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「伊勢物語」から、餃子と焼き肉

前回からの続き。

伊勢物語第九段、いわゆる「東下り」の段にこんな記述があります。
「修行者あひたり。」
教科書では、「修行者」には「すぎょうざ」とルビが振ってある。
「すぎょうざ」と発音すると、誰だって「酢餃子」だと思いますよね?
私は頭の中に酸っぱい餃子が飛び交います。
まあ、餃子は酢醤油をつけて食べるんだから、多少酸っぱくても、いいか。

さて、餃子といえば、昔々、フウちゃん(だーれだ)とミイちゃん(だーれだ)にこんなことを言われた。
「お父さんの餃子、○○軒の次に美味しい!」

「お父さん」といわれている時点で誰かはわかりますな。

いやはや、そんなにたいしたことはないんですが、まあそれでも誉めてもらえばやっぱりうれしい。
しかし、最近まったく作っていないので、エラそうなことは申せません。

さて、私の餃子は、学生時代に中国からの留学生の「カン」さんから手ほどきを受けたものです。
当時、大学で助手(今でいう助教かな?)をなさっていた先輩のお家に集まって、カンさんに教えてもらいました。
5、6人も集まっていたかなあ?
皮から作りましたよ。
にんにくは入れなかった。ショウガはたくさん入れましたねえ。
そうそう、カンさんが最後に余った皮に余ったニラを巻き込んでパイみたいなのを作ってくれた。
あれもうまかったなあ。

で、当然大量にビールを用意しての「餃子パーティー」でした。

先輩のお家にはよく集まりました。
まだ先輩が独身の頃で、お家というのが家族向きのアパートみたいなところだったんで、広かった。独身には少々もてあます。
ということで、我々、遠慮知らずの後輩どもが群れておりました。

焼き肉もしましたねえ。
市場のお肉屋さんに買い出しに行くんですが、
「コレを300グラム、コレも300グラム、コレはえーっと、500グラム」ってな勢いでお肉を買うのはとても楽しかった。あんな大量買い、普通ではとてもできん。
しかも、スーパーの精肉売り場とは違って、マニアックな部位も買えます。
ハツ、シロ、センマイ、ハラミ等々。
今では、焼き肉屋さんに行けばおなじみの部位ですが、30数年前(いや40年近く前か)は一般のお肉屋さんではなかなか売っていなかった。
今や、ハラミなんかけっこうお高い。上ハラミとか、特上ハラミとか。
元はといえば横隔膜です。昔は内臓扱いだったから安かったんだよなあ。

そういえば、この間、といっても2年以上前ですが、焼き肉屋さんに行ったところ、タンの種類が大変増えていました。
タン、塩タン、上タン、特上タン、厚切りタン、中落ちタン、タン先・・・
タンは薄切りで歯ごたえを楽しむもの、と思っていましたが、厚切りタンの柔らかいこと。
焼き肉も進化していますねえ。
注文をミイちゃんに任せていたら、会計の時にエライ目に遭いましたが・・・

ミイちゃん、すべての品名に「上」や「特上」をつけて注文するのはやめてくれ。


いつのまにか伊勢物語が、餃子物語になり、焼き肉物語になりました。
お次は何物語が始まることやら・・・。

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