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地域猫活動 その64

 いつも、記事をお読みいただきまして、ありがとうございます。この夏は、各地で思わぬ災害や、想像を絶するような猛暑により、熱中症で苦しい思いをされた方もいらっしゃることと思います。安心して過ごせる日々が、一刻も早く戻ってほしいものです。
 ところで、保護して譲渡した猫の里親様からの、嬉しい近況報告をいただくことが、私たち地域猫活動家にとって、どれほど励みになることかは、計り知れません。


リコちゃんに出会った日

 さて、本日9月17日は、思い起こせば2年前の同じ日に、依頼を受けて取り組んだTNRの現場で、ガリガリに痩せ細った子猫を保護した日だったんです。
 この時出会った子猫の名前はリコちゃん。この子の記事につきましては、この地域猫活動その29で、すでに発信しておりますが、今でも里親様から嬉しい近況報告が届きますので、映像の使用許可をいただきまして、再度記事とショート動画を配信させていただきました。


当時取り組んだ現場は、こんな感じでした(黒猫の数がやたらと多かった)

 この現場は、とても勢力の強い黒猫のオスがいたことが、黒系統の毛柄の猫を繁殖させた理由なのかと思いました。

保護当時はサビ柄が少し出ていました(2022年9月)

 黒猫のリコちゃんも例外ではなかったのですが、正確には、この子はサビ柄が少し出ていて、獣医師の先生にもサビ柄ですねと言われていました。
 しかし、成長と共に、サビ柄がほとんどわからなくなって、黒猫になりました。

保護から半月の子猫館にいるリコちゃん(2022年10月)
同じ場所で撮影してますが、こんなに大きくなってます(2023年3月)


目指すものとは

 私をはじめ、私が関係した譲渡会の主催者団体では、今世間で問題になっている、過剰とも言える条件を付けて保護猫を譲渡したことは、ただの一度もありません。もちろん猫たちの幸せを願って、きちんとお話し合いをした上で譲渡が成立したことは言うまでもありません。
 そこで、譲渡した後の問題なのですが、たとえ数日であっても、数ヶ月であっても、保護して愛情を持って養育した期間がある猫を譲渡する立場になると、「その後どうしているかな」というのが、気にならないと言う人は、普通いないはずです。しかしここで、忘れてはならないのが、「犬猫などのペットを通した豊かな人間関係を築いていくこと」ではないでしょうか。
 近頃ですと、何でも物品の通販に代表されるように、ネットで完結することが当たり前の時代ですが、命あるものの譲渡に関しては、検索からお届けまで、すべてネットでというわけにはいかないと思います。それこそ、トラブルの元になりそうなのは想像がつきますね。やっぱり里親様ご希望の方と、対面でじっくりお話しすることが基本だと思います。

 私が個人的に動物病院のブログなどを通して、譲渡のお話を進めた方々にも、決して難しい条件など付けておりません。中には60歳を過ぎたご夫妻もいらっしゃいましたが、これまでにも猫を飼った経験があること、すぐ近所に娘さんご夫婦も住んでいて、面倒を見ることはできるとのこと、さらに、猫じい家から徒歩でも行ける距離のお宅であったことなどから、年齢でいきなりNGにするようなことはなく、私も安心して譲渡を決めました。それどころか、むしろその方は、SNSだけですが、数年経った今でも近況を送ってくださる方で、それこそペットを通してここのお宅とは、今でも親交があると言えるでしょう。

 今回のリコちゃんを迎えてくださったご夫妻とも、もちろん今でも親交があり、ショート動画で紹介した以外にも、たくさんの写真や動画をお送りいただいています。こういうことにより、私たち地域猫活動家が、「あの時あの場所で、この子を保護してよかった」と、涙を滲ませながら喜びをかみしめるのでございます。命を預かるとか、命を預けるというのは、こういうことを言うのではないでしょうか。

 本日も、最後までご覧いただきまして、ありがとうございました。

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