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ドッグスレッド2巻感想

単行本の2巻を読んだ。
主人公のロウ君、自分の顔入りTシャツを着て歩くくらいナルシストだけど、周りの人のことも実によく見ている。そして、まっすぐ向き合う。

スパルタな二瓶先生には、「時代遅れだ」と面と向かって指摘する。でも、二瓶はただの無茶苦茶なスパルタではなく、生徒のことを細かく観察してフォローしていることにも気づく。

ロウ君がスケートを極めるために、色々我慢してきた双子のハルナちゃんにも、「ごめん」とまっすぐ謝る。そして、それでも自分たちは前を向いて進まなきゃと伝える。

ロウ君は周りの人との向き合い方がとても誠実だと思う。
単なる「いい人」ではなくて、己の哲学、美意識を元に行動し、相手と向き合う誠実さを持っている。そこが魅力だと思う。

野田サトル先生独特のギャグパートの差し込み具合もとても良い。泣けて笑える漫画。

キャラクターは熱い思いをもつ一方で、ドライな面も併せ持っていて、その絶妙な加減も良い。

最初は地味な漫画かなと思っていたが、読んでいるうちにじわじわハマり、続きが待ち遠しい。

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