見出し画像

【三菱商事】タイでの脱炭素事業

三菱商事とタイの財閥のチャロン・ポカパングループはタイの脱炭素関連事業で協業を検討することとしています。

タイやラオスなどの周辺国で再生可能エネルギー由来の電源を新たに開発し、チャロン・ポカパングループの関連企業に供給することを検討するとのことです。

この協業により、タイの脱炭素を後押しする狙いがあります。

最近では地球温暖化による気候変動が懸念される中で、「脱炭素」という言葉を耳にする機会が増えてきました。

脱炭素とは、地球温暖化の原因となる温室効果ガスである二酸化炭素の排出量をゼロにしようという取り組みのことです。
また、二酸化炭素排出が実質ゼロになった社会のことを「脱炭素社会」といいます。

https://www.kadokura.jp/news/2211/


世界全体で脱炭素に向けた取り組みが推進されていますが、なぜ脱炭素を推進するのでしょうか。

1つ目の理由としては地球環境の変化があります。
温室効果ガスの排出によって地球の温度が上昇すると、海面の上昇や酸性化、洪水や干ばつなど、自然環境や私たちの生活にも大きな影響をもたらすといわれています。

2つ目の理由は化石燃料の資源がなくなる可能性があるということです。
私たちの生活に欠かせない化石資源ですが、近い将来に枯渇すると予測されています。

このことから、化石燃料に代わるエネルギー資源の確保が急がれており、脱炭素が推進されているのです。

タイは日本、アメリカ、ヨーロッパと同様に2050年までに温暖化ガスの排出量を実質的にゼロとする目標を掲げています。

そのために再生エネルギーが注目されているのです。
再生可能エネルギー(再エネ)とは、太陽光、水力、風力、地熱、バイオマスなどの、枯渇せずに繰り返して永続的に利用できるエネルギーのことです。
反対に石油などのエネルギーは枯渇性エネルギーと呼ばれています。

https://www.asahi.com/sdgs/article/14648543


クリーンなエネルギーである再生エネルギーの導入を増やすには、風力発電などの電源開発に加え、送電網などの整備が必要になります。
ここに脱炭素関連技術を持つ日本企業のビジネスチャンスが広がっているのです。

三菱商事も脱炭素に注力している企業です。
温室効果ガスの排出を2030年までに2020年と比べて半減するという目標を掲げています。

https://www.mitsubishicorp.com/jp/ja/carbon-neutral/


また、三菱商事は中期経営計画においてEX関連事業のポートフォリオを将来的に5割に引き上げていくとしています。

EXとは「エネルギートランスフォーメーション」という意味で、三菱商事は「再生可能エネルギー」や水素・アンモニアなどの「次世代エネルギー」に投資を拡大して行うこととしています。

最終的にはEXバリューチェーン全体を管理する「脱炭素ソリューションプロバイダー」を目指しています。

https://www.mitsubishicorp.com/jp/ja/carbon-neutral/


そのための施策として東南アジアでの脱炭素事業に力を入れています。
ラオスでは東南アジア最大級の陸上風力発電所の建設プロジェクトに参画しており、2025年に稼働する予定となっています。

https://www.kankyo-business.jp/news/028422.php


三菱商事は今後も再生可能エネルギー、銅、天然ガス、水素・アンモニアなどのEX関連事業をグローバルに進めていくとしています。

https://www.mitsubishicorp.com/jp/ja/pr/archive/2021/html/0000047906.html


将来の世代のために新しいエネルギーのあり方を考え、実践している三菱商事は社会的貢献度の高い事業を行っています。

今後も世界のエネルギー事情を解決する存在として活躍してほしい企業ですし応援したいと考えています。

三菱商事について中期経営計画などの詳しい企業研究を書いていますので読んでいただけると幸いです。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?