<こびないナビ>勤務医が誰にも媚びずに本音で語るCOVID19 #5 どうしてもワクチンを接種するなら何が良いですか?

 大前提として、基本的にSARS-CoV-2に対してはどのワクチンも接種するべきではありません。
 
理由は何度も述べてきていますが、今一度まとめてみますと、

<mRNAワクチン、ウイルスベクターワクチン、組み換えタンパクワクチン共通>
  ①スパイクタンパク自体に毒性があり、重篤な副反応が生じる。
  ②抗原原罪やADEにより、接種することがマイナスになる。
  ③オミクロン全盛の今、武漢スパイクに対する免疫を誘導するものである。
  ④感染予防効果は期待できない。

<mRNAワクチン、ウイルスベクターワクチン>
  ⑤自らの細胞でスパイクを産生すると、細胞が免疫細胞から攻撃を受ける。
   =自己免疫性疾患様の反応が起きる。
  ⑥産生されるスパイク量がコントロール不能。スパイクも長期間残存する。

 などが挙げられます。
 これをふまえた上で、それでもどうしても接種しなくてはならない場合、しいて挙げるのであればやはり⑤や⑥のおそれがない組み換えタンパクワクチン(ノババックス)になるかと思います。
 ただノババックスもやはり効果や安全性は疑問視されています。

<ノババックスの情報まとめ>
 (1)molbio08さんのまとめツイート
  ・武漢型スパイクの抗体を誘導
   =オミクロンRBDには結合せず、NTD抗体が誘導されてADEリスクあり。
  ・スパイク全長なので、結局スパイクの毒性が問題。
  ・コストが高いため、使用される抗原量は5μgのみ(通常はmgのオーダー)。そこで強力なアジュバントであるMatrix-Mを用いているが、アジュバントが強力だと自己免疫疾患のリスクも?
  ・結局期待できる効果はオミクロンでも変異していない部分に誘導される細胞性免疫だけ?抗体はほとんど役に立たないものばかり。  

 (2)免疫学者calさんのまとめnote
  ・審査結果報告書が黒塗りだらけで、重要な情報がよく分からない。
  ・ナノ粒子化タンパク質抗原
   →実用化は世界初。
    「抗原提示細胞への取り込み効率化」と「MHC-I経路への抗原提示促進」が目的だと思われるが、その影響は不明。
  ・Matrix-M(サポニンベースアジュバント)
   →クロスプレゼンテーションを起こしてCD8T細胞の活性化を誘導すると考えられているが、その詳しい機序は不明。
  ・上記2つの特徴により細胞性免疫まで活性化するワクチンにより何が起きるか不明。ただ核酸ワクチンよりは副反応が少ないと考えられる。

 (3)米FDAはmRNAワクチンよりも高い心筋炎リスクを懸念
 2022年6月7日に行われたFDA Vaccines and Related Biological Products Advisory Committee Meeting資料。
 Table 20には2つの第3相臨床試験で見られた心筋炎(ワクチン群6例vsプラセボ群1例)について詳細が記されている。これをふまえて、資料の本文中には下記のような懸念が示された。

スクリーンショット 2022-06-17 16.13.44

(和訳)
 以上のことから、心筋炎/心膜炎の発症は、以下の理由でNVX-CoV2373との因果関係が懸念される。
 1)5例がワクチン接種後2週間以内に報告されている。
 2)心筋炎と強く関連する代替病因(COVID-19)が明確に特定されている事象は1例だけであり、他の症例は潜在的にもっともらしい代替病因の状況証拠しかない。
 3)mRNA COVID-19 ワクチン関連心筋炎リスクが高いことが知られている対象集団である若い男性で4例が発生している。さらに、約40,000人のワクチン接種者の市販前安全性データベースで複数のワクチン関連症例が確認されたことから、もし因果関係があるならば、NVX-CoV2373後の心筋炎リスクは、mRNA COVID-19ワクチンの認可後使用(認可前評価では症例が確認されていない)で報告されたよりも高くなる可能性が懸念されている。

 以上の情報から、もしどうしても絶対に接種しないといけないのならば消去法的にノババックスが良いかもしれませんが、ノババックス自体もお勧めできるものではありません。


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