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読書記録#01「祖母姫、ロンドンへ行く!」(椹野道流)

【作品紹介】(小学館HPより)

祖母と孫娘の、笑って泣ける英国珍道中!!

 正月の親戚の集まりで英国留学の思い出話を披露した孫娘(著者)に、祖母が「一度でいいからロンドンに行きたい、お姫様のような旅をしたい」と告げたことから、一族総出で支援する5泊7日の豪華イギリス旅行が決定! だが、そもそも著者が留学で培ったのは「行き当たりばったり体力勝負の低コスト海外滞在」ノウハウで、高齢の祖母をお姫様のようにもてなす旅とは真逆のスキルだ。資金面こそ親族の全面フォローがあるが、慣れないツアコン(秘書)役を任命された孫娘の心には不安しかない。

 しかし、いざ現地に到着してみれば……大英博物館、ロンドン塔、ハロッズにフォートナム&メイソン、ロンドン三越にオリエント急行、5つ星ホテルのおもてなし、そして憧れのアフタヌーンティー……初めての祖母とのふたり旅は、楽しみもトラブルも山盛りで毎日が刺激的だ。果たして著者=《秘書孫》は、強くてキュートな《祖母姫》を満足させることができるのか? 

 頑固で優雅な祖母姫の名言続出! 底抜けにおもしろく、やがてホロリとする――著者がまだ「コムスメ」だった頃の、「自己肯定感」にまつわる極上エッセイ!!

【感想】

 人生でおそらく最後になるであろう祖母の優雅イギリス旅行での飽くなき追求と、アテンド役に選ばれた孫娘(著者)の奔走ぶりに終始釘付けになって夢中で読み進めた。

 祖母と著者の会話を通して、祖母の誇り高き人生観に触れる度に感銘を受け、また、周りを取り囲むホスピタリティのプロ達のサポートが素晴らしく、その交流に心が温かくなる。

 今まで読んだ本の中で一番心に残った本と言っても過言ではない。
この先人生に迷い立ち止まる度に、この本を読み返して背中を押してもらうことになるであろう予感がしている!

 子供にもさっそく読むことを勧めた。
自己肯定感を高く、そして矜持を持って生きる祖母姫の姿が、悩み多き思春期に鮮烈に響くこと間違いなし!

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