見出し画像

サイン攻略記事の方針

読み物として面白いサイン解読記事を書く。

私はこれを目標としている。

極論を言うと「当たりハズレは関係ない」だ。

さすがにこれは言い過ぎた(笑)

競馬だから「当てるつもり」で解読している。
的中を無視することはありえない。

ただ記事作成にあたってどちらが大事かといえば断然「面白さ」なんだ。
10年以上前にサイン競馬ブログを書き始めたときからそれは変わっていない。

私の書く記事は「他の人とは少し違ったところに軸足を置いている」し、それを好んで読んでくれる読者に向けて書いている。

G1が始まると新規読者がきてくれる機会が増えるので、ここらでもう一度はっきりさせておこうと思う。

私はサイン予想家ではない。
サイン解読家だ。

どう違うって?

サインを発見し解読するのが解読家。
それをもとに印を打ち買い目を公開するのが予想家。

単純でしょ?

どちらに需要があるかは受け手次第。
受け手の競馬に対するスタンスがすべてを決める。

そう、スタンス。
競馬にはさまざまなスタンスを受け入れる土壌がある。
多様性と言う言葉が広く使われるよりはるか前から競馬界にそれは自然に存在している。

「回収率がすべて。儲からなければ意味が無い」
「的中率が大事!趣味で楽しんでるんだから当たって喜べればいい。競馬は儲からないようにできている」
「10万馬券・100万馬券を獲る!そのためなら何連敗してもかまわん。的中率?知らん!」
「予想すること自体が楽しいんだよ。競馬の楽しみの大部分が予想そのものにあるんだよ」

他にもさまざまなスタンスがある。
競馬との付き合い方は人それぞれなのだ。

私はサイン競馬が好きだ。
そしてそれを文章にして誰かに読んでほしい。
対価もいただきたい。
そう思っているし、それ以上でもそれ以下でもない。

「サインの世界を探求して、的中率を上げて、回収率もあげて、馬券で儲けてやる!」なんてこれっぽちも思ってない。

「私の解読が正しくて、他の人のは間違ってる」などということは一度も考えたことがない。

「待たせたな。今週も俺様が教えてやるぜ!」みたいな上から目線のブランディングは死んでもできない。
「強く断定するほど人は信用する」って知ってるし、売るためのテクニックだって理解できるけど、私には向いてないのでできない。

「よかったら参考にしてください(ハート)」とかも一切考えていない。

「予想は自分でやるもの」

私はそう思っているんだ。個人的に

じゃあなぜ「サイン攻略記事」を売っているのか?

読んで欲しいから。
単なる読み物」として。
対価が発生する読み物だと自負してるから有料にしている。
解読そのものを参考にしてほしいとは思ってない。

だいたい「参考にして」って言っておいて「馬券は自己責任で」って調子良すぎだよ。
そう「VANで勝ち馬探してみませんか」のいつものフレーズ。
「参考にするかどうかはあなたが決めてね」って言ってほしいよ。
(余計なお世話か・笑)

話を戻す。

とにかく私は有料で「サイン競馬記事という読み物」を売っている。
買うか買わないかは読者が決めることだから「買う価値なし」と判断されたら、それはそれで仕方ない。
価値を認めてくれる人にだけ届けばいいと思っている。

サイン攻略記事はそれぞれ独立した読み物になっている。
「サイン攻略1」はそれ単体で成立していて「サイン攻略2」とは関係が無い。(一部例外を除く)
当然そこで示される解読は異なっていて、導かれる指名馬も異なる。
したがって記事が多ければ多いほど指名馬は増える。

そもそもタカモト式と呼ばれる「連想系の解読」では1頭だけが指名されることは稀。
有名なのは「マイルCS」の話。

「マイルチャンピオンシップはシップ(船)レース。海に関係する馬が走る」ってやつ。
今となっては古いけど、大昔はほんとうに来た(らしい)。
でも海に関係する馬なんて絶対1頭じゃないよね。

その中には「本当はサイン指名馬じゃないけど、たまたま指名馬とおなじ属性を持っている馬」=「巻き込み」が何頭かいる。

当てはまる馬は基本全部指名馬になってしまうんだ、タカモト式では。

ここでサイン予想家とサイン解読家が別れる

「○○○○を指名します!」って、何頭もいる中から恣意的に選び出して印を打つのが予想家
だいたい心の中は「この馬を推したいな。強いし、仕上げも良さそうだから」だったりするんだけどな。

別にそれが悪いとは思わない。
だって予想家だもん。
「勝つと思う馬、馬券になると思う馬に印を打つ」のが予想だから「この馬は適性がないから要らんわな」と思ってる馬を残す必要がない。
だから結論がスリムでシャープ。

