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バンド活動9 真剣に音楽をすることをやめる日

解散ライブが近づいていた。

かれこれ、15年ほど前になるだろうか。

今でも音楽は好きだ。いや、ちゃんとした趣味は音楽関連だ。

そんな音楽人生を過ごせてよかった。

そんな中で一番ハッピーだった日が脱退ライブだ。

それはそうだ。みんな僕のいる時代の最後のバンドの姿を見に来てくれている。

いいかえれば、僕の日だ。

結婚式と同じくらい幸せな日、それが卒業ライブだったなだ。


最後ということで、練習の時に初期の英歌詞の曲、懐かしい曲をやることにした。

初期はメンバー全員がボーカルを取り、Bメロはだいたい僕の担当だった。

全てが懐かしい。この曲たちは埋もれるには惜しいくらいの佳曲たちだ。

一曲紹介。

僕が初めてこのバンドに卸した曲だ。

毎回ライブの最後に演奏するこの曲は、僕たちの当時の決意が込められている。

ONE CHANCE

Dream comes true.  You said me one day.

and,I carried heavy bag on my back.

Something controlled me, push me every times.

So I believe. so I'm going on.

Sun is shining. Sea is singing. I'm feeling pleasure all day.

Alright mistakes, Mistaken common senses, 

Please don't care various things.

My heart is blue sky. such a melody.

I'm always full of confidence crooning.

Your heart is white cloud, that memory.

Going to future with a lot of my friends.

Once and for all chance, I try to get singing on the big stage with full volume.

Together through the night, We walk along long long road.

Maybe I think laugh till we cried.

Thank you so far, thank you.

I wiill have reason of life.

When you get a chance, I will say to you "Dream comes true"

和訳

「夢はかなうよ」ある日君が言ってくれた。それをきいた僕は決意を決めたんだ。

僕を支配する何かが、背中を押してくれる。

だから僕は進む。進まなくてはならない。

太陽は輝き、海は歌う。僕は喜びでいっぱいだよ。

正しい間違い、間違った常識、いろいろあるけど気にするな。

僕の心は、青い空。そんなメロディー。

なぜだか自信にあふれてくるよ。

君の心は白い雲。そんな記憶。

未来に向かって!たくさんの友と一緒に。

一生に一度あるかないかの大チャンス。それも、どでかい舞台で、しかも大音量でだ。挑戦してみたい。

一緒に夜を突き抜けよう。僕たちは長い長い道を歩んでいくんだ。

きっと、その先は泣けるくらい笑えると思うよ。

とりあえずこれまでありがとう。これからもよろしく。

人生の意味ってものを探そう。

そして、夢をつかんだとき、こう言うんだ。

「夢はかなうよ」


夢は叶わなかったが、自分たちが生み出した曲が、少数ではあるだろうけど、その人の人生の一部でも構成してくれたことは、誇れる。


当日

150人キャパのライブハウスはパンパンになった。200手前くらい入ったらしい。

いつも来てくれる人の顔も多かったし、いつもは来てくれないライバルバンドのファンの人もいた。

初期の頃毎回来てくれていた人たちも、いた。

元カノもいた!(笑)

ファンに手を出す?

ここで反論したいのは、本気で好きになってしまっただけだ!何が悪い‼

これはちなみに2chに書かれた。

僕の人生での誇れる(誇れない)勲章だ


切磋琢磨したバンドマンたちも見てくれている。

世話になった劇場スタッフも見に来てくれている。

対バンのメンツは地元の音楽シーンを盛り上げている最強メンツだ。


そして・・・

ショウとも、このステージで最後だ。

ドラムとベースは一心同体だ。

お互いがお互いに影響を与え続けた。

近すぎる関係ゆえに兄弟みたいに仲たがいした時もあるが、やっぱり相方だ。

声のハーモニーの相性も他にはない最強具合だった。

お互いの苦手な音域をカバーしあう

「本当は趣味志向でもいいからショウと老害になるまでライブハウスに出てたい」

これくらい彼とのアンサンブルは最高だった。

ありがとう。ショウ


そういう感傷に浸りながら、観客の顔を見ながら、マネージャーの顔を見ながら、ショウの背中を見ながら、演奏していたら、一瞬で終わった。

僕は泣かなかったけど、観客はみんな泣いている。

きっと、お客さんのほうがこのバンドを想ってくれているんだな。


「お疲れ」

ショウの最後の言葉はそれだ。

確かに、疲れたわ!

激動すぎるやろ、このバンド。


その日の打ち上げで酔いつぶれて、彼女の車で次の朝に目覚めて運命の日が終わる。


このバンドという経験は、僕の人生を形成した。

きっと、未練たらたらで、人にこの経験を自慢気に語ることは、僕の性格上確定している。


バンドをやるなら楽しくね

僕が言えるのはこれだ。

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