして重要なのが「堀厩舎にしかできないこと」というキーワード。なにが堀師のドライバーになるか読めないが、他厩舎ではお手上げになるような馬ほどモチベーションが上がるように思える。野茂投手(トルネード投法)やイチロー選手(振り子打法)を育てた仰木監督(仰木マジック)のように、世界を驚かす名馬を堀厩舎(堀マジック)とともに送り出すイメージで出資したい。

ここから先は

150字

¥ 100

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?