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JFPジェンダー格差・労働実態調査

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2021年から開始したJFPによる、日本映画界のジェンダー格差・労働実態調査の資料をまとめています。
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#舞台芸術

「ジェンダー調査結果を起点に考える―私たちの目指したい社会」JFP調査寄稿文:塚口麻里子

「日本演劇領域におけるジェンダー調査2023冬」の発表に合わせ、塚口麻里子さんから寄稿文を頂きました。 「日本のパフォーミングアーツ領域におけるジェンダー調査」の結果を踏まえ、私たちの職能をどのように再定義し、また創作環境の構造についてどのように検証し、改善することができるのか。  「制作」のジェンダーバランスに着目すると、劇場規模・経営形態を問わず全ての項目で、女性が6 割以上。一方で、「製作・企画・プロデュース」は女性が5 割未満となり、「企画」「プロデュース」といっ

「日本演劇領域におけるジェンダー調査に寄せて―文化政策の観点から―」JFP調査寄稿文:西山葉子

「日本演劇領域におけるジェンダー調査2023冬」の発表に合わせ、西山葉子さんから寄稿文を頂きました。  Japanese Film Projectによる「日本演劇領域におけるジェンダー調査 2023冬」は、これまで同団体が映画領域での調査で培ったノウハウを投入し、映画年鑑の活用に倣って、演劇年鑑掲載情報を統計化し、分析したものだ。本調査の成果の一つとして、調査対象となった各職種における女性担当者の割合から見えてくる分析結果に着目し、特に「制作を含む役職」と「プロデューサーを

「性別二元論の調査の先に見据えるもの」JFP調査寄稿文:植松侑子

「日本演劇領域におけるジェンダー調査2023冬」の発表に合わせ、植松侑子さんから寄稿文を頂きました。  「日本パフォーミングアーツ領域におけるジェンダー調査」の数字を見て、私自身が現場に入っている肌感覚としても「演出」「制作」「製作・企画プロデュース」に関してはこの数字と実際の現場はそれほどズレていないのではないかと感じた。一方「照明」「舞台監督」に関しては、実際は、この数字よりも女性比率は多いのではないか? ということが最初に感じたことであった。  今回の調査に含まれて