タイガーバーム
私の母親は勤め人だったので、私が小学生の間はほぼ隔週で週末に母方の祖母の家にお泊まりで預けられて過ごしていたんだけど、私は小学校高学年から中学生になるまでの間の脚の成長痛がそれはそれは酷くて、3年間でもともとは背の順の前の方だったのに中学校に入学する時点で後ろから4番目とかになっていたの。40人のうち女子が22人の学級で。今とは違って平均身長もまだぜんぜん高くなかったとは言え、膝の骨がパキパキと伸びる音を聞いたし、当時は違和感と痛みで寝られない夜も多かった。(体力はあったので連日寝られなくても身体は壊れなかったけど)
そんなだったから、預けられた祖母の家で寝ていると足が痛くて夜中に泣いて起きちゃうこともあって、そうするとさ、タイガーバームを塗ってくれるのね、おばあちゃんが。「痛いとこ教えろー」「ここなー、ここもなー」って言いながら。足が痛いしハッカが目に染みるのもあって泣きながらおばあちゃんの処置に身を任せていたらアラ不思議!!結構すぐにちゃんと寝られたんだよね、あれは即効性が圧倒的だった。母親が看護師だったからなのかなんなのかタイガーバームを疑っていて実家には置いていなかったのが今となっては「なんの拘りだったのだ??」とは思うのだけれど、それもまた一興。
同じ感じで思い出すのはオロナインね。あれ、保湿しながら殺菌しているのマジですごい。
私の祖母は優しくてしかも隠れ酒豪で可愛くて、本当に強い人だった。タイガーバームのパッケージデザインの、しなやかで美しい虎に似ていた。
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