反対にダラ~っと何頭も列べるのが解読家
買い目を決める必要がないから、ただ列挙するだけ。

巻き込み馬も放置。
だから指名頭数は多くなる。

とはいえ16頭立てで9頭とかの名前を挙げるのは見栄えが悪すぎる。
そういうときは絞る。
ただし「勝ちそうだな」って馬を残すんじゃなくて「サイン適合度が高い馬」=「属性合致数が多い馬」を残して、低い馬を切る。

それをしても巻き込みの除去は難しい。
明らかにサインが集中しているときはできるけど、そこまで明確じゃないときは、どうしたって巻き込みは残ってしまう

結局、指名馬はそこそこ多いまま。

これを卑怯という人もいる。
考え方しだい。
反論する気はない。

ただいえるのは

「他人から印や買い目を指示されたいなら、他を当たってほしい」

「解読も予想も自分でやるって人しか相手にしてないから、それで充分のはず」

「読み物だから、複数あったほうが面白い」

ってこと。

繰り返す。

私はサイン予想家ではない。
サイン解読家だ。


そのうえで確率について語ろうか。

10頭立てのレースがあるとする。
3連複の買い目は【120通り】
このレースで半数の5頭を指名したと仮定する

3連馬券の決着パターン
・指名馬5頭中の3頭が馬券になる組み合わせでの決着・・・10通り
・   〃   2頭が馬券になる組み合わせ・・・・・・・50通り
・   〃   1頭だけ馬券になる組み合わせ・・・・・・50通り
・   〃   1頭も馬券にならない組み合わせ・・・・・10通り

文章にするとこうなる。

「出走馬10頭中5頭を指名して馬券圏内に2頭~3頭を送り込めました!」
 ↓
60/120=確率50%

半数ぴったり指名した場合の確率は50%、つまり丁半博打と同じ。
コインを投げて「表が出る確率と同じ」ということ。

「なんだよ2回に1回はほっといても2頭以上が来るのかよ!」

いいや、ここからが話の本番。

コインを投げ続けて連続して表を出せる確率はどれくらいか?

1回だけ○・・・1/2=50%
2回連続○・・・1/4=25%
3回連続○・・・1/8=12.5%
4回連続○・・・1/16=6.25%
5回連続○・・・1/32=3.12%

半数を指名したとしても、2頭ないし3頭を馬券圏内に送り込むサインを連続させることはけっこう難しいんだ。

昨年(2022年)の下半期G1でポスター解読をやったときの結果を覚えているかな?

12戦中で馬券圏内に2頭以上を送り込んだ回数【10回】だった。

時系列でまとめるとこうなる。

・5連続【2頭以上】が馬券圏内確保
 ↓
・マイルCS=1頭のみ馬券圏内
 ↓
・ジャパンC【2頭】が馬券圏内
 ↓
・チャンピオンズC=1頭のみ馬券圏内
 ↓
4戦連続【2頭】が馬券圏内

4連続と5連続の確率は

4回連続○・・・1/16=6.25%
5回連続○・・・1/32=3.12%

だったよね。

しかも実際には「出走馬の半分」を指名したレースはひとつもない(後述)。
上にあげた確率より厳しいってこと。

指名した総頭数と出走頭数を数えてみた。
こうだった。

出走頭数合計=203頭
全指名馬合計= 80頭
 ↓
39.4%=4割弱

合計してしまうと意味が変わってくるけど、目安にはなる。
「半数=5割ではなく4割弱をマークで上記結果を残した」ということ。
しかもそこには予想家なら容赦なく切り捨てている巻き込み馬も含めた指名頭数で。


詳細を載せておこう。

【スプリンターズS】=指名馬7頭/16頭立て
1着 ジャンダルム指名(8人気)
2着 ウインマーベル指名(7人気)

【秋華賞】=指名馬7頭/16頭立て
1着 スタニングローズ指名(3人気)
2着 ナミュール指名(2人気)

【菊花賞】=指名馬7頭/18頭立て
1着 アスクビクターモア指名(2人気)
3着 ジャスティンパレス指名(4人気)

【天皇賞秋】=指名馬4頭/15頭立て
1着 イクイノックス指名(1人気)
2着 パンサラッサ指名(7人気)
3着 ダノンベルーガ指名(4人気)

【エリザベス女王杯】=指名馬8頭/18頭立て
1着 ジェラルディーナ指名(4人気)
2着 ライラック指名(12人気)

【マイルCS】=指名馬7頭/17頭立て
3着 ソダシ指名(1人気)

