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サクラレビューの見抜き方@アマゾン

この記事は、アマゾンでのやらせ、サクラ、不正、といった、自作自演のレビューを見抜く方法と、不正レビュー勢が、そうしたコトをどうやってやっているのか、誰でもわかるようにまとめた記事です。ECの販売者の皆さんも、お買い物専門の皆さんも、楽しく読める記事です。


こんな風に、全国区でゴールデンタイムのテレビ報道番組でとりあげられる様になった、ECプラットフォームでのやらせレビュー。。。


最近では、レビューの信頼度を "推測" するツールも複数登場しています。

これらはどれも、やらせレビューにみられる共通パターン(いくつもあります)に合致するかを評価し、その結果をもとに推測値を表示する、というもので、完全に 100% 信じていい、というモノではなく、あくまで、参考にするツールです。

どのツールも概ね、妥当な推測値を出してきますが、たまにあります、仕込みをまったくしていないのに、信頼度判定で ”不正の疑いが高い” とかでるモノも。迷惑な話ですが、推測の精度の向上を願っています。。。

※ こうしたツールが出始めた頃、開発者さんを応援してツールの精度を高めてもらおうと思い、やらせレビューを見抜くには、こういうところを見てくれ、という長文のメールを送ったコトがあります。すぐに、丁寧なお礼のメールが帰ってきました。

その少し後、その開発者さんから、やらせレビュー問題を取材しているテレビ番組の取材をしているディレクターを紹介され、前述のNHKのテレビ番組のディレクターさんに情報提供したりしました。

なんで、そんなコトをするか、というと、

迷惑なんです。とても。

やらせレビューをしまくって、それほど良くないモノを、よく見せてしまう販売者さんって。

もうし遅れましたが、著者は JPRiDE(ジェイピー・ライド) 

というオーディオブランドをやっていますが、中国人と思われたり(日本生まれ日本育ちです。もっというと神奈川県です)、中国人だから同じ様なコトやってると見られることもあるし(やってませんが)、、、

別に、国籍が何人だとかは何とても思われて構わないんですが、

不正レビューをする彼らと同じと思われるのだけは、

本当に迷惑で、

それが、この記事をまとめて公開しよう、と思った理由なのですが。。。


そもそも、ネット上のお店(アマゾンとか楽天市場)で検索をすると、検索したワードに適したモノでなくて、プラットフォームを上手にハックした商品が出てきて、そうした商品って、イイものでないコトが多いので、結果として、

検索結果がゴミの山

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みたいに見えるんです。

神は二物を与えず、、、と、この文脈で使うのが適切か分かりませんが、プラットフォームのハックが得意な人は、イイものを売っていないコトがほとんどです。

だから、それほどイイものでないモノをよく見せるのに、レビューを "攻略" するわけです。ここでいう攻略、とは、いうまでもなく、やらせのレビューを仕込みまくるコトです。

主に、お隣のお国、中国の皆さんがそれを得意としていますが、日本人だってやってる人はいます。少数ですけど。

お国がらなのかどうかはわかりませんが、お隣のお国の皆さんは、10件とか20件とかでなくて、数百件、数千件単位でこれをやります。

とても長い前置きになってしまいましたが、それをどうやってやるのか、その見抜き方を説明します。


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☆ サクラレビューの見抜き方 実践編

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簡単なところから紹介していきます。

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1)☆5のみのレビュー、または ☆5 の比率が高すぎる
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例えば、ソニー、ボーズなどハイブランドの商品ページをみてください。
こうしたページには、不正なレビューがほぼありません。

※ 食べログ などのレビューサイトでは、平均点 3.5であれば、評価が高く、実際に美味しいお店である事が多いです。これが、不正レビューがない、かつ、評価される商品のナチュラルな姿です。

◯ ナチュラルな姿:かなりいい商品でも、本来はこんな感じです。

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☆1から5が散らばり、Fの字に近い形になるのが信頼できる形。また、保証期間が長い商品の場合、販売期間が伸びるにつれ、1や2などが少しずつ蓄積する為傾向にあります。

⚫ サクラレビューをバチコリいれたレビュー:

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☆5の割合が極端に高い、もっともわかりやすい不正レビュー投稿の例。

不正レビュー投稿した商品は、時間の経過とともに、真ん中(☆3や4)が極端に凹んだ形になります。

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2)短期間でレビュー件数が多い
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誰もが知っているベストセラー商品、Apple AirPod のページ。もちろん、このページには不正レビューがありません。 

