The Pantheon in Rome

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ローマにあるパンテオン(The Pantheon)は、古代の驚異的な建築物であり、その耐久性の証として、2千年近くにわたってローマ帝国を耐え凌いできた。西暦119年から128年にかけてハドリアヌス帝の下で建設されたこの巨大なドームは、直径142フィート(約43m)という驚くべき大きさを誇り、これまでに建設された無筋コンクリート製(石材、砂などを接着硬化作用のある物質で固めたブロック材)のドームとしては最大である。最も印象的な特徴は、幅27フィート(8.3m)のオクルス(oculus オキュラス:ラテン語で目、明かり取り)で、このオクルスは風雨にさらされることなく、ドーム内部を照らす主要な光源として機能している。

多くの人が、このオクルスはかつて巨大な日時計として機能していたと推測している。ローマの伝統的な誕生日である4月21日には、太陽の光が正確に入り口を照らし、入場する皇帝をドラマチックな陽光で包み込む。

パンテオンの永続的な安定性の真の秘密は、最近になって発見された。ローマ時代のコンクリートには、「石灰砕屑(せっかいさいせつ)」"lime clasts"として知られる炭酸カルシウムの塊が含まれていたのだ。かつてはコンクリートがうまく混ざらないために生じると考えられていたが、現在では「自己治癒力」をもたらすものと考えられている。ひび割れにしみ込んだ水が炭酸カルシウムを溶かし、その溶液が再結晶化して隙間をふさぐのだ。

さらに、この傑作建築には他にもいくつかの革新的な技術が見られる。格天井と軽量コンクリートは、いずれもドームの重量を軽減するために設計されたもので、火山性物質(軽石のような噴火岩石など)を含む配合により、コンクリートは上部に向かって徐々に軽くなっている。

この建造物は、古代ローマで最も完璧に保存されたモニュメントのひとつであり、今後何千年にもわたって存続する可能性がある。パンテオンは、1436年にブルネレスキがフィレンツェ大聖堂に建設したドームのように、何世紀にもわたって数え切れないほどの建築物にインスピレーションを与えてきた。

今日、パンテオンは、古代ローマ人の比類なき技術力の証となっている。サン・ピエトロ大聖堂のドームを設計した偉大なミケランジェロでさえ、パンテオンからインスピレーションを得ており、1500年代初頭には "天使のような、人間のデザインではない ""an angelic and not a human design."と表現している。