【ジャパンC】=指名馬6頭/18頭立て
2着 シャフリヤール指名(1人気)
3着 ヴェルトライゼンデ指名(4人気)

【チャンピオンズC】=指名馬7頭/16頭立て
2着 クラウンプライド(4人気)

【阪神JF】=指名馬8頭/18頭立て
1着 リバティアイランド(1人気)
3着 ドゥアイズ(10人気)

【朝日杯FS】=指名馬7頭/17頭立て
2着 ダノンタッチダウン(2人気)
3着 レイベリング(3人気)

【有馬記念】=指名馬6頭/16頭立て
1着 イクイノックス(1人気)
2着 ボルドグフーシュ(6人気)

【ホープフルS】=指名馬6頭/18頭立て
2着 トップナイフ(7人気)
3着 キングズレイン(6人気)


私は昨年のG1ポスター解読記事は「良かった」と思っている。
もちろん「読み物」として満足してもらえる記事というのが大前提としてあって、さらに結果がついてきたから「良かった」と言っている。

ジャッジを下すのは読者だけど、巻き込み馬を含めた指名頭数が4割で上の結果を残せたのだから自分では「良かった」と判断している。

だから自分で「サイン発動!」とか騒いでいる。

騒ぐのは宣伝のためでもある。
いやまさしく「宣伝のため!」だ。

目を惹くキャッチフレーズがないと人は足を止めてくれない。
まずはここに来てもらう。
そうしなければ「読み物」を知ってもらえない。

最初から「サイン解読とサイン予想は違う」なんてスタンスを理解している競馬ファンは多くない。
「同じでしょ?」が普通の感覚。
そういう人に「日本サイン競馬会」を知ってもらうには、宣伝するしかないもの。
来てもらったうえで「当会のスタンス」を読んでもらう。

上の記事にはこう書いている。

記事を購入しても、儲かる買い目や、いわゆる競馬情報商材は手に入りません。
また提供する解読が必ず発動する(必ず馬券になる)という保証はありません。
もしあなたが「印」や「買い目」あるいは「必ず正解する解読」を求めているなら、記事を購入しないでください。
購入したところで求めているものは得られず損をします。

納得した人だけに購読してほしい。


ちょっと話を戻す。
確率論の話。

さっきは「連続で発動するのは困難だ」と書いた。
事実そうだし、それができた昨年後半期G1ポスター解読は気に入っている。

だけど「連続じゃないと意味がない」という趣旨で書いたわけじゃないことを明言しておく。

単発だって意味はちゃんとある!
たとえそれが確率論的に「普通に来る」というものであったとしても。

予想における確率論は今に始まったことじゃない。
遙か昔の枠連時代からずっと言われ続けてきたものなんだ。

「8つの枠のうち2つを適当に選べば、枠連にどちらかが来る確率は15/36=41.6%」

というアレ。

そんなことは皆知っている。

じゃあ出目論(○○のときは1枠か5枠が来る、など)に意味はないのか?

いいや、ある。

「○○のときには1枠か5枠が回連続で来ている」とサイン解読家がいうとき、そこには根拠が存在するからだ。

「○○という条件が揃ったとき」
「何回も同じ現象が確認されている」

こういう根拠だ。

なんの根拠もなしに

「はい1枠と5枠。どっちかが来ますよ(鼻ホジホジ)」

ってのとは違う。

出てきた答えは同じ
でも
過程がぜんぜん違う!

その過程が「なるほどなあ」と思えるものなら、それは読み物として意味がある。
あると私は思う。

読者をどれだけ納得させられるか?

それこそが読み物の価値だろう。

これは読み物だけのことじゃない。
普通の競馬予想にも当てはまる。

根拠を述べて印を打つ予想家
根拠を述べず買い目だけ示す予想家

どっちの話をききたいか?
ほとんどの人は前者だろう。

(月の回収率110%を必ずキープするような予想家がいれば後者を選ぶ人は増えるだろうが……そんな予想家はみたことがない)

その解読に根拠はあるか?
あるとしたら、それは読み手を惹きつけるものか?

私はそこを重視したいと思っている。

もちろんこれは理想であって、なかなかに難しいことである。
いつも満足する出来とはいえない。
だが常にそれを念頭に書いている。

納得した人だけ記事を購読してほしい。

そしてそういう読者を大切にしたいと私は思っている。

2023年2月14日
日本サイン競馬会 ドラゴン


Twitterはこちら
https://twitter.com/jra_sign_dragon

LINE友だち登録
(掲示板 + 無料ブログ + 過去G1ポスターが閲覧できます)
https://lin.ee/R7oVOla

日本サイン競馬会トップページはこちら
(記事一覧があります)
https://note.com/jra_sign/

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?