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(調査日 2018/7/11 調査時点)

イヤホン、ヘッドホンのカテゴリでランキング1位。
販売開始日 2016/12/19。レビューの件数は、567件です。


対して、、、このベストセラー商品より後から発売し、それをはるかに凌ぐレビュー件数がある商品。

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(調査日 2018/7/11 調査時点)

短期間で数千件のレビュー。。。
それがいかに不自然か、おわかりいただけると思います。

ざっくり見抜くなら、上記の2点だけでも大丈夫です。
良すぎる、多すぎる、
すぎる ものは、やらせの仕込みである可能性が高いです。


続けて、ここからは、少し細かいお話になってきます。(不正レビュー判定ツールの開発者さんに情報提供したような内容です。)

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3)不自然な テキスト
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● 日本語常用漢字でない漢字の使用
● カタコト、不自然な日本語
● レビュアーの投稿者名の偏り(フルネームのレビュー投稿者が連続する)
● レビュアーの投稿者名に使用される文字種類の偏り
● 全て漢字/全てひらがなのフルネーム

これらの特徴は、中国業者による自作自演の特徴です。
中国のPC環境にしかないフォントでの日本語常用漢字でない漢字の使用や、やらせレビュー投稿をシステム化するコトでの連続性などが表面化したモノです。

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4)時期 の偏り
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● 特定の時期に集中して急激に高評価のみが投稿されている
● 商品の売れ方に対して、レビュー件数が多い(通常、レビュー記載率は 販売数量に対して 3%~よくても5% にとどまります ※ こちらは開発者むけの情報です(商品の売れ方を推測する必要がるので))  

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5)レビュー投稿者 の 登録情報 の偏り
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● ほとんどが 投稿者名 = Amazonカスタマー
● レビュアーの投稿者名に使用される文字種類の偏り
● 全て漢字/全てひらがなのフルネーム
● プロフィール非公開のレビュー投稿者によるレビューが多すぎる
● 共通の商品(またはブランド、ジャンル)のレビューの履歴がある
● 投稿しているレビュー以外に、過去に1回もレビュー履歴がない
● 明らかに不自然な買い物傾向(同じ商品を何度も買ってレビュー、など)(履歴を公開しているレビュアーの場合)

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6)投稿内容 の偏り
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● コピペ。文章を検索すると他の商品レビューがセンテンス単位でまるごとヒットする
● 不自然な日本語がおおい
● 1行〜3行のレビューしか投稿されていない
● 日本語の常用漢字に使用されていない中国語の漢字の使用
● いい事しか書いていない
● 誰かに宣伝じみたメッセージを伝えようとして書いている


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7)投稿する動機に バイアス のあるレビュー
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● レビュー投稿の引き換えの無料商品提供のプレゼント

☆5レビューを投稿したら
 ◯◯ をプレゼント、とか、
 ◯◯ 円を返金、とか。

※ これは、法律上は問題ないですが、アマゾンの規約上では違反行為なので、行意のいい日本の出品者はほとんど行っていません。

当然、プレゼントが欲しい人が、☆5レビューを書きますし、普段ならレビュー投稿なんてしない人も、プレゼント目当てに、とりあえずいいレビューを書きます(プレゼントをもらえない可能性を避ける為に)。結果として、高評価のレビューが、たくさん投稿される、というわけです。

一見問題なさろうなレビューでですが、バイアスのかかっていないニュートラルな動機で書かれた本物の仕込みなしのレビューを見て、購入意思決定をしたい人にとっては、こうした、おまけでつられて書いたレビューは、ノイズでしかないのです。


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☆ まとめ

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長い文章にお付き合いいただき、ありがとうございました。

すごくカンタンにまとめると、不自然なモノは疑ってよい、
という感じ、でしょうか(笑

今後のお買い物でお役立ていただければ、と思います。


アマゾンや楽天市場での商品レビューは、

消費者ある私たちが直接書き込みできる、利害関係のないカスタマーの声を目に見える形に変換するコトに成功した、
そのおかげで、有名でなくても、聞いたことのないブランドのモノであって、口コミがいいから、安心して買ってみよう、と思える、
結果として、安くていいモノが世の中に出回る、
という、画期的な発明だったのですが、

それが、今悪用されてしまっているわけです。

ただ、こうした動きって、螺旋状に発展していくので、次の新しい何かが、今のレビューという仕組みにとって変わるのだと思います。

それはなんだろう、、、SNSなのか、、、と考える今日このごろです